ドライバーの経費は自腹?経験者130人の声で業務委託は半分が自腹と答えた
ガソリン代や車の修理代は、会社が出してくれるのか自分で払うのか。求人の月収がよく見えても、自腹が多ければ手元に残るお金は減ります。
ドライバー経験者130人の声を読むと、経費が自腹になった人は12人でした。そのうち8人は業務委託や個人事業主で、会社に雇われて働く人の自腹はわずかです。
ガソリン代や車の費用が自腹になるのは、ほぼ業務委託の働き方です。ただ正社員でも、事故や破損の弁償を自分で払わされる会社があるという声が13人から出ていました。
- 経費が自腹になった人の割合
- 自腹になりやすいお金の種類
- 業務委託の経費は月いくらか
- 正社員の事故や破損の自己負担
- 自腹を払った人の後悔
- 入る前に聞くことと例文
目次
ドライバーの経費が自腹になるのは業務委託に集中
経費が自腹になった12人のうち、業務委託と個人事業主は8人でした。業務委託・個人事業主15人で見ると53%にあたります。
業務委託とは、会社と雇う雇われるの関係を結ばずに配送の仕事を請け負う形のこと。車やガソリン代を自分で用意する契約が多く、売上から経費を引いた残りが自分の取り分になります。
ここでの自腹の人は、自分のお金が出ていった体験を書いた9人と月の経費を金額で答えた6人を合わせた12人です。足すと15人ですが、3人は両方に入るので12人になります。
業務委託・個人事業主は15人と少ないので、割合は目安です。それでも半分ほどが自腹を書いていて、雇われる働き方とは差がはっきりしています。
働き方別「経費が自腹になった人」の割合
人数は業務委託・個人事業主15人中8人、パート・副業36人中3人です。正社員・契約社員・派遣社員は79人中1人でした。
会社に雇われて働くなら、ガソリン代や車の費用はまず会社持ちです。自腹が心配な人は、働き方の欄が業務委託かどうかを最初に見ましょう。
パート・副業で自腹になった3人は、宅配と軽貨物で自分の車を使っていた人です。会社の車で走る送迎やルート配送のパートなら、燃料代の心配はぐっと減ります。
関連記事日中に働ける送迎ドライバーの体験談を見る→「車両持ち込みで燃料代は自腹。」
この人は宅配のパートでした。車両持ち込みは、自分の車を仕事に使う働き方のことです。パートでも自分の車を使う仕事なら、燃料代が自腹になることがあります。
自腹になりやすいのはガソリン代と事故の弁償
経費や自己負担の話を書いた23人を種類で分けると、事故や破損の弁償がいちばん多く14人でした。次がガソリン代の6人です。
自腹や自己負担を書いた23人が挙げたお金
事故・破損の弁償の14人は、事故の自己負担を確かめてと書いた13人に、荷物を自腹で買い取った1人を足した数です。
1人が2つ以上の種類を書いていることがあるので、割合を足すと100%をこえます。4つのどれにも入らない3人は、経費の金額だけを答えた2人と高速代や罰金の扱いを書いた1人です。
弁償の話は正社員が中心で、ガソリン代の話は業務委託やパートが中心でした。同じ自腹でも、働き方で中身がちがいます。
ガソリン代は思ったより高くつく
「宅配デリバリーやアマゾンの荷物等を取り扱いましたが、毎月のガソリン代が予想上に高かったです。」
「ガソリン代があがり、戦争などでオイルなどもあがり経費だけが上がっていってキツかった」
ガソリン代は走った分だけかかり、値上がりもそのまま自分にかぶります。1個いくらの単価は変わらないのに、出ていくお金だけが増えるのが業務委託のつらいところです。
自分の車を使うと車そのものがすり減る
「ルートをぐるぐる回るだけかと思ったが想像以上にガソリン代もかかり、車への負担が大きくて疲れる仕事だった」
この人は副業で、自分の普通車を使って宅配をしていました。ブレーキやタイヤの消耗、オイル交換も自腹です。自分の車で走るなら、車の買いかえまで含めて考えておきましょう。
