配送ドライバーは駐車に困る?経験者130人中8人が書いた停める場所と駐禁の本音
配達先の前に車を停める場所がない。駐禁を切られないかと気にしながら荷物を運ぶのは、配送の仕事ならではの悩みです。
ドライバー経験者130人の声を読むと、配送中の駐車や駐禁で困った人は8人いました。8人とも家や店を回る配送の人で、トラックの人はいません。
駐車の悩みは配送の仕事に集まっていて、時間の焦りと重なるとつらくなります。ただ困った人の後悔は全体と変わらず、停めやすい場所を覚えて楽になった人もいました。
- 駐車に困った人の割合
- 駐車に困る職種
- 駐車に困る理由と時間の焦り
- 駐禁は誰が払うか
- 困った人のきつさと後悔
- 駐車で困りにくい職場の選び方
目次
配送ドライバーで駐車に困る人は130人中8人
駐車に困った人は、経験者130人のうち8人(6%)でした。一番きつかったことや働く前とのちがいに、停める場所や駐禁の話を書いた人です。
家や店を回る配送は、宅配・軽貨物・ルート配送・食品配送の74人です。この74人で見ると11%になります。
「駐禁を切られないかは毎日ハラハラでした。」
この人はルート配送を5年以上続けた女性です。長く続けた人でも、駐禁の心配は毎日のことでした。
書かなかった人が駐車に困らなかったとは限りません。慣れて当たり前になり、わざわざ書かなかった人もいるはずです。
駐車に困るのは家や店を回る配送の人だけ
駐車に困った8人は、全員が家や店を回る配送の人でした。トラック30人には一人もいません。
職種別「駐車に困った人」の割合
人数は軽貨物9人中2人・宅配21人中2人・ルート配送31人中3人です。食品配送は13人中1人でした。
グラフにない26人は、その他の職種12人・送迎9人・タクシー5人です。この26人にも駐車に困った人はいませんでした。
どの職種も数人ずつなので、職種の順位は目安です。1日に何十回も車を停める仕事ほど、駐車の悩みが出やすくなります。
トラックは物流センターや工場の荷受け場に停めることが多く、路上で荷物を下ろす場面が少なめです。そのぶん渋滞や拘束時間の話が多くなります。
関連記事軽貨物ドライバーのきつさと体験談を見る→都内や商店街ほど停める場所がない
駐車の話には都内や狭い道がよく出てきます。道幅のせまい住宅街や商店街では、停めるだけで後ろの車をふさいでしまいます。
「配送中の駐車も道の狭いところですと長いこと駐車できないので、早く荷物を下ろさないといけないこと。」
この人は、停めたい場所にほかの宅配業者の車がいて待たされることもあったと書いていました。同じ通りを何社もの配送車が回るので、停める場所の取り合いになります。
車が大きいほど停められる場所は減る
駐車に困った人の車は、軽バンから2tトラックまでありました。2tトラックは普通免許でも取った時期によっては乗れない車で、軽バンよりひと回り大きくなります。
狭い商店街を2tトラックで回った人は、停める場所がなく焦りながら作業したと書いていました。車が大きいほど、停められるすき間は少なくなります。住宅街の多いエリアなら、軽バンの仕事のほうが楽に回れます。
軽バンはAT限定の普通免許でも運転できます。免許に不安がある人は、軽バンの配送から始めると駐車の面でも楽です。
駐車に困る理由は停める場所と時間の焦り
困った理由は2つに分かれます。停める場所がないことと、探しているあいだに時間が過ぎる焦りです。
「初心者だったため、一番想定外だったのは車を停めるスペースがない会社が多いこと。」
この人は、車を降りてすぐ配達できると思っていたそうです。実際は納品先に駐車場がなく、まず路上で停められる所を探す会社のほうが多かったと書いていました。
「交通量の多い幹線道路で路上駐車をしなければいけなかった。」
幹線道路は交通量の多い大きな道のことです。車の流れが速い道で停めるのは、駐禁より先に事故が怖くなります。
8人中4人 は時間指定の焦りも書いていた
