50代でドライバーをするなら、体がどこまでもつかがいちばん気になるところです。経験者130人のうち50代は23人いました。
50代で「きつかった」と答えたのは39%で、40代の53%より低く出ました。やや楽だったと答えた50代も7人います。
きつさを分けたのは年齢より1日の長さでした。ただし後悔は52%で30代以上ではいちばん高く、中身の多くは職場の人のことです。
- 50代のきつかったは39%
- 10時間をこえるかで分かれる
- 50代が一番きつかったこと
- 50代の後悔は職場の人
- 50代未経験の19人
- 50代の月収
- 面接で聞くこと
ドライバーは50代だときつい?きつかったは39%
50代でドライバーの仕事が「きつかった」と答えたのは23人中9人(39%)でした。5つの年代では30代の36%に次いで低い数字です。
年代別「きつかった」の割合
年代ごとの人数は20代17人・30代45人・40代38人・50代23人・60代以上7人で、足すと130人です。20代と60代以上は人数が少ないので目安にしてください。
50代だから特別きついという数字にはなっていません。体の衰えは気になっても、仕事の選び方でかなり差が出ていました。
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50代前半は14人中6人(43%)・50代後半は9人中3人(33%)がきつかったと答えました。
50代前半と後半のきつさの内訳
後半のほうが低いのは、9人のうち5人が1日8時間未満で働いていたことも関わっています。年が上がるほど、短い時間の仕事を選ぶ人がふえていました。
「扱うのがどちらも重量のある物ではなかったので、作業自体は楽でした」
副業で軽い荷物の宅配をした50代前半の女性です。運ぶ物が軽ければ、50代でも体の負担はぐっと小さくなります。
50代のきつさは1日10時間 をこえるかで分かれる
1日10時間以上働いた50代は8人中5人がきつかったと答えました。8時間未満の人では8人中1人だけです。
50代の勤務時間別「きつかった」の割合
人数は8時間未満8人・8〜10時間7人・10時間以上8人で、足すと23人になります。どれも10人に満たないので、差の大きさは目安です。
50代は10時間をこえると、きつかった人が半分を上回りました。8〜10時間でも7人中3人なので、長くなるほど体にこたえる流れが見えます。
「朝5時から出勤、終わるのが夜10時という長時間労働で時間給で考えたら最低賃金を下回っていた。」
軽貨物の正社員だった50代前半の男性です。この働き方では、若い人でも長くは続きません。
パートの50代はきつかったが少ない
50代のパート5人のうち、きつかったのは1人でした。5人とも1日6時間未満で、ルート配送や送迎や軽貨物で働いています。
月収は下がりますが、短い時間の仕事は50代の体に合っていました。お金と体のどちらを先に守るかで、選ぶ仕事が変わります。
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50代が書いた「一番きつかったこと」は、重い荷物と階段・長い拘束時間・夏の暑さが中心でした。運転そのものより、車を降りてからの作業がこたえています。
拘束時間は、休憩や荷待ちも含めて会社にしばられている時間のこと。運転している時間より長くなります。
「雨が降っている時に重い荷物をエレベーターがない団地の5階に配達する時。」
1tトラックで宅配を5年以上続けた50代後半の男性です。階段の多い団地は、年を重ねるほど足と腰にきます。
「手積みほぼなしと求人にも書いてあったがいざ入社するとほぼ手積みで体力的にきつかった」
手積みとは、箱を1つずつ手で荷台に積み降ろしする作業のこと。トレーラーに乗った50代前半の人は、求人と中身がちがったと書いています。
腰や膝が気になる50代は、手で運ぶ量を入る前に聞いておくだけで避けられます。カゴ台車(車輪付きの大きなかご)で降ろす仕事なら、体の負担はかなり軽くなります。
関連記事手積み手降ろしはどれくらいきつい?→夏の車の乗り降りも
4tトラックの50代前半の人は、夏の乗り降りで体が溶けそうだったと書いていました。軽バンの人も、エアコンをかけると近所に怒られるという悩みを挙げています。
暑さは会社を変えても消えません。夏に弱い人は、車内で休める時間がある仕事を選ぶと楽になります。
ルート配送の50代後半の人は、車種によってはシートが倒せず車内で休めないと書いていました。エアコンの付き方と休む場所は、乗る車を見せてもらえば一目でわかります。
寝不足と事故の不安
大型トラックで1日10時間以上走った50代後半の人は、疲れで眠れない日が続いたと書いていました。2tで下道を6〜7時間走った50代前半の人も、毎日事故の不安があったそうです。
50代は若いころより疲れが抜けにくくなります。夜中や早朝の運行が続く仕事は、始める前に休みの取り方まで聞いておきたいところです。