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業務委託や個人事業主の人に月の経費を聞いた設問では、6人が金額で答えていました。少ない人で月1万円、多い人で月15万円です。
月の経費を答えた6人の金額
6人は少ない順に月1万円・1.5万円・2.5万円・3.2万円・6万円・15万円でした。経費の額は、車を借りるか自分で持つかと走る距離で10倍以上ちがいます。
月15万円の人は1個200円の宅配で、1日12時間以上走って月収は30万円でした。売上の半分が経費で消えたことになります。
月6万円の人は1個180円の軽貨物で、月収は50万円です。同じ業務委託でも、経費の重さは人によって大きく変わります。
6人のうち1人はパートで、日当8000円の軽貨物で月3.2万円の経費を答えていました。パートの求人でも、車やガソリン代を自分で持つ形があることは覚えておきましょう。
「業務委託の部分で経費の計算をあまりせずに入ったので手取り額から経費を引くと実際の金額より少ない。」
この人はルート配送の業務委託でした。経費の計算をしないまま入ると、思っていた手取りに届きません。
関連記事業務委託ドライバーの給料と経費の分かれ方を見る→正社員でも事故や破損の弁償は自腹になることがある
事故や荷物の破損で自己負担があるか、入る前に確かめてと書いた人は13人いました。そのうち9人は正社員です。
働き方別「事故の自己負担を確かめて」と書いた割合
人数は業務委託・個人事業主15人中3人、正社員・契約・派遣79人中9人です。パート・副業は36人中1人でした。
正社員にとっての自腹は、ガソリン代より事故のときのお金です。割合は業務委託より低くても、人数では正社員がいちばん多くなります。
「また、一番重要なのは「事故時の自己負担」があるかどうかです。」
この人はコンビニ配送の正社員で、ぶつけたときに給料から天引きする会社もあると書いていました。
口コミの免責金額は、会社の保険を使っても修理代のうち決まった額までは運転手が払う、その額のことです。免責金額が決まっている会社なら、事故のときに払う上限が先にわかります。
「トラックを破損したときに自己負担しなければいけないかも確認しておいたほうがいいと思います。」
荷物を落とすと買い取りになった人も
食品を運ぶトラックの正社員は、急いで荷物をひっくり返したとき自腹で買い取ることになっていたと書いていました。この人の後悔は「ある」です。
事故の報告が面倒で、運転手が自分で払って済ませてしまう職場もあります。小さな買い取りが重なると、毎月の手取りが少しずつ削られます。
タクシーは自腹が多い業界という声
「タクシーの業界は「自腹、自己負担」が非常に多い業界です。」
この人はタクシーの正社員です。事故のときの自己負担の額は、事前に確かめるよう書いていました。
高速代や罰金を誰が払うかも会社で変わる
高速代や食事代や積載オーバーの罰金を誰が払うかは、会社ごとに決まりがちがいます。4tトラックのパートの人は、こうした細かいところが曖昧なので始める前に聞いておきたいと書いていました。
積載オーバーは、決められた重さより多く荷物を積むことです。運転手が罰金を負うこともあります。荷物の量を決めるのが会社なら、罰金の扱いも先に聞いておきましょう。
- 給料は全額を払うのが原則で、天引きできるのは税金や社会保険料のほかに会社と働く人の過半数の代表が書面で決めたものだけ
- 事故の弁償の額をあらかじめ決めておく約束は、法律で禁止されている
- 裁判では、事故の損害を運転手に全部負わせず一部に限った例がある
- 業務委託は雇われて働く形ではないので、こうした決まりより契約書の中身で決まる
高速代を給料から引かれていた人が、あとから請求できたという例もあります。雇われて働くなら、仕事のお金を一方的に給料から引かれることはないと覚えておきましょう。
免許代は会社持ちでも辞めると返す決まりがある
「会社によって免許を会社負担で取らせてくれますが今自分の会社は会社負担で取らせてくれましたが、5年働いたら全額免除という内容で5年以内で辞めた場合はその分支払うとのこと。」
