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ドライバーの免許と資格

初任運転者講習は座学15時間と実技20時間!入社する側が知る中身と初任診断

10月31日更新約9分で読めます運営者情報

初任運転者講習の中身と時
まとめドライバーの免許と資格 全体のデータ→

初任運転者講習は、運送会社が新しく雇ったドライバーに行う決まった指導です。座学を15時間以上、運転の実技を20時間以上行います。

告示(国が決まりを知らせる文書)で会社に義務づけられていて、トラックに乗る前に受けるのが原則です。あわせて、ナスバの初任診断(4,800円)も受けます。

受けさせるのは会社の務めなので、入社する本人がお金を出して探す講習ではありません。

この記事でわかること
  • 初任運転者講習の時間と中身
  • 初任運転者に当たる人と3年の線
  • 座学12項目と実技20時間
  • 初任診断の料金と流れ
  • 軽貨物と初心運転者講習とのちがい
  • 経験者130人の研修の声

この記事は、これから運送会社に入る人の目線で書いています。会社の担当者が読んでも、告示の数字はそのまま使えます。

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講習は免許の種類に関係なく受けます。AT限定の普通免許でも、軽バンやAT車の小さいトラックを使う会社なら同じ講習から始まります。

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目次
  1. 初任運転者講習は座学15時間以上と実技20時間以上
  2. 初任運転者は3年のあいだ運送会社のドライバーでなかった人
  3. 初任運転者講習の座学は12項目
  4. 初任運転者講習の実技20時間は添乗で教わる
  5. 初任診断はナスバで4,800円
  6. 軽貨物の初任運転者は座学5時間
  7. 初心運転者講習とは別のもの
  8. 経験者130人のうち未経験で入った人は117人
  9. 研修のことを書いた12人は後悔が83%
  10. 初任運転者講習について入社前に聞くこと
  11. 初任運転者講習が合う人と注意したい人
  12. 初任運転者講習でよくある質問
  13. 初任運転者講習は乗る前の35時間で会社が行う

初任運転者講習は座学15時間以上と実技20時間以上

初任運転者講習の時間は、座学15時間以上と実技20時間以上です。合わせて35時間以上になります。

初任運転者に対する特別な指導の時間(国土交通省告示第1366号・2026年10月31日に確認)

指導時間中身
座学15時間以上法令と安全運転の12項目
実技20時間以上事業用の車を運転し添乗で教わる
合計35時間以上乗務の前に行うのが原則

座学の中でも、日常点検と車の死角と荷物の積み方は実際の車を使って教わります。座学といっても机だけで終わる講習ではありません。

正式な名前は「初任運転者に対する特別な指導」です。会社や協会によって、初任運転者教育や初任運転者研修とも呼ばれます。

初任運転者講習を受ける時期は乗務の前

講習は、その会社で初めて事業用の車に乗る前に行います。やむを得ない事情があるときだけ、乗り始めてから1か月以内でよいとされています。

事業用の車は、緑のナンバーを付けた運送の仕事の車のことです。入社してすぐの1〜2週間は、運転より講習と横乗りが中心になると考えておきましょう。

記録は会社が3年残す

会社は指導した日時と場所と中身を記録します。その記録は営業所に3年残し、だれが教えてだれが受けたかも書きます。

記録簿に名前を書くよう言われたら、受けた中身と時間が合っているかを見ておきます。自分の受けた指導の証拠にもなります。

初任運転者は3年のあいだ運送会社のドライバーでなかった人

初任運転者に当たるのは新しく雇われた人です。そのうち入る前の3年間に、ほかの運送会社でドライバーとして働いていなかった人が受けます。

初任運転者講習と初任診断が要る人(国土交通省告示第1366号・2026年10月31日に確認)

入る前の3年間初任運転者講習初任診断
運送の仕事をしていない受ける受ける
ほかの運送会社でドライバーだった受けなくてよい3年以内に受けていれば不要

ここで言う運送会社は、緑ナンバーのトラックで荷物を運ぶ会社です。未経験の人や、3年以上ドライバーを離れていた人は受ける側です。

自家用の白ナンバーの車で配達していた人は、運送会社のドライバーとしては数えられません。工場の社用車や営業車を運転していた人も同じです。

3年の線は入社する前の日から数える

3年は、その会社で初めて乗る日の前から数えます。たとえば4年前まで運送会社にいた人は、3年の外なので受ける側に入ります。

前の会社を辞めてすぐ移る人は、講習が要らないこともあります。前にいた運送会社の名前と辞めた月を、面接で伝えられるようにしておきます。

初任運転者講習の座学は12項目

座学の15時間では、告示が決めた12項目を教わります。運転の心がまえから荷物の積み方や体の管理まで広く入ります。

座学の12項目(告示の言葉をやさしく言いかえた)(国土交通省告示第1366号・2026年10月31日に確認)

