トラックはAT限定免許で何トンまで?2026年からの新制度と経験者11人の働き方
AT限定の普通免許で乗れるトラックの重さは、免許を取った日で決まります。2017年3月12日以降に取った人なら、車両総重量3.5t未満までです。
2026年4月からは、準中型と中型の免許もAT限定で取れるようになりました。大型のAT限定は2027年4月に始まります。
AT限定のままでも、取る免許を1段上げれば2tや4tのAT車に乗れる時代になりました。
- 今の免許で乗れるトラックの重さ
- 新しくできたAT限定の免許と始まる日
- AT限定で乗れる車とMTが要る車
- AT限定だけで働いた11人の車と月収
- AT限定で取るかMTで取るかの決め方
- 求人で確かめること
送迎のハイエースや軽バンの配送なら、今のAT限定の普通免許のままで始められます。短い時間で働きたい人は、配送のパートの働き方から見ると近道です。
関連記事AT限定のまま始めやすい配送パートの働き方を見る→目次
トラックにAT限定免許で乗れる重さは取った日で決まる
答えは免許証の取得日を見るとわかります。同じ「普通免許」でも、取った時期で乗れる重さの上限(この記事では「段」と呼びます)がちがいます。
AT限定の普通免許で乗れる重さ(免許を取った日別)
| 普通免許を取った日 | 乗れる車両総重量 | 乗れるトラックの目安 |
|---|---|---|
| 2007年6月1日まで | 8t未満 | AT車なら4tの一部まで |
| 2007年6月2日〜2017年3月11日 | 5t未満 | AT車の2tの多く |
| 2017年3月12日以降 | 3.5t未満 | 軽バン・1t・小さめの1.5t |
車両総重量は、車そのものに荷物と人を合わせた重さです。2tトラックの「2t」は積める荷物の重さです。車そのものの重さが加わるので、車両総重量は4t〜5tほどになる型が多くあります。
2tトラックは車両総重量が3.5tをこえる型が多くあります。2017年3月12日以降に取った人は、2tに乗れないことが多いと考えておきましょう。
免許証の欄で自分の段を見分ける
2007年6月1日までに取った人の免許証は、条件欄に「中型(8t)に限る」という意味の文があります。2017年3月11日までに取った人は「準中型(5t)に限る」です。
2017年3月12日以降に取った人の免許証は「普通」の欄だけです。この場合は3.5t未満の段だと読みます。
取った年で読む3つの例
AT限定の普通免許を取った年ごとの例
| 取った年 | 乗れる重さ | 仕事で乗れる車の例 |
|---|---|---|
| 2005年に取った人 | 8t未満のAT車 | AT車の2tと4tの一部 |
| 2012年に取った人 | 5t未満のAT車 | AT車の2tの多く |
| 2020年に取った人 | 3.5t未満のAT車 | 軽バン・ワゴン車・1t |
同じ28歳でも、高校を出てすぐ取った人と大学のあとに取った人では段がちがうことがあります。年齢ではなく免許証の日付で見るのが確かです。
4tトラックは車両総重量が8t前後のものが多く、8t未満の段でも乗れる4tはかぎられます。4tの仕事を考えるなら、中型を取る前提で考えたほうが話が早いです。
どちらにも「AT限定」の条件が残ります。条件欄に「AT」があればAT車だけ、重さは取った日の段までと読めば迷いません。
2026年4月から準中型と中型にAT限定ができた
トラックとバスのAT車がふえたうえに、ドライバーも足りません。それを受けて国が免許の決まりを変え、これまでMT車だけだった準中型・中型・大型にもAT限定ができます。
トラックとバスのAT限定免許が始まる日(警察庁の案内・2026年10月24日に確認)
| 免許 | AT限定が始まる日 |
|---|---|
| 準中型・中型・中型二種 | 2026年4月1日 |
| 大型 | 2027年4月1日 |
| 大型二種 | 2027年10月1日 |
準中型は2tトラック、中型は4tトラックに乗るための免許です。2tや4tのAT車だけに乗るなら、もうAT限定で取れるようになっています。
大型のAT限定は2027年4月からです。10tトラックにATで乗りたい人は、その日を待つかMTで取るかを選ぶことになります。