2tより大きいトラックに乗るための準中型や大型の免許を、会社の費用で取らせる求人があります。そのかわりに、早く辞めたら返す決まりの会社もあります。
会社持ちの免許代は、何年働けば返さなくてよいかまで聞いておきましょう。
関連記事免許別のドライバーの月収と取り方を見る→自腹を払った人は後悔ありがやや多い
経費が自腹になった12人の後悔ありは7人(58%)でした。ほかの118人は45%です。
ドライバーになった「後悔あり」の割合
後悔ありは、5段階のうち「ある」と「少しある」を選んだ人です。自腹の12人では、ある3人・少しある4人・どちらともいえない2人・あまりない3人・ない0人でした。
自腹の人の後悔は、経費を甘く見ていたことに向いていました。12人と少ないので、差は目安として見てください。
業務委託の中でも自腹の人のほうが後悔が多い
業務委託・個人事業主15人だけで比べても、自腹の8人は後悔ありが5人でした。自腹の話がない7人は3人です。
業務委託・個人事業主の「後悔あり」の割合
どちらも10人に満たない人数なので、1人で10ポイント以上動きます。経費の重さが後悔につながりやすいという目安として受けとってください。
関連記事業務委託ドライバーはやめとけと言われる理由を見る→経費が自腹になった経験者の声
自腹の人がいちばん悔やんでいたのは、求人の額をそのまま手取りだと思って入ったことです。経費を引いた残りを先に計算しておけば、と何人もが書いていました。
「最初に経費を甘く見ていたことです。」
この人は軽貨物の業務委託です。ガソリン代や車の消耗と駐車料金や保険まで引くと、売上がそのまま収入にならなかったと書いていました。
「経費を差し引いた「手残り」の現実的なシミュレーションをもっと最初にしておくべきだったと後悔しています。」
手残りは、売上から経費を引いたあとに自分の手元に残るお金のことです。求人の月収例は、経費を引く前の売上のことが多くあります。
「経費はその分掛かってしまいますが。」
一方で、食品配送の個人事業主の人は経費がかかっても時給の仕事より多く得られたと書いていました。月の経費は2.5万円で、月収は32万円です。

自腹になった人の口コミからわかること
経費が自腹になった12人が「入る前に確かめるべきこと」に書いた内容を見てみます。
事故・眠気の不安の声がいちばん多く、次が給料・経費でした。面接で聞けば先に手を打てる内容です。
面接で確かめたいこと
- 運行の組み方と、仮眠や休憩が取れるかを聞く
- 固定給か歩合か、経費はだれが払うかを確かめる
- 面接で1日の拘束時間と休憩の取り方を数字で聞く
経費は入ってから減らすのがむずかしいお金です。売上ではなく経費を引いた額で、ほかの求人と比べてから決めましょう。自腹の重さは、契約の前にほとんど見えています。
自腹を減らせるドライバーの働き方
自腹をなるべく減らしたいなら、会社の車を使って経費を会社が持つ雇われる働き方がいちばん確かです。正社員の月収は、金額で答えた39人の中央値で26.0万円でした。
中央値は、金額を低い順に並べたまんなかの値です。手取りと額面の両方が混ざった金額で、ガソリン代を引かれる前の話ではありません。
- 会社の車を使い、ガソリン代や高速代は会社が払う
- 事故や破損のときは会社の保険で払い、運転手の負担の上限が決まっている
- 荷物の買い取りや罰金を運転手に負わせない決まりがある
- 業務委託なら車のリース代と手数料が契約書に金額で書いてある
業務委託を選ぶなら、経費を引いた手残りで正社員の求人と並べてみましょう。単価が高く見えても、経費が重ければ正社員より少なくなります。
「必ず確認した方がいいのは月収例ではなく実際の手取りに近い金額です。」
経費の自腹を入る前に確かめる質問
自腹のお金は、面接で聞けばほとんどが先にわかります。経験者が確かめておけばよかったと書いたことを、そのまま聞ける形にしました。
