長距離ドライバーの給料は月30万円以上が7割!時給に直すと見合うのか16人で検証
長距離ドライバーの給料は、1日10時間以上走ったトラック経験者16人のうち11人が月30万円以上でした。10時間未満のトラック12人では2人です。
長距離は稼げると聞いても、走る時間の長さを考えると本当に得なのか迷うところです。今の仕事より月に数万円増えても、家にいる時間が大きく減るなら話は変わります。
月収を1時間あたりに直すと、長く走る人も全職種の正社員とほぼ同じ額でした。月の額は高く、時間あたりでは並みというのが経験者の数字です。
- 長距離ドライバーの月収の分布
- 時給に直した額
- 月30万円以上の人のきつさと後悔
- 車両で変わる月収
- 長距離の給料が見合う人
- 求人で給料を確かめる方法
- よくある質問
目次
長距離ドライバーの給料は月30万円以上が7割
1日10時間以上走ったトラック経験者16人のうち、11人(69%)が月30万円以上でした。30万円台が10人で、40万円台が1人です。
この記事では、トラックで1日10時間以上働いた人を長距離に近い働き方として見ています。トラック30人の内訳は10時間以上が16人と10時間未満が12人で、残る2人は日によって大きく違ったと答えました。
トラックの勤務時間別の月収
10時間未満の12人は、8人が20万円台に集まっています。30万円以上は2人で、1人は金額を答えませんでした。
長く走る働き方を選ぶと、月30万円の線をこえる人がぐっと増えます。月30万円を12か月続けると、賞与を入れずに年360万円です。
月収を金額まで答えた人では、10時間以上の9人の中央値が30.0万円でした。10時間未満の8人は24.0万円です。
中央値は、金額を低い順に並べてまんなかに来る人の額のこと。答えた月収には、手取りの人と税金を引く前の額面の人が混ざっています。
「まとまったお金を短期で稼ぎたかったのでドライバーをして一気に目標金額があったので貯めた。」
この人は30代で、目標の額が貯まった時点で辞めています。短い期間でまとめて稼ぐ使い方をする人もいます。
12時間 以上になると月収の中央値は35万円
金額で答えた人を勤務時間で分けると、10〜12時間の5人は中央値30.0万円でした。12時間以上の4人は35.0万円です。
12時間以上の4人には、大型で月40万円の人と、助手として乗ったパートで月20万円の人がいます。4人だけの数字なので、走る時間が長いほど月の額は上がる、という向きだけつかんでおきましょう。
副業で長距離に乗る人もいる
大型免許を持つ40代の男性は、本業の収入が減った時期に週末だけ長距離の定期便に乗っていました。月の額は10万円台です。
「長距離はまさに体力と精神力の勝負になりますが、一回の運行で得られる報酬は大きいです。」
そのかわり休日を返上して走るので、体の回復が追いつかなかったと書いています。副業で長距離に乗るなら、本数を少なめに始めるのが無理のない入り方です。
時給に直すと長距離は全職種の正社員と同じくらい
月収を1時間あたりに直すと、10時間以上の正社員は1,232円でした。10時間未満の正社員は1,558円です。
10時間以上の正社員14人のうち金額で答えた8人と、10時間未満の正社員9人のうち金額で答えた5人の値です。
正社員の時給の目安(中央値)
全職種の正社員39人では1,234円でした。長距離の時間あたりの額は、全職種の正社員とほぼ同じです。
時給の目安の出し方
- 1日11時間に月22日をかけると242時間
- 月30万円を242時間で割ると約1,240円
- 1日9時間なら198時間で月24万円は約1,212円
勤務時間は「10〜12時間」のような幅で聞いているので、幅のまんなかの時間で割りました。1日11時間と9時間では、月に44時間ちがいます。
10時間未満の5人には、6〜8時間で月24万〜25万円の人が2人とトレーラーで月40万円の人が1人います。この3人が時給を押し上げているので、差の大きさは割り引いて見てください。
関連記事ドライバーの時給換算と車両別の時給を見る→時給換算で損をしたと感じた経験者の声
長く走る人の中には、月の額には満足しながら時間で割ると安いと感じた人がいます。4tトラックに乗った20代の正社員は、1日約12時間の勤務でした。
「給料面では申し分なかったが、勤務時間が約12時間と長く、時給換算だと低かった。」
この人は月30万円で、入って1〜3か月のうちに後悔があると答えています。月給の高さだけを見て入ると、走る時間の長さで割ったときにがっかりしやすくなります。
反対に、時間に見合っていると感じた人もいます。違いは、長く働いた分の残業代がきちんと払われるかでした。
「でもその分給料は高いし、働いたら働いた分だけ残業代はつく。」
この30代の正社員は月30万円台で、仕事を「かなり楽だった」と答えています。残業代が働いた時間どおりに出る会社なら、長く走るほど月の額に返ってきます。