教習のやり方も変わった
2025年4月から、運転の教習と試験はAT車で行うのが基本になりました。MT免許の人だけ、クラッチとギアの操作をMTの普通車で練習します。
MTの普通免許を持つ人は、AT車で教習を受けてもトラックの免許はMTのまま取れます。埼玉の羽生モータースクールも、教習の案内でそう説明しています。すでにMTの普通免許がある人は、トラックの免許でもMTのまま上げられます。
AT限定で乗れるトラックとMTが要るトラック
AT限定で乗れるのは、クラッチのペダルがない車です。トラックではATのほかに、AMT(セミオートマ)と呼ばれる型もAT限定で運転できます。
トラックの変速の形とAT限定
| 変速の形 | クラッチのペダル | AT限定で |
|---|---|---|
| AT(トルコン式など) | なし | 乗れる |
| AMT(セミオートマ) | なし | 乗れる |
| MT(手でギアを変える) | あり | 乗れない |
AMTは、機械が自動でクラッチを切ってギアを変える仕組みです。小さめのトラックから大型まで、新しい車ではAMTがふえています。
ただし会社の車が古いと、MT車が残っていることがあります。AT限定でMT車を運転すると免許の条件違反になるので、配属される車の変速の形は入る前に聞いておきます。
AT車のトラックで運転が楽になるところ
渋滞の中や坂道での発進で、クラッチを踏む足の疲れがありません。重い荷物を積んだ坂道でも、エンストの心配がないのは大きな差です。
AT車はエンジンブレーキの効き方がMT車とちがいます。長い下り坂では、補助のブレーキの使い方を最初に教わっておくと安心です。
AT限定の普通免許だけで働いた11人 は軽バンと普通車が中心
ドラリアルの2回目の調査で持っている免許を答えてくれた経験者76人のうち、AT限定の普通免許だけの人は11人でした。乗っていた車は軽バン・1tが6人、普通車が3人です。
持っている免許別の乗っていた車
準中型・中型・大型のどれかを持つ41人では、2tに乗った人が11人でした。4tは9人で、大型とトレーラーは6人です。
免許を1段上げた人ほど、2t以上のトラックに乗っています。AT限定のままだと、仕事の車は軽い車にしぼられやすいということです。
AT限定だけの11人のうち2tに乗った人は1人です。2017年3月より前に取った5t未満の段なら、AT車の2tにも乗れます。
ほかの免許も持つ65人のうち、準中型以上を持つのが41人です。残りの24人はMTの普通免許や二種などで、準中型以上は持っていません。
AT限定だけの11人のうち女性は7人でした。軽バンや普通車で日中の短い時間に働く女性が多いのが、この11人の顔ぶれです。
「ドライブが好きな方にもオススメです。」
1tの車で配送をした人の声です。軽い車の配送なら、AT限定のままでも一人で回る仕事が見つかります。
AT限定の普通免許のまま就ける仕事
AT限定の普通免許で就ける仕事の目安
| 仕事 | 主な車 | AT限定の普通免許で |
|---|---|---|
| 軽貨物の配送 | 軽バン | 乗れる |
| 送迎 | ハイエースなど定員10人まで | 乗れる |
| ルート配送 | 1t・ワゴン車 | 乗れる車が多い |
| 食品や弁当の配送 | 軽バン・保冷車 | 車の重さしだい |
| 2tの配送 | 2tトラック | 取った日しだい |
普通免許で乗れるのは、乗る人が10人までの車です。介護や学校の送迎で使うワゴン車なら、AT限定のままで運転できます。
保冷車は冷やす機械のぶん車が重くなり、同じ大きさでも重さの段をこえることがあります。食品の配送は、車検証の車両総重量まで見せてもらうと確かです。
AT限定だけの11人 の月収は短い時間のパートが中心
AT限定だけの11人のうち月収を金額で答えたのは10人で、中央値は9.0万円でした。中央値とは、10人の額を低い順に並べたときのまんなかの値のことです。
低く見えるのは働き方のせいです。11人のうち正社員は2人だけで、パートが6人でした。11人全員が1日8時間未満で、6時間未満の人も6人います。
持っている免許別の月収の中央値(金額で答えた人)
