ドライバーに転職して後悔した人は、経験者130人中60人でした。分かれ目は動機より、働く前の想像とのずれにあります。
想像より悪かったと書いた57人は、67%が後悔していました。想像どおりか、それより良かった18人で後悔したのは2人だけです。
今の仕事から抜け出したくてドライバーを考えている人は多いはずです。何がずれたのかを先に知っておけば、同じ後悔はかなり避けられます。
- 転職して後悔した人の割合
- 後悔の分かれ目は想像とのずれ
- 想像とちがったのは体力と時間
- 転職の動機では差が小さい
- 後悔した人・しなかった人の声
- 転職前に確かめること
ドライバーに転職して後悔した人は130人中60人
ドライバーの仕事を選んで後悔しているかを聞くと、「ある」「少しある」が合わせて60人(46%)でした。半分より少し少ない数です。
始め方別の後悔の内訳
完全未経験から転職した77人は42%が後悔あり、運転は好きだったが仕事は初めての40人は52%でした。残りの13人は、ほかのドライバー職や運送に近い仕事からの転職などです。
運転が好きで入った人のほうが、少し後悔が多くなっています。好きな運転と仕事の運転は別物だと、入ってから気づく人がいるからです。
残りの22人は「どちらともいえない」と答えています。後悔した人としなかった人は何が違ったのか、次の節から順に見ていきます。
転職の後悔を分けるのは働く前の想像とのずれ
「働く前の想像とちがったこと」の答えで3つに分けると、想像より悪かった人の後悔は67%でした。想像どおりか良かった人は11%です。
働く前の想像とのずれ別「後悔あり」の割合
3つのグループは57人・55人・18人で、足すと130人全員になります。どちらとも言えない人は、仕事の説明だけを書いた人や良い点と悪い点の両方を書いた人です。
思っていたのと違うと感じた人ほど、転職を悔やんでいます。想像より悪かった57人のうち、きつかったと答えたのは34人でした。同じ仕事でも、覚悟がないまま入るときつさを強く感じます。
「ルート固定で4時間という短い勤務時間で楽勝だなと思っていたが、15件以上もありそのどれもが「遠い」と感じる距離で間に合うかギリギリの時間設定だった。」
求人に書かれた短い時間や固定ルートを見て、楽な仕事だと思いこむ人は少なくありません。実際の件数や距離を聞いていれば、ずれは小さくできます。
想像より悪かった人は月収も低め
月収を金額で答えた人だけで比べると、想像より悪かった人の中央値は20万円でした。想像どおりか良かった人は27万円です。
働く前の想像とのずれ別の月収(中央値)
中央値とは、低い人から順に並べてちょうど半分の位置にいる人の額のこと。金額で答えた人は、想像より悪かった人が25人、どちらとも言えない人が40人です。
想像どおりだった人で金額を答えたのは7人だけなので、27万円は目安として見てください。
体はきついのに給料が思ったほどでないと、ずれは二重になります。給料は月の額だけでなく、拘束時間で割って比べておきましょう。
たとえば月給24万円で1日11時間を月22日なら、時給はおよそ990円。同じ額で1日8時間なら1,360円ほどです。
想像とちがったのは体力と時間がほとんど
想像より悪かった57人が書いた中身は、体力・荷物の重さが26人でいちばん多くなりました。時間に追われることの22人が続きます。
想像より悪かった57人が書いたこと
1人が2つ以上を書いていることもあるので、割合を足すと100%をこえます。給料・経費と人間関係は9人ずつでした。
「「運転がメイン」だと思っていましたが、実際は「時間との戦い」と「肉体労働」が8割でした。」
「しかし実際には、お米や飲料ケース、園芸用の土など重たい商品も多く、階段で4階まで運ぶ時など体力的に大変なこともありました。」
運転するだけの仕事だと思って入ると、荷物と時間の2つで驚きます。荷物の積み下ろしと配達の件数は、ドライバーの仕事の大きな部分です。
手積みは求人の書き方と違うことがある
手積みは、パレット(荷物をのせる台)や台車を使わず荷物を1つずつ手で積み下ろす作業のこと。腰への負担がいちばん大きい作業です。
「手積みほぼなしと求人にも書いてあったがいざ入社するとほぼ手積みで体力的にきつかった」
求人の言葉だけで決めず、荷物の重さと積み方は面接で具体的に聞くほうが安心です。
関連記事手積み手降ろしはどれくらいきつい?経験者の声を見る→時間に追われるのは運転より配達の段取り
時間のずれを書いた22人は、渋滞や時間指定に追われる焦りを書いています。運転の上手さより、荷物を積む順番や回る順番の組み立てが問われます。
「運転して届けるだけだと思っていましたが実際は段取りが悪いと一気に遅れます。」
最初の数週間は道も段取りも覚えていないので、いちばん時間に追われる時期です。横に乗って教えてもらう期間が長い会社ほど、この時期を乗り切りやすくなります。
ひとりの仕事でも人づきあいは残る