番号項目
1事業用の車を運転する心がまえ
2運行の安全のために守る基本の決まり
3車の高さや死角や内輪差などの特性
4荷物の正しい積み方と固定の仕方
5積みすぎ(過積載)の危なさ
6危険物を運ぶときの注意
7走る道と交通のようす
8危険の予測とよけ方と緊急のときの動き
9自分の運転の適性に合った安全運転
10疲れや眠気や酒などの体と心の要因
11健康の管理
12安全の装置が付いた車の正しい運転

内輪差は、曲がるときに後ろのタイヤが前より内側を通る差のことです。トラックは車体が長いので、乗用車より大きく出ます。

10番では、ドライバーの働く時間の決まりも教わります。1日に何時間まで働けるかを、ここで初めて知る人が多い項目です。

座学で教わる働く時間の決まり

10番の項目では、改善基準告示というドライバーの働く時間の国の基準を教わります。2024年4月から、トラックの数字は次のようになりました。

改善基準告示のおもな数字(2024年4月から)

決まりトラックの基準
1日の拘束時間13時間が基本で最大15時間
勤務の間の休み続けて11時間を基本に9時間が下限

13時間や15時間は、長く働かせてよい上限の線です。パートで1日5〜6時間の配送をする人も、講習ではこの線を同じように教わります。

拘束時間は、出勤してから帰るまでの休憩も入れた時間です。この数字を知っていると、無理な運行を頼まれたときに気づけます。

眠気を感じたら運転をやめて休むことも、この項目で教わります。酒が残っていないかを出発前に確かめる理由も、ここで聞く話です。

12項目は3つのまとまりで覚える

12項目は多く見えますが、決まりと車と体の3つに分けるとつかみやすくなります。

12項目を3つに分けた見方

まとまり入る項目
守る決まり1・2・5・6
車と道3・4・7・8・12
自分の体と心9・10・11

初めての人がつまずきやすいのは、車と道のまとまりです。死角と荷物の固定は、乗ってから毎日使う知識なので、ここは時間をかけて聞いておきます。

初任運転者講習の座学はネットで受ける会社もある

座学は、社内の担当者が教える会社も外の機関に任せる会社もあります。都道府県のトラック協会や研修会社には、ネットで受ける15時間の講座もあります。

どの形でも、実際の車を使う部分は会社で受けます。動画を見ただけで座学が終わるわけではないと覚えておきます。

初任運転者講習の実技20時間は添乗で教わる

実技の20時間は、事業用の車を本人が運転します。指導役が隣に乗って教える形で、これを添乗といいます。

初任運転者講習の最初の1週間の例

35時間を1日8時間で割ると、5日ほどになります。座学15時間を前半に、実技20時間を後半に多く置いた進め方の一例です。

講習を5日で行う場合の進め方の例(会社で順番は変わる)

日おもな中身
1日目心がまえと守る決まりの座学
2日目車の死角と日常点検を実際の車で
3日目荷物の積み方と固定を実際の車で
4日目眠気や健康の座学と添乗の運転
5日目担当のルートを添乗で走る

実際は、横乗りの日の中に座学をはさむ会社が多いです。何日目から一人で走るかは、会社ごとに大きく変わります。

現場でいう横乗り研修は、先輩の車の助手席に乗って仕事を覚える期間です。講習の実技と横乗りは、同じ期間の中で進むことが多いです。

ポイント
  • 指導役は隣に乗り、道路と交通に合わせた運転を見る。
  • 時間は20時間以上で、上限はない。
  • 受けた人の運転のくせは、指導役から本人に伝える。

告示が決めているのは20時間「以上」です。運転に不安が残るなら、20時間をこえて教わってよいということです。

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初任診断はナスバで4,800円

初任診断は、初任運転者講習とは別に受ける適性診断です。トラックはナスバ(事故を防ぐための国の機関)で受けると4,800円(税込)です。

ナスバの初任診断(ナスバの案内・2026年10月31日に確認)

項目中身
受ける人新しく雇われて3年以内に初任診断を受けていない人
時期その会社で初めてトラックに乗る前
時間約1時間40分(ナスバネットで受けた場合)
料金(トラック)4,800円(税込)
結果カウンセラーが運転のくせと注意を助言