ほかの免許も持つ65人のうち、金額で答えた62人の中央値は23.6万円でした。その中の正社員37人では27.0万円です。
ほかの免許を持つ人でも、1日8時間未満のパートの11人は15.0万円でした。月収の差は免許よりも働く時間と雇われ方の差が大きく出ています。
- AT限定のまま短い時間で働くなら、月5万〜10万円台が目安。
- 月20万円台をめざすなら、正社員で1日8時間以上の働き方になる。
- 2t以上の正社員の求人に応募するなら、準中型以上が要ることが多い。
AT限定のまま働く時間をのばす道
免許を取りに行く時間がない人は、今の車のまま働く時間をのばす道もあります。軽バンのルート配送や送迎でも、正社員の求人はあります。
ただし長い時間になるほど、体のきつさは上がりやすくなります。免許を上げるか、時間をのばすかは、家の事情と体力を見て決めましょう。
AT限定の11人 はきつさが少なめで後悔は多め
AT限定だけの11人で「きつかった」と答えたのは27%でした。ほかの免許も持つ65人の45%より低い数字です。
持っている免許別の「きつかった」の割合
11人は全員が1日8時間未満で、軽い車が中心です。時間が短く車が小さいぶん、体のきつさは少なめに出ました。
持っている免許別の「後悔あり」の割合
後悔は「ある」と「少しある」を合わせた割合で、AT限定だけの人は55%でした。ほかの65人の40%より高めです。
11人は1人ちがうだけで割合が9%ほど動くので、目安として見てください。後悔の中身には給料の低さや、運転が合わなかったことが出ていました。
「運転が得意な人は向いているかもしれません。」
事故の不安が続いて仕事が合わなかったと書いた人の言葉です。運転に慣れたいなら、軽い車で短い時間から始めるのが無理のない入り方です。
トラックの免許をAT限定で取るかMTで取るかは乗る車で決める
迷ったら、乗りたい会社の車がATかMTかで決めます。AT車しかない会社なら、AT限定で取っても困りません。
トラックの免許をAT限定で取るかMTで取るか
| 比べるところ | AT限定で取る | MTで取る |
|---|---|---|
| 乗れる車 | AT車・AMT車だけ | AT車もMT車も |
| 教習の負担 | クラッチの練習がない | クラッチとギアの練習がある |
| 応募できる求人 | AT車の会社にしぼられる | 車の形を問わない |
| あとからMTに乗るとき | 限定解除が要る | そのまま乗れる |
トラックの求人には、まだMT車を使う会社もあります。会社を選ばずに応募したい人はMTで取るほうが、あとで免許を取り直さずにすみます。
決まった会社に入ってから会社の費用で取る人は、その会社の車に合わせれば足ります。先に面接で車の形を聞き、それから取る免許を決めるのがむだのない順番です。
AT限定で取ったほうがよい人
- 入りたい会社の2tや4tがAT車だけの人。
- クラッチの操作に苦手意識がある人。
- 送迎やルート配送など、決まった車に乗り続ける人。
- いくつかの会社を比べてから決めたい人。
- 古いトラックが多い会社に入る予定の人。
- 大型やトレーラーまで上げていきたい人。
AT限定の普通免許からトラックの免許を取る順番
AT限定の普通免許の人は、準中型から上げるのがいちばん近い道です。準中型は18歳から取れて、運転の経験の年数も問われません。
- 免許証の取得日と条件欄で今乗れる重さを見る
- 入りたい仕事の車(2tか4tか)と変速の形を決める
- 2tなら準中型を取り、4tなら中型を取る
- 大型に進むなら2027年4月からのAT限定かMTかを選ぶ
トラックの免許を取れる年齢と条件
| 免許 | 取れる年齢 | ほかの条件 |
|---|---|---|
| 準中型 | 18歳以上 | なし |
| 中型 | 20歳以上 | 普通免許などを持って2年以上 |
| 大型 | 21歳以上 | 普通免許などを持って3年以上 |
中型と大型は、普通免許を持ってからの年数も問われます。普通免許を取ったばかりの人は、まず準中型で2tに乗りながら年数を重ねる形になります。
AT限定の普通免許からMTの準中型を取ると、技能の教習は17時限になります。1時限は50分なので、1日2時限ずつ通えば9日ほどで終わる長さです。