人間関係のずれを書いた9人は、倉庫の担当や先輩との関わりで苦しんでいます。走っている間は気楽でも、朝の積みこみや夕方の日報で人と話す時間は毎日あります。
「タスクをこなしていくことが重要と考えていたが、人間関係が思ったより重要だった。」
人間関係から逃げたくて転職する人ほど、ここは見落としがちです。職場の雰囲気は、見学や面接のときに働いている人の様子を見て確かめましょう。
転職の動機では後悔の差は小さい
前の仕事から何を求めて来たかで分けても、後悔ありはどれも5割前後でした。動機より、入ってからのずれのほうが大きく効いています。
転職の動機別「後悔あり」の割合
人数は人間関係から離れたい人が20人、稼ぎたい人が19人、運転が好きな人が24人です。2つ以上の動機を書いた人もいます。全体の後悔ありは46%でした。
どれも20人前後なので、数ポイントの差は目安です。少なくとも、ずれ別の67%と11%ほどの開きはありません。
「以前は営業職をしていましたが、毎月のノルマやお客様のクレーム処理など人間関係に疲れたので、ドライバー職なら人との関りが少なく、人間関係に悩まないで仕事を行えると思いドライバー職に就きました。」
人間関係から逃れたくて来た人には、運転中はひとりで気楽だったという声が多く出ています。それでも後悔がある人は、荷物や時間で想像とずれていました。
「内容を覚えてしまえば、前の仕事より楽だし一人で仕事ができるし、長距離でなければ毎日夕方に家に帰れるのでとても良い」
動機が何であれ、仕事の中身を知ってから入った人が後悔していません。稼ぎたい人も人間関係に疲れた人も、確かめることは同じです。
正社員で転職した人ほど想像とのずれが大きい
働き方で分けると、正社員の50%が想像より悪かったと書いていました。パートは36%です。
働き方別「想像より悪かった」の割合
正社員は68人、パートは33人です。残りは業務委託・契約社員・副業などで、人数が少ないのでここでは外しました。
正社員は時間も荷物も多く任されるぶん、想像とのずれが大きくなりがちです。パートは任される範囲が決まっていて、入る前に聞いた話との差が出にくい働き方です。
ずれを感じたのは入ってすぐの人だけではありません。想像より悪かった57人のうち、5年以上続けた人が21人いました。ずれを抱えたまま続けて、あとから後悔に変わる人もいます。
家族がいて収入を下げられない人ほど、いきなり正社員で決めがちです。見学や同乗をお願いして、1日の中身を見てから決めると失敗が減ります。
女性とパートは転職の後悔が少なめ
後悔ありの割合は、パートが33人中9人で、正社員の68人中36人より少なめでした。女性は42人中15人です。
働き方・男女別「後悔あり」の割合
女性でパートの22人にしぼると、後悔ありは3人でした。仕事は食品配送・宅配・ルート配送が5人ずつ、送迎が3人などです。
「ですが、勤務時間は子育てと両立しやすく、子供が帰る時間には家にいられるところが良かったです。」
時間を選べる働き方から入ると、想像とのずれも後悔も小さくなります。
ドライバーに転職して後悔した人の声
後悔した人の声で目立つのは、求人の言葉をそのまま信じたという悔やみです。
「仕事内容も求人に掲載されていた内容と5割くらい違っていたので。」
「給料は最低賃金で命を預かる危険な仕事なのに割に合わなかった。」
「面接の時に良い部分(時間が短いだとか固定ルートだとか)だけではなく、不安な事を中心に聞いておくのは大事だと思った。」
面接では会社は良いところを話します。聞く側が大変なところを先に聞かないと、ずれは埋まりません。
後悔した38人 の言葉からわかること
想像より悪かったうえに後悔した38人の声を読むと、入る前に聞けたはずのことを悔やむ人が目立ちます。
多かったのは給料・経費と長い拘束時間・休めないの話です。どちらも入る前に確かめられます。
入る前に聞いておきたいこと
- 固定給か歩合か、経費はだれが払うかを確かめる
- 面接で1日の拘束時間と休憩の取り方を数字で聞く
- 横乗り研修の期間と、相談できる人がいるかを聞く
後悔の多くは入る前の思いこみから来ています。楽そうに見えた条件ほど、中身を聞いてから決めましょう。
想像どおりだった人は後悔が少ない
想像どおりか良かった18人のうち、後悔ありは2人でした。きつかったと答えたのも4人です。
「もっとキツい想像をしていましたが、全くそんな事なかったです!」
「お弁当のルート配送なので、決まった場所を回るだけなので、想像通りでした。」
大変さを先に覚悟していた人ほど、入ってから楽に感じています。同じ仕事でも、期待の置き方で受け止め方が変わります。
「ドライバーに夢を見ないこと。」
- 大変な仕事だと覚悟してから入った
- 紹介や知り合いから中身を聞いていた
- 決まったルートや短い時間など仕事の形がはっきりしていた
- ひとりで働く気楽さを良い点として受け止めた
