ドライバーは一人で気楽?経験者130人の半分が挙げた本音と孤独の声
ドライバーは一人で気楽に働ける仕事です。経験者130人中66人(51%)が、やってよかったことに「一人」を挙げました。
上司の目がない運転席は、人づきあいに疲れた人にとって大