「休みは人員不足のため少ないが、休みが多くても給料が下がってしまうので悩みどころ。」
大型免許を持つ30代の女性の声です。休みを増やすと月の額が下がるので、どちらを取るか悩むと書いています。
月30万円 以上の11人 のうち7人はきつかった
10時間以上で月30万円以上の11人のうち、7人が仕事をきつかったと答えました。後悔ありは5人です。
「きつかった」の割合
10時間未満の12人では、きつかったのは1人だけでした。高い月収は、きつさと引きかえで得ている人が多い額です。
「後悔あり」の割合
後悔ありは「ある」と「少しある」を合わせた人です。30万円以上の11人中5人と、10時間以上の16人中7人と、10時間未満の12人中6人で後悔の多さはほとんど変わりません。
きつくても後悔が増えないのは、稼げていることで割り切れているからだと読めます。
長く走っても30万円 に届かなかった5人
10時間以上の16人のうち、月30万円に届かなかったのは5人です。20万円台が4人で、副業の人が10万円台でした。
この5人では3人がきつかったと答え、後悔ありは2人でした。長く走れば必ず30万円をこえるわけではなく、会社と運ぶものの差が出ます。
5人の中には産業廃棄物を運んだ人や、助手として乗ったパートの人がいます。長距離の求人を見るときは、何を運ぶ会社かも合わせて見ておきましょう。
稼げた人が良かったと書いたこと
「収入は多少上下するものの、そこそこ多く稼げるのは良いです。」
この人は大型に5年以上乗り、月35万円でした。積み下ろしはほとんどフォークリフトで、きつさは「普通」と答えています。
関連記事長距離ドライバーは何がきつい?16人の声→大型とトレーラーなら月収の中央値は37.5万円
乗る車が大きいほど月収は上がります。大型(10t)とトレーラーで金額を答えた6人の中央値は37.5万円でした。
車両別の月収(中央値・全職種)
人数は2tが13人で4tが10人です。普通車は18人で軽バンは15人でした。
4tが2tより低いのは、4tの10人のうち4人がパートだったためです。2tは13人のうち12人が正社員でした。
長距離で月40万円台をねらうなら、大型免許がいちばんの近道です。大型の6人のうち3人が月40万円でした。
大きい車に乗るには免許の段を上げます。中型免許で4tに、大型免許で10tに乗れるようになります。
今の普通免許は2017年3月より前に取ったかで乗れる重さがちがいます。後に取った人は3.5t未満までなので、荷物を積んだ2tは準中型免許が要ることが多くなります。
免許を取る費用は会社に出してもらう
大型免許を自分で取ると、教習所の費用がかかります。長距離の会社には、入社後に免許の費用を出す制度を持つところがあります。
まず4tで長距離に慣れてから大型に上がる人もいます。4tの10時間以上で金額を答えた正社員は、月26万〜35万円でした。
運ぶものでも額は変わります。産業廃棄物を12時間以上運んだ50代の人は、製品の輸送より給与が低かったと書いていました。
関連記事大型(10t)ドライバーの月収の分布→長距離の手取りは残業代の払われ方で変わる
「手当無し残業が含まれているかどうかで手取りが大きく変わるからね。」
4tで1日10〜12時間走った40代の声です。求人の額が同じでも、残業代の払われ方で手取りは変わります。

長距離の給料の口コミからわかること
1日10時間以上走ったトラック16人が「求人を選ぶとき確かめるべきこと」に書いた内容を見てみます。
声の中心は長い拘束時間・休めないと給料・経費。どちらも会社しだいで大きく変わります。
経験者の声から学べること
- 面接で1日の拘束時間と休憩の取り方を数字で聞く
- 固定給か歩合か、経費はだれが払うかを確かめる
- 手積み・手降ろしがあるか、カゴ台車かを確かめる
長距離の給料は、月の額だけ見ると高く見えます。時間で割ると全体と同じくらいなので、差を生むのは残業代と手当の払われ方です。月給の内わけを入社前に聞けるかが分かれ目です。
長距離の給料が見合う人と見合わない人
長距離の給料が見合うのは、長く走った分を月の額で取り返したい人です。時間あたりの額で比べる人には、とくに得な仕事ではありません。
- 短い期間で貯金の目標がある
- 休みより月の額を優先したい
- 大型免許を取って上をねらいたい
- 一人で長く運転するのが苦にならない
- 時給で比べて損をしたくない
- 家族と過ごす時間を減らしたくない
- 固定残業代の中身を聞けずに入りそう
- 体に不安があり手積みがつらい
日中だけ働きたい人や、子育てと両立したい人には長距離は向きません。ルート配送なら毎日同じ道を回り、夕方には帰れる働き方が多くなります。
関連記事日中に回るルート配送の給料を見る→2tで1日10〜12時間走った30代の正社員は月27万円でした。月30万円に届かなくても、暮らしには足りていると書いています。