駐車に困った8人のうち4人は、時間指定の話も書いていました。時間指定は、届け先が決めた時間帯に荷物を届ける決まりです。
経験者全員では、時間指定の話を書いた人は130人中10人でした。その10人のうち4人が駐車に困った人で、駐車と時間の悩みはいっしょに出やすいことがわかります。
「渋滞や駐車場所の問題で予定通りに進まず、次の配達時間が迫ってくるとかなり焦りました。」
停める場所を探す数分が、次の配達の時間を削っていきます。この焦りが、駐車の悩みをいちばんつらくしていました。
配達中は荷物の重さより、待ち時間と駐車のほうが気持ちを削ると書いた軽貨物の人もいます。
「積み込み作業は肉体的に大したことではないのが、積み込むまでの待ち時間が不安定で、駐車場所の確保にメンタルを病む。」
駐禁の反則金を誰が払うかは会社で変わる
駐禁を切られたときに反則金や点数を自分で負う会社もある、という声がありました。入る前に確かめておきたいところです。
「都内配達は駐禁との戦いで、切符を切られた場合の反則金や減点が自己責任の会社もある為、要チェックです。」
この人は宅配のパートで、都内を2tトラックで回っていました。駐禁を自分で払う会社なら、切られた月の手取りがそのまま減ります。
言葉を少し整理しておきます。反則金は運転した人が払うお金で、免許の点数も引かれます。違反金は運転した人が払わなかったときに車の持ち主へ求められるお金です。
停車はすぐ動かせる短い停止のことで、駐車は運転手が車を離れて止めておくことです。駐禁は駐車禁止の場所に駐車した違反を指します。
- 荷物の積み下ろしで5分以内の停止は、駐車ではなく停車の扱い
- 交差点や横断歩道の近くなど駐停車禁止の場所は、短い時間でも停められない
- 放置駐車違反は車の持ち主にも違反金がかかり、会社と運転手のどちらが払うかは会社の決まりで変わる
5分以内に戻れない配達は多いので、決まりだけでは守りきれません。会社が近くの駐車場代を出すか、2人で回すかで負担は大きく変わります。
「事故の際の対応や路上駐車しなければいけない時の対応やその後の処理などは確認しておいた方が良いです。」
この人は食品配送のパートで、事故と同じように駐車の対応も確かめておくよう書いていました。面接で一度聞くだけで、入ってからの不安がひとつ減ります。
業務委託は駐禁も経費も自分に返ってくる
業務委託は、会社に雇われず個人で配送を請け負う働き方です。駐車場代も駐禁の負担も、自分の手取りから出すことになりやすくなります。
駐車に困った軽貨物の人は、業務委託は自由に見えても経費や責任が自分に返ってくると助言していました。1個いくらの単価で働くなら、駐車場代まで引いて手取りを考えておきましょう。
関連記事業務委託ドライバーの給料と経費を見る→駐車に困った人もきつさと後悔は全体と同じくらい
駐車に困った8人で仕事がきつかったと答えた人は3人(38%)でした。全体は45%で、8人中3人と少ないので大きな差とは言えません。
仕事が「きつかった」と答えた割合
きつかった人は「きつかった」「ややきつかった」と答えた人です。駐車の悩みは毎日あっても、それだけで仕事全体がきつくなるわけではありませんでした。
ドライバーになった「後悔あり」の割合
後悔は5段階で聞いていて、「ある」「少しある」を後悔ありにしています。駐車に困った8人では、ある1人・少しある3人・どちらともいえない1人・あまりない2人・ない1人でした。
後悔ありは8人中4人で、全体の46%と変わりません。8人という少ない人数なので、差は目安として見てください。
駐車に困っても一人の気楽さを挙げた人が半分
駐車に困った8人のうち4人は、良かったことに一人で働ける気楽さを書いていました。駐車の悩みがあっても、職場の人間関係から離れられた良さのほうが大きかった人たちです。
「人間関係のストレスが少なく一人で気楽に働ける点や、好きな車を操りながら運転を楽しめる事が魅力です。」