診断は、反応の速さや注意の向け方を機械で見るものです。落ちる試験ではなく、自分の運転のくせを知るためのものです。

初任診断の料金も、受けさせる会社が払うのがふつうです。自分で申し込むよう言われたら、払ったあとに会社が出すかを先に聞きます。

入社のときは運転記録も見られる

会社は新しく雇う人の事故歴を、運転記録証明書などで確かめます。重い事故を起こしたことがある人は、別の特別な指導と診断を受けることになります。

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軽貨物の初任運転者は座学5時間

軽バンで荷物を運ぶ軽貨物の会社では、座学が5時間以上に短くなります。実技はできるかぎり行う、という決まりです。

トラックと軽貨物の初任の指導のちがい(国土交通省告示第1366号・2026年10月31日に確認)

事業座学実技
緑ナンバーのトラックの会社15時間以上20時間以上
軽貨物(黒ナンバー)の会社5時間以上できるかぎり行う

軽貨物では、3年以内に貨物軽自動車安全管理者講習(軽貨物の安全の責任者向けの講習)を受けた人は指導を受けたとみなされます。初任診断は軽貨物でも乗る前に受けます。

業務委託で軽貨物を始める人は、自分が事業者の側になることもあります。講習と診断を自分で手配する立場かどうかを契約の前に確かめます。

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初心運転者講習とは別のもの

名前が似ている初心運転者講習は、警察の講習です。免許を取って1年たたないうちに決まった違反点数になった人が、通知を受けて受けます。

初任運転者講習と初心運転者講習のちがい

講習だれが行う受ける人
初任運転者講習運送会社(外の機関に任せることもある)新しく雇われたドライバー
初心運転者講習都道府県の公安委員会(警察)免許1年未満で違反が重なった人

初任は仕事の講習で、初心は免許の講習です。運送会社に入って受けるのは初任のほうです。

免許を取ってすぐ運送の仕事に入る人は、両方に関わることがあります。違反をしなければ初心のほうは受けずにすみます。

経験者130人のうち未経験で入った人は117人

ドライバー経験者130人のうち、運転の仕事が初めてで入った人は117人でした。完全な未経験が77人で、運転は好きでも仕事は初めてだった人が40人です。

ドライバーを始めたときの経験(130人)

完全未経験77人
運転好き・仕事は未経験40人
ドライバーから転職7人
近い仕事から4人
その他2人

この117人のうち、荷物を運ぶ運送会社に入った人は初任運転者講習を受ける側です。講習は特別な人のものではなく、配送ドライバーの入り口そのものです。

人を乗せる送迎やタクシーは、この講習の決まりとは別です。介護施設などが自分の車で行う送迎は対象外で、バスやタクシーの会社には旅客の別の決まりがあります。

ほかのドライバー職から移った人は7人でした。前の仕事から3年以内なら、講習の一部が要らないこともあります。

最初の半年は後悔が多い

経験年数ごとの後悔あり(ある+少しある)の割合

半年未満62%
半年〜1年50%
1〜3年39%
3年以上42%

半年未満の24人では後悔ありが15人(62%)でした。3年以上の57人は42%です。

ここでの後悔ありは「ある」と「少しある」を足した人数で、いまも続けている人の答えも入ります。1〜3年と3年以上はほぼ同じで、下がるのは最初の1年をこえるところです。講習と横乗りのある最初の数か月が、いちばん迷いやすい時期です。

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研修のことを書いた12人は後悔が83%

自由記述で研修や教わり方にふれた12人は、後悔ありが10人(83%)でした。ほかの118人は42%です。

12人は少ないので、1人ちがうだけで割合が8%ほど動きます。83%という数字は、傾向をつかむ目安にとどめます。

研修にふれた人とほかの人の後悔あり

研修にふれた12人83%
ほかの118人42%

きつかったと答えた人は、研修にふれた人で9人(75%)です。ほかの人は42%で、後悔と同じ数字になったのはたまたまです。教わり方で苦労した人ほど、仕事そのものもきつく感じています。

研修にふれた人とほかの人のきつかった割合

研修にふれた12人75%
ほかの118人42%

12人のうち4人が、教え方が合わなかった・教わる期間が短かったと書いていました。4人とも後悔は「ある」です。研修を書いた人ほど後悔している数字なので、研修が原因と言い切れるわけではありません。