自腹が心配な人が面接で聞くこと
ガソリン代や高速代は会社とドライバーのどちらが払いますか。
事故で車や荷物をこわしたとき、ドライバーが払う額の上限はありますか。
車は会社のものを使いますか。自分で用意する場合、リース代は月いくらですか。
給料から差し引かれるものは、税金と社会保険料のほかにありますか。
1か月の売上から、経費と手数料を引いた手元に残る額の例を教えてください。
「事故時に自己負担なんて会社があるのを聞いたことがあるのでそこはしっかり確認しておいた方が良いと思います。」
「また、万が一事故を起こしてしまった時の「会社の弁償金規定」も絶対に聞いておいた方が安全です。」
弁償金規定は、事故のときに運転手が払う額を決めた会社のルールです。答えをはぐらかす会社は、入ってからも自腹の話がはっきりしません。
関連記事運送会社のブラックの見分け方を見る→経費の自腹で向いている人と向いていない人
経費を自分で持つ働き方が向くかどうかは、お金の出入りを毎月自分で見られるかで決まります。
- 売上と経費を毎月つけて、手残りで考えられる
- ガソリン代が上がっても走る道や件数を工夫できる
- 経費がかかっても売上を伸ばしたい
- 毎月決まった額が手元にほしい
- 車の修理や事故のお金がいきなり出るのが怖い
- 経費の計算や確定申告が面倒
決まった額がほしい人は、自腹の少ない雇われる働き方から始めるのが安心です。パートで日中だけ働きたい人も、車が会社持ちかどうかを先に見ておきましょう。
関連記事歩合と固定給のちがいと単価の相場を見る→ドライバーの経費と自腹でよくある質問
正社員のドライバーもガソリン代は自腹ですか?
正社員・契約・派遣の79人で、ガソリン代などの経費が自腹になった人は1人でした。会社の車で走る働き方なら、ガソリン代はまず会社持ちです。
業務委託の経費は月いくらかかりますか?
業務委託や個人事業主の設問で金額を答えた6人は、月1万円から15万円でした。車を借りるか自分で持つかと走る距離で変わります。
事故で車をこわしたら自分で払いますか?
会社によって変わります。給料から天引きする会社もあるという声がありました。雇われて働く人に損害を全部負わせることは、裁判でも認められにくいとされています。
高速代を自腹にされるのは普通ですか?
雇われて働く人なら、仕事の高速代を給料から一方的に引くことはできません。会社と働く人の代表が書面で決めたときだけです。
パートでも経費が自腹になることはありますか?
パート・副業の36人のうち3人は、燃料代や経費を自分で払っていました。自分の車を使う仕事なら、パートでも自腹になることがあります。
自腹を払った人は辞めたくなりますか?
経費が自腹になった12人の後悔ありは7人(58%)で、ほかの人の45%より多めでした。人数が少ないので目安です。
免許の費用を会社が出してくれたら得ですか?
得ですが、決まった年数より早く辞めると返す約束の会社もあります。何年働けば返さなくてよいかを確かめておきましょう。
正社員のドライバーの月収はどれくらいですか?
金額を答えた正社員39人の月収の中央値は26.0万円でした。正社員68人のうち金額で答えた人の数字です。
ドライバーの自腹は働き方と会社の決まりで決まる
- 経費が自腹になった人は130人中12人で、うち8人が業務委託・個人事業主
- 業務委託の月の経費は1万円から15万円で、売上の半分が消えた人もいる
- 正社員の自腹は事故や破損の弁償が中心で、確かめてと書いた人は13人
- 自腹の人の後悔ありは58%で、ほかの人より多め
- ガソリン代・事故の負担・天引きは、面接でほとんど先に聞ける
自腹を避けたいなら会社の車で走る雇われる働き方を選び、事故のときの負担まで聞いてから決めましょう。業務委託を選ぶなら、経費を引いた手残りで比べることがいちばんの守りになります。
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