食品配送の50代前半の人も、寝不足のときは転びやすく事故のもとになると書いています。眠気は気合いでは消せないので、休める運行かどうかが大事な分かれ目です。
50代の後悔は52%で中身は職場の人
後悔が「ある」「少しある」の50代は23人中12人(52%)でした。きつさは低めでも、後悔は20代の53%とほぼ同じで30代以上ではいちばん高い数字です。
残りは「どちらともいえない」が5人・「ない」「あまりない」が6人で、足すと23人になります。
年代別「後悔あり」の割合
後悔した12人の声を読むと、上司や同僚など職場の人のことを書いた人が7人いました。長い拘束と体のきつさは3人で、残りの2人は仕事の中身が思っていたのとちがったという声です。
「私の場合は「キツい物言いの方は居ないか」を確認しましたが、事実と違っていました。」
ルート配送を1〜3ヶ月で辞めた50代前半の男性です。面接で聞いても、本当のところは入るまでわからなかったと書いています。
「仕事内容がきつく人間関係も大変で心身共に病んでしまい、家族にも心配をかけたこと。」
50代の後悔は、運転ではなく職場の人間関係でつまずいた話が中心でした。年下の上司や、ドライバーを低く見る社内の空気に疲れた人が目立ちます。
管理職を引き受けて後悔した人も
「ドライバーで入社した以上は最後までドライバーで貫き通せば良かったと後悔しています。」
長く勤めた50代は、班長や主任をまかされることもあります。運転が好きで入ったなら、役職を受けるかは一度立ち止まって考えたほうがよさそうです。

50代がつまずいた場所
後悔の中身は職場の人でしたが、毎日の体のつらさは別のところにありました。
手積み・重い荷物の声がいちばん多く、次が暑さ・寒さ・天候でした。面接で聞けば先に手を打てる内容です。
面接で確かめたいこと
- 手積み・手降ろしがあるか、カゴ台車かを確かめる
- 車両のエアコンと、繁忙期の人の増やし方を聞く
- 面接で1日の拘束時間と休憩の取り方を数字で聞く
体のつらさは荷物の積み方と車の中の環境でかなり変わります。職場の人と合わせて、入る前に聞いておきましょう。
50代未経験から始めた人は19人
50代の23人のうち19人はドライバー未経験から始めていました。50代でも、未経験で入れる仕事はたくさんあります。
50代の経験年数別「きつかった」の割合
人数は1年未満7人・1〜5年6人・5年以上10人です。1年未満の7人では4人がきつく、5人が後悔していました。
始めて1年以内は、道と仕事の流れに慣れるまでがいちばんしんどい時期です。1〜5年の6人できつかったのは1人だけでした。
「やっていればルートもそのうち覚えられるとか時間も早くなるとか、自分を過信していたこと」
ルート配送のパートを3〜6ヶ月で辞めた50代後半の女性です。同乗して教わる期間が短く、道を覚えきれなかったと書いています。
50代で始めるなら、先輩と一緒に回る期間がどれくらいあるかを聞いておくと安心です。覚える時間をくれる会社なら、最初の山を越えやすくなります。
関連記事未経験から始めた人のその後を見る→50代の月収は23万円 で年代の差は小さい
月収を金額で答えた50代は15人で、中央値は23万円でした。正社員だけの8人では23.5万円です。
中央値は、金額を低い順に並べてちょうど真ん中の人の月収のこと。高い人が何人かいても大きくずれません。
年代別の月収(中央値・金額で答えた人)
金額で答えた人は20代6人・30代24人・40代23人・50代15人です。60代以上は4人だけなのでグラフから外しました。
きつさや後悔は50代23人の全員で見ているので、月収とは人数がちがいます。30代から50代まで月収は22万〜23万円で、50代で下がることはありませんでした。
月30万円 以上の50代は4人
金額で答えた15人のうち、月30万円以上は4人でした。全員が1日8時間以上働いています。
4人はトレーラーの正社員・大型トラックの正社員・宅配と食品配送の業務委託です。業務委託は会社にやとわれず個人で仕事を受ける形で、ガソリン代などの経費は自分持ちになります。
1日8時間未満で金額を答えた50代は6人で、月3万〜24万円でした。短い時間なら月収は下がるので、生活に要る額から逆算して時間を決めましょう。
関連記事ドライバーの給料は年齢で変わる?→50代で良かったのは自分のペースで走れること
「やってよかったこと」に一人の気楽さを書いた50代は23人中12人でした。半分ほどが、人に気をつかわずに走れる時間を良かったと書いています。
年代別「一人で気楽」を挙げた割合
ここには、自分のペースで回れる・職場の人づきあいが少ないという声も入れています。50代は52%で、ほかの年代よりやや低めでした。
「ドライバーになってから自由にドライブ気分に配達が出来て休憩時間も自由ですから、楽しい仕事です。」
ホテルの仕事から宅配に移った50代前半の人です。前の職場の人間関係がつらかったぶん、一人の時間が合っていました。
「毎日、完結する仕事なので、精神的には楽だから後悔はないです。」