それでも、乗る前の35時間と横乗りの中身は会社でかなり差が出ます。講習を形だけで終わらせる会社かを、入る前に見分けたいところです。

丁寧に教わった人は後悔が少ない声も

研修にふれた12人の中にも、職場の人が親切で指導が丁寧だったので後悔は少ないと書いた人がいました。教える人がだれかで、最初の印象は大きく変わります。

初任運転者講習について入社前に聞くこと

入社前に聞くのは、講習の時間と給料と横乗りの日数の3つです。講習は会社の指示で受けるので、働いた時間として給料が出るのがふつうです。

ポイント
  • 初任運転者講習の座学と実技を何日かけて行うか。
  • 講習と初任診断の日も給料が出るか。
  • 初任診断の4,800円を会社が払うか。
  • 横乗りの日数と教える人はだれか。
  • 一人で走る前に運転を見てもらえるか。

面接でそのまま使える聞き方

講習の日数を聞く

入社してすぐの初任運転者の講習は、何日くらいかけて行っていますか。

給料を聞く

講習や初任診断の日も、ふだんの勤務と同じように給料は出ますか。

横乗りを聞く

一人で走るまでに、先輩の車に何日くらい同乗できますか。

講習の日の給料は求人票の試用期間を見る

講習と横乗りの期間は、試用期間と重なることがよくあります。求人票に試用期間の給料が別に書いてあれば、講習の日もその額になると考えておきます。

試用期間は日給や時給で、本採用から月給になる会社もあります。最初の1〜3か月の手取りが下がることがあるので、生活費の計算はその額でしておくと安心です。

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講習が終わってから一人で走るまで

35時間の講習が終わっても、すぐに一人で走るとは限りません。担当のルートを覚えるまで、横乗りや先輩の後ろを走る期間が続く会社もあります。

一人で走る日の前に、指導役が隣で最後の確認をしてくれる会社なら安心です。一人立ちの日を本人と相談して決める会社は、教える側の手も足りています。

答えにつまる会社は、講習の中身を決めていないこともあります。日数と担当をすぐ答えられる会社ほど、教える仕組みが回っています。

初任運転者講習が合う人と注意したい人

講習をしっかり受けると安心できる人
  • 運送の仕事が初めてで、最初に決まりを教わりたい人。
  • 大きい車の死角や内輪差に不安がある人。
  • 働く時間の決まりを知ってから走りたい人。
入社前に見直したい人
  • 講習なしですぐ一人で走らせる会社に入りかけている人。
  • 講習の日の給料を確かめずに入社を決めた人。

講習を受けずに乗らせる会社は、国の決まりを守っていないことになります。講習の話がまったく出ない会社は、ほかの決まりもゆるいと見てよいです。

初任運転者講習でよくある質問

初任運転者講習は何時間ですか?

座学15時間以上と実技20時間以上で、合わせて35時間以上です(国土交通省の告示で2026年10月31日に確認)。

初任運転者講習の費用は自分で払いますか?

受けさせるのは会社の務めなので、会社が手配するのがふつうです。初任診断の4,800円も会社が払う形が多いです。

初任運転者講習はいつ受けますか?

その会社で初めてトラックに乗る前です。やむを得ないときは乗り始めて1か月以内です。

前に運送会社で働いていても受けますか?

入る前の3年間にほかの運送会社でドライバーだった人は、講習が要りません。3年をこえて離れていた人は受けます。

軽貨物でも初任運転者講習はありますか?

あります。軽貨物の会社では座学が5時間以上で、実技はできるかぎり行う決まりです。

初任診断で落ちることはありますか?

合否をつける試験ではありません。結果をもとに、カウンセラーから運転のくせと注意を教わります。

初心運転者講習と同じですか?

別のものです。初心運転者講習は、免許1年未満で違反が重なった人が警察から受ける講習です。

女性やAT限定の人も受けますか?

性別や免許の種類に関係なく、新しく雇われたドライバーは受けます。AT限定でも、乗る車に合った免許があれば同じ講習です。

初任運転者講習は乗る前の35時間で会社が行う

初任運転者講習は、運送会社が新しいドライバーに乗る前に行う35時間以上の指導です。未経験で入る人は、ほぼ全員がこの講習から仕事を始めます。

この記事のまとめ
  • 座学15時間以上と実技20時間以上で、乗る前に受けるのが原則。
  • 対象は入る前の3年間に運送会社のドライバーでなかった人。
  • 座学は12項目で、実技は指導役が隣に乗る添乗。
  • 初任診断はナスバでトラック4,800円、約1時間40分。
  • 軽貨物の会社は座学5時間以上。
  • 研修にふれた12人の後悔は83%(少人数なので目安)で、講習の日数と給料は入社前に聞く。

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