費用は、4校の料金表で比べると18万〜24万円ほどでした(2026年10月22日に確認)。会社が費用を出してくれる求人なら、入ってから取る道もあります。
MTの準中型を取ると普通車のAT限定も外れ、MTの普通車と2tの両方に乗れます。
関連記事AT限定から準中型を取る費用を4校で比べる→普通免許のAT限定だけを外す方法
トラックに進む前に、普通車のMTにだけ乗れればよい人もいます。その場合は教習所で技能4時限ほどを受けて審査に通れば、AT限定が外れます。
ただし2tや4tに乗るなら、どのみち準中型か中型が要ります。トラックが目当てなら、限定解除だけ先にするより準中型と一緒に外すほうが手間が少なくすみます。
関連記事4tに乗るなら中型免許の費用と取り方を見る→AT限定の人がトラックの求人で確かめること
AT限定の人は、求人の「AT限定可」の文字だけで決めないことです。配属される車と、あとで乗り換える車まで聞いておくと入ってから困りません。
- 配属される車の大きさと変速の形(AT・AMT・MT)。
- 繁忙期や代わりの車でMT車に乗ることがないか。
- 準中型や中型を会社の費用で取らせてもらえるか。
- AT車で上の車へ進める道があるか。
会社の車が全部ATでも、休みの人の代わりにMT車を回されることがあります。ふだん乗る車だけでなく、代わりに乗る車も聞いておきましょう。
求人票の「AT限定可」の読み方
「AT限定可」は、AT限定の普通免許で乗れる車の仕事だという意味です。2017年3月12日以降に取った人も乗れる車かは、求人票だけではわかりません。
「準中型以上」「中型以上」と書かれた求人は、AT限定の普通免許だけでは応募できません。「免許取得支援あり」と並んでいれば、入ってから取れることが多いので面接で中身を聞きます。
関連記事免許で給料はいくら変わる?経験者の月収を見る→関連記事AT限定の普通免許で乗れる送迎の仕事を見る→よくある質問
AT限定の普通免許でトラックは何トンまで乗れますか?
取った日で変わります。2017年3月12日以降なら車両総重量3.5t未満です。2017年3月11日までなら5t未満で、2007年6月1日までなら8t未満のAT車に乗れます。
AT限定の普通免許で2tトラックに乗れますか?
2017年3月11日までに取った人なら、AT車の2tの多くに乗れます。それより後に取った人は、車両総重量が3.5tをこえる2tには乗れません。
AT限定の準中型や中型はいつから取れますか?
2026年4月1日から取れます。大型は2027年4月1日、大型二種は2027年10月1日からです。
セミオートマのトラックはAT限定で運転できますか?
クラッチのペダルがないAMT(セミオートマ)なら運転できます。ペダルがある車はMTあつかいです。
AT限定でMTのトラックを運転するとどうなりますか?
免許の条件違反になります。会社の車の変速の形は、入る前に聞いておきましょう。
MTの普通免許を持っていても、AT車で教習を受けるとAT限定になりますか?
なりません。MTの普通免許を持つ人は、AT車で教習を受けても準中型・中型・大型のMT免許になると教習所が案内しています。
AT限定の普通免許だけで働いた人の月収はどれくらいですか?
金額で答えた10人の中央値は9.0万円でした。短い時間のパートが中心のためで、ほかの免許も持つ正社員37人では27.0万円です。
トラックのAT限定免許は乗る車を決めてから選ぶ
AT限定の普通免許で乗れる重さは取った日で決まり、2017年3月12日以降なら3.5t未満までです。2tや4tのAT車に乗るなら、2026年4月からAT限定の準中型と中型が取れます。
- AT限定の普通免許で乗れる重さは取った日で3.5t・5t・8t未満に分かれる。
- 準中型と中型のAT限定は2026年4月、大型は2027年4月から。
- AMT(セミオートマ)はAT限定で乗れ、クラッチのペダルがある車は乗れない。
- AT限定だけで働いた11人は軽バンと普通車が中心で、全員が1日8時間未満。
- 会社を選ばずに応募したいならMT、決まった会社のAT車に乗るならAT限定で足りる。
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