駐禁と戦っていたこの人も、後悔は「あまりない」と答えていました。駐車は毎日の小さな悩みで、仕事を続けるかどうかを決めるほどではなかった人が多いのです。
反対に後悔が「ある」と答えた1人は、駐車のほかに時間指定のクレームや集金の会計、燃料代の自腹まで書いていました。いくつもの負担が重なると、仕事そのものが嫌になります。
関連記事ドライバーは一人で気楽?経験者の本音を見る→駐車に困った8人 は短い時間のパートが多い
8人のうち5人は1日6時間未満の勤務でした。パートの人も5人います。
駐車に困った8人の1日の勤務時間
残りは6〜8時間と10〜12時間が1人ずつで、日によって大きく違った人が1人です。女性は8人中4人でした。
短い時間に件数を詰めて回る働き方ほど、停める場所を探す数分が重くのしかかります。日中だけ働きたい人は、時間あたりの件数を聞いておくと安心です。
関連記事ルート配送ドライバーのきつさと体験談を見る→駐車の悩みは経験年数に関係なく出る
駐車に困った人の経験年数は、1か月未満から5年以上までばらばらでした。慣れれば消える悩みではないことが見えてきます。
駐車に困った8人の経験年数
1年未満の人が3人、1年以上の人が5人です。道は覚えられても、停める場所の空き具合は毎日変わります。
駐車は慣れより、回る地域と件数で決まる悩みです。長く続けるつもりなら、入る前に担当エリアの道の広さを聞いておくと安心です。
パートで日中だけ働く人が気をつけたいこと
日中だけのパートでは、昼前後の混む時間に配達が重なりがちです。お店の搬入や工事の車も増えて、停める場所がさらに減ります。
駐車に困ったパートの5人のうち、後悔ありは1人でした。短い時間でも、焦らず回れる件数かどうかが続けやすさを分けます。
駐車に困った人が書いた職場の不満
駐車の悩みを書いた人は、職場への不満もあわせて書いていました。駐車そのものより、時間に追われる仕組みに不満が向いています。
「ただ、慣れれば自分のペースを掴めるし、一人で気楽に働ける良さもあるので、まずは体力的に無理のない会社や、手降ろしの少ない案件から選ぶのがおすすめです。」
この人は狭い商店街をトラックで回り、停める場所がないまま作業したことを一番きつかったと書いていました。無理な件数の会社を避けることが、駐車の悩みを小さくする近道です。

駐車に困った人の口コミからわかること
駐車に困った8人が「働く前と違ったこと」に書いた内容を見てみます。
時間指定・焦りの声がいちばん多く、次が長い拘束時間・休めないでした。面接で聞けば先に手を打てる内容です。
面接で確かめたいこと
- 1日の配達件数と時間指定の多さを聞く
- 面接で1日の拘束時間と休憩の取り方を数字で聞く
- 手積み・手降ろしがあるか、カゴ台車かを確かめる
停める場所は自分では増やせません。件数に余裕がある会社なら、少し離れた駐車場から歩く時間も取れます。駐車の悩みは、1日の件数と駐禁の扱いで大きく変わります。
経験者が駐車で困らなくなった工夫
続けるうちに停めやすい場所を覚えたことを、良かったことに挙げた人がいます。駐車の悩みは、慣れで小さくできる部分があります。
「抜け道や駐車できる場所を知り得たこと。」
「抜け道やショートカットする方法、道に詳しくなった。」
- 停めやすい場所は配達先ごとにメモに残す
- 時間指定のない荷物は、停めやすい時間帯に回す
- 停める場所が遠い配達先は、まとめて歩いて運ぶ
- 交差点の近くや横断歩道の前には停めない
- 迷ったら走りながら探さず、停めてよい所で地図を見る
停めやすい場所を知っているかどうかで、1日の焦りはずいぶん変わります。最初の数週間に覚えた場所が、そのあとの仕事を楽にしてくれます。
関連記事配送の道の覚え方と狭い道の声を見る→駐車で困りにくい配送の職場の選び方
駐車で困りたくない人は、納品先に停める場所がある企業向けの配送を選ぶと楽になります。駐禁の扱いと件数も面接で聞いておきましょう。
- 納品先に荷さばき場や駐車場がある企業向けのルート配送
- 1日の件数に余裕があり、時間指定がゆるい