ドライバー転職で後悔しやすい人・しにくい人
違いは体力や年齢より、入る前に仕事の中身をどこまで知っていたかにあります。
- 運転が好きなら続けられると思っている
- 求人の短い時間や固定ルートだけで楽だと決めた
- 荷物の重さや積み方を聞かずに入った
- 月給の額だけで会社を選んだ
- 1日の流れを面接で聞いてから決めた
- 手積みの有無と荷物の重さを確かめた
- 大変なところを先に聞いて覚悟した
- 給料を拘束時間で割って比べた
「単純に車の運転が好きという理由では始めない方が良いです、ドライバー職は車の運転が好きという理由だけで続けられるほど甘くはありません、これからドライバー職を始める人は車を運転するだけが仕事ではなく他の作業もある事を含めたうえで本当に好きでやりたいと思うのかを考えてから始めると後々後悔する事無くドライバーの仕事を続けられると思います。」
後悔しやすいかどうかは、性格より入る前の準備で決まります。当てはまるものが多くても、次の節で聞くことをそろえれば変えられます。
ドライバーに転職する前に確かめること
想像とのずれでいちばん多かった体力と時間は、面接で数字を聞けば先に分かります。
「「手積み手降ろし」の頻度と、荷物の最大重量は必ず確認すべきです。」
「残業と休日と労働時間と給与額は絶対に確認した方が良いです、求人に8時~17時までと労働時間が記載されていても実際に働くと8時~20時までという長時間労働だったという例も多くありますし賃金も見合ってなく残業代も割に合わないという例も多くあるため必ず確認した方が良いです。」
面接で聞くこと
朝は何時に出社して、ふだんは何時ごろ帰れますか。1日に何件くらい回りますか。
手積み手降ろしはありますか。いちばん重い荷物は何キロくらいですか。
残業代も入れた1年目の人の月給はだいたいいくらですか。みなし残業は何時間分ですか。
ルートは毎日同じですか。欠員が出たときにほかのルートを走ることはありますか。
ひとりで走るまでに、横に乗って教えてもらう期間は何日くらいありますか。
みなし残業は、決まった時間分の残業代を先に給料へ入れておく仕組みのこと。その時間をこえた分が払われるかも聞いておきましょう。
体力と時間と給料の3つを数字で聞けば、転職の後悔はかなり減らせます。
答えがあいまいな会社や、いいことしか言わない会社は要注意です。聞いた答えはメモに残し、2〜3社を同じ質問で比べると違いがはっきりします。
今の仕事を辞める前に面接を受けておくと、比べる余裕が生まれます。急いで決めた転職ほど、想像とのずれに気づくのが入ってからになります。
関連記事求人と違う会社は入る前に見分けられる?確かめたことを見る→関連記事未経験から転職した人はどうなった?体験談を見る→ドライバーへの転職と後悔についてよくある質問
ドライバーに転職して後悔する人はどれくらいいますか?
経験者130人のうち、後悔が「ある」「少しある」と答えた人は60人(46%)でした。
ドライバー転職で後悔する人の理由は何ですか?
働く前の想像とのずれです。想像より悪かった57人は67%が後悔していました。ずれの中身は体力・荷物の重さと、時間に追われることが多くなっています。
未経験でドライバーに転職しても大丈夫ですか?
完全未経験から始めた77人の後悔ありは42%で、全体より少し少なめでした。1日の流れと荷物の扱いを聞いてから入ると、ずれを減らせます。
40代や50代でドライバーに転職して後悔しませんか?
40代以上の経験者68人の後悔ありは33人(49%)でした。年齢より、腰に負担のかかる手積みがあるかを確かめるほうが大事です。
人間関係に疲れてドライバーに転職するのはありですか?
人間関係から離れたくて来た20人のうち、後悔ありは11人でした。運転中はひとりで気楽だという声が多い一方、出発前や倉庫での人づきあいは残ります。
転職エージェントは使ったほうがいいですか?
荷物の重さや実際の帰り時間など、面接で聞きづらいことを入社前に確かめてもらえる点で役に立ちます。自分で聞ける人は、面接で聞くことの例をそのまま使ってください。
ドライバー転職の後悔は想像とのずれをなくせば減る
- ドライバーに転職して後悔した人は130人中60人(46%)
- 想像より悪かった57人は67%が後悔、想像どおりか良かった18人は2人だけ
- 想像とちがった中身は体力・荷物の重さが26人、時間に追われるが22人
- 転職の動機(人間関係・お金・運転が好き)では後悔の割合は5割前後で大きく変わらない
- 1日の流れ・荷物・給料を数字で聞いてから入った人が後悔していない
ドライバーへの転職で後悔するかは、入る前にどれだけ中身を知ったかで決まります。楽そうに見える求人ほど、1日の流れと荷物の重さを聞いてから決めましょう。
「ドライバーはやめとけ」という声の多くも、想像とちがう会社に入ったことから来ています。中身が合う会社を選べば、ひとりで働ける気楽さは本物です。