職場の人で後悔した人が多い一方で、運転中の一人の時間は50代の支えにもなっていました。人づきあいの少ない職場を選べば、この良さを長く味わえます。
後悔していない50代の6人
後悔が「ない」「あまりない」の50代は6人でした。そのうち5人が一人の気楽さを良かったことに挙げています。
6人のうち3人は1日6時間未満で、子育てや副業と両立していました。残りの3人は8時間以上で、うち2人は前の仕事の人間関係から離れられたことを喜んでいます。
後悔しなかった人は、体の楽さより気持ちの楽さを大事にしていました。何から離れたくてドライバーを選ぶのかをはっきりさせておくと、入ってからの満足につながります。
50代から続けやすいドライバーの仕事と向いている人
50代から続けるなら、1日10時間をこえず手積みの少ない仕事が選びやすいです。50代のルート配送7人のうち、きつかったのは3人でした。
50代がしていた仕事(23人)
このグラフからわかることルート配送ドライバーが30%で最多でした。
仕事はルート配送7人・トラック5人・宅配4人が多く、ほかは2人以下でした。50代の女性6人では、きつかったのは1人だけです。
「初めてやるなら月給制や時給制のルート配送をお勧めします。」
宅配やゆうパックも経験した50代後半の女性の声です。歩合(運んだ数で給料が決まる形)は数をこなすほど体を使うので、50代の始めには向きにくい形でした。
- 一人で運転する時間が好き
- 1日の時間を短めに決めて働ける
- 合わない職場ならすぐ次を探せる
- 前の年収を長時間で取りもどしたい
- 腰や膝の痛みがあるのに手積みの仕事を選ぶ
- 年下の上司に指示されるのがつらい
運転できる車は、普通免許をいつ取ったかで決まります。2007年6月より前の普通免許なら、多くの2tトラックや4tの一部まで乗れます。
2017年3月以降に取った普通免許は、車両総重量3.5t未満までです。その間に取った人は5t未満までになります。
50代は古い普通免許の人が多い年代です。AT限定なら、軽バンや普通車の配送と送迎から探しましょう。
関連記事ドライバーは何歳まで働ける?→50代がドライバーの面接で確かめること
聞くのは1日の時間・荷物の積み方・職場の人の3つです。50代のきつさと後悔は、ほとんどがこの3つから来ていました。
「手積み手降ろしの有無は絶対に確認したほうがいい。」
職場の人のことは面接で聞きにくいものです。ドライバーが何人いて何歳くらいか、休みの日に代わりの人がいるかを聞くと空気がつかめます。
見学や体験ができる会社なら、入る前に一度行ってみるのがいちばん確かです。下の質問はボタンでコピーできるので、メモに貼って面接に持っていきましょう。
50代の面接で聞くこと
ふだん何時に出て、何時ごろ帰れますか。
1日に手で積み降ろしする荷物はどれくらいありますか。
一人で回るまで、先輩と何日くらい一緒に乗りますか。
ドライバーは何人いて、どんな年代の方が多いですか。
入る前に、職場の見学や1日体験はできますか。
50代は落とされる心配をしがちですが、人手の足りない仕事です。合わない会社に入るほうがずっと大きな損になります。
50代で後悔した12人のうち、3人は半年もたたずに辞めていました。1社目で決めきらず、2〜3社の話を聞きくらべてから選んでも遅くありません。
関連記事ブラックな運送会社の見分け方→ドライバー50代のよくある質問
50代未経験でもドライバーになれますか?
なれます。50代の23人のうち19人はドライバー未経験から始めていました。
50代のドライバーはきついですか?
50代で「きつかった」と答えたのは23人中9人(39%)でした。1日10時間以上の人は8人中5人・8時間未満の人は8人中1人です。
50代のドライバーの月収はいくらですか?
金額で答えた50代15人の中央値は23万円でした。正社員だけの8人では23.5万円です。
50代でドライバーになって後悔しませんか?
後悔ありは50代の52%で、20代の53%とほぼ同じでした。後悔した12人のうち7人は職場の人のことを書いています。
50代女性でもドライバーはできますか?
50代の女性は6人で、きつかったのは1人(17%)でした。男性は17人中8人(47%)です。女性は6人と少ないので目安です。6人とも1日8時間未満で働いていました。
50代後半からでも始められますか?
50代後半の9人のうち、きつかったのは3人でした。半分以上が1日8時間未満で働いていて、短い時間の仕事なら始めやすい年代です。
50代のドライバーは時間と職場を選べばきつくない
- 50代23人のきつかったは39%で40代の53%より低い
- 1日10時間以上の50代は8人中5人がきつく8時間未満は8人中1人
- 後悔ありは52%で30代以上ではいちばん高く後悔した12人中7人は職場の人
- 月収の中央値は50代23万円で正社員だけなら23.5万円
50代でもドライバーはできますが、長い時間と合わない職場を選ぶと後悔しやすくなります。1日の時間と荷物と職場の人を入る前に聞けば、体にも気持ちにも無理のない形で続けられます。