- 駐禁を切られたときの扱いが決まっていて、運転手だけに負わせない
- 都心の配達では駐車場代を会社が出してくれる
駐車が心配な人が面接で聞くこと
配達中に駐禁を切られた場合、反則金や違反金は会社と運転手のどちらが払いますか。
配達先の近くに駐車場がない場合、駐車場代は出してもらえますか。
1日に回る件数と、そのうち時間指定の件数はどれくらいですか。
担当の配達先は、家と会社やお店のどちらが多いですか。
配達先が会社やお店中心なら、搬入口に停められることが多くなります。家を回る宅配は、どうしても路上で停める回数が増えます。
「特にアスクルやモノタロウのような、企業向けがやりやすいと思います。」
アスクルやモノタロウは会社向けに事務用品などを届ける通販です。この人はそうした企業向けのルート配送をすすめていました。
届け先が会社なら、時間の約束も駐車の場所も読みやすくなります。
駐車に不安がある人に配送ドライバーは向いているか
駐車が不安なだけなら、向いていないとは言えません。困った8人の後悔ありは4人で、全体と変わりませんでした。
- 停める前に周りを見て、落ち着いて場所を選べる
- 停めやすい場所をメモするのが苦にならない
- 時間に遅れそうなとき会社に早めに連絡できる
- 駐禁が怖くて配達のたびに焦ってしまう
- 狭い道で車を寄せるのが苦手
- 時間指定に追われると運転が荒くなる
怖いのは駐禁より、焦って停めたときの事故です。車の寄せ方に不安がある人は、小回りのきく軽バンから始めると楽になります。
関連記事宅配ドライバーのきつさと体験談を見る→配送ドライバーの駐車でよくある質問
配送ドライバーはみんな駐車に困っていますか?
経験者130人のうち、駐車や駐禁で困ったと書いた人は8人でした。家や店を回る配送の74人で見ると11%です。
トラックドライバーも駐車に困りますか?
トラック30人には、駐車に困ったと書いた人はいませんでした。物流センターや工場の荷受け場に停めることが多いためです。
配達中に駐禁を切られたら自分で払いますか?
会社によって変わります。反則金や点数を運転手の負担にする会社もあるという声がありました。面接で扱いを聞いておきましょう。
5分以内なら路上に停めても大丈夫ですか?
荷物の積み下ろしで5分以内なら停車の扱いです。ただし交差点の近くや横断歩道の前など、駐停車禁止の場所では停められません。
駐車に困ると配送ドライバーを辞めたくなりますか?
駐車に困った8人の後悔ありは4人で、全体の46%と変わりませんでした。人数が少ないので目安です。
駐車に困りにくい配送の仕事はどれですか?
納品先に停める場所がある企業向けのルート配送です。毎日同じ場所を回るので、停める場所もすぐ覚えられます。
女性でも駐車の悩みは大丈夫ですか?
駐車に困った8人のうち女性は4人でした。ルート配送を5年以上続けた女性もいます。小回りのきく軽バンなら車を寄せやすくなります。
パートの配送ドライバーの月収はどれくらいですか?
家や店を回る配送で金額を答えたパートの月収の中央値は10.0万円でした(14人)。中央値は金額を順に並べたまんなかの値です。働く日数や時間は人によってちがいます。
正社員の配送ドライバーの月収はどれくらいですか?
家や店を回る配送で金額を答えた正社員の月収の中央値は26.0万円でした(17人)。手取りと額面が混ざった金額です。
配送ドライバーの駐車の悩みは職場選びで小さくできる
- 駐車や駐禁で困った人は130人中8人で、全員が家や店を回る配送
- トラック30人には駐車に困った人はいない
- 8人中4人は時間指定の焦りもあわせて書いていた
- 駐禁の反則金を運転手の負担にする会社もある
- 困った人の後悔ありは8人中4人で全体と変わらない
駐車の悩みは、件数と駐禁の扱いがはっきりした職場なら小さくできます。停める場所のある企業向けのルート配送から始めるのもひとつの手です。
あわせて読みたい
横にスクロールして17本の記事を見られます →