「眠くなったら寝れるし、行ったことがない場所を見て回れるし、収入も暮らす分には問題ない」
この人はきつさを「かなり楽だった」と答えました。額の高さより、楽に続けられることを選ぶ人もいます。
稼げた分をどう使うかも大事です。独身時代に長距離で稼いだ人は、貯めずに使ったことを後悔に挙げていました。
「独身でそれなりに給料が入ってきたので、貯金をせずに無駄遣いをしたことを後悔しています。」
長距離で稼ぐなら、何年でいくら貯めるかを先に決めておくと後悔が減ります。家族がいる人は、帰れる日数と月の額を並べて考えましょう。
長距離の求人で給料を確かめること
確かめたいのは、固定残業代・手当・賞与・高速代の4つです。どれも、月給の額が同じでも手取りを変えます。
固定残業代は、決まった時間分の残業代をはじめから月給に入れておく払い方のこと。その時間をこえた分が別に出るかで、長距離の手取りは大きく変わります。
「特に“固定残業代込み”の内容はしっかり確認したほうが良いと思います。」
「あと賞与も思っている以上にもらえない(寸志)とか賞与自体が無いというのもあるので絶対に確認する事」
寸志は、賞与のかわりに出る少ない額のお礼のことです。年収で比べるときは、賞与が何か月分出ているかを聞きましょう。
長距離の面接で給料について聞くこと
月給に固定残業代は入っていますか。何時間分で、こえた分は別に出ますか。
長距離の運行手当や泊まりの手当は、1回いくらですか。
賞与は去年の実績で何か月分出ましたか。
帰りに荷物がないときも、高速代は会社が払いますか。
長距離の人は、1日に何時間くらい走っていますか。
高速代が自分持ちになると、下道で帰るしかなくなり走る時間がのびます。時間がのびると、同じ月給でも時間あたりの額は下がります。
「いくら収入をもらえるのかをちゃんと聞いたほうが良い」
この人は大型で1日12時間以上走り、月40万円でした。休日と残業代と収入の3つを、面接でそろえて聞くよう勧めています。
求人の月給を時間で割ってから比べる
求人の月給が35万円と28万円なら、35万円が得に見えます。けれども1日13時間と9時間なら、時給の目安は約1,224円と約1,414円で逆になります。
長距離と地場の求人を比べるときは、月給を1か月の時間で割ってから並べましょう。1か月の時間は、1日の拘束時間に出勤日数をかければ出せます。
長距離ドライバーの給料でよくある質問
長距離ドライバーの給料は月いくらもらえますか?
1日10時間以上走ったトラック経験者16人のうち、11人が月30万円以上でした。金額で答えた9人の中央値は30.0万円です。
長距離ドライバーの年収はいくらですか?
月収の中央値30.0万円に12か月をかけると、賞与を入れずに年360万円です。大型とトレーラーの中央値37.5万円なら年450万円になります。
長距離ドライバーは時給に直すといくらですか?
10時間以上の正社員で金額を答えた8人では、時給の目安が1,232円でした。全職種の正社員39人の1,234円とほぼ同じです。
長距離ドライバーで年収1000万円は稼げますか?
この調査でいちばん高い月収は、長距離に近い16人では月40万円台でした。年1000万円には月80万円台が要るので、会社に勤めて届く額ではないと見ておきましょう。
未経験でも長距離の給料はもらえますか?
4tに乗って1〜3か月の20代の正社員は月30万円でした。ただし時給に直すと低かったと書いています。走る時間と月給を並べて選んでください。
AT限定の普通免許で未経験でも長距離に乗れますか?
AT限定のままでは長距離のトラックにはほぼ乗れません。限定を外したうえで準中型や中型を取り、2tや4tから始める人が多くいます。免許の費用を出す会社を選ぶと負担が軽くなります。
女性でも長距離で稼げますか?
大型免許を持つ30代の女性は、1日10〜12時間で月30万円台と答えています。給料が良いので給料明細を見て我慢できると書いていました。
家族を養うのに長距離の給料は足りますか?
月30万円台の人が多いので、額としては届きやすい仕事です。そのかわり家に帰れる日数は減るので、週に何日帰れるかを面接で聞いておきましょう。
長距離ドライバーの給料は月で高く時間では並み
- 10時間以上の16人のうち11人が月30万円以上
- 時給の目安は1,232円で全職種の正社員とほぼ同じ
- 月30万円以上の11人のうち7人がきつかったと答え、後悔ありは5人
- 大型とトレーラーの中央値は37.5万円
長距離は月の額で稼げる働き方ですが、時間で割ると特別に高いわけではありません。残業代と手当の払われ方を確かめてから選べば、走った時間はきちんと給料に返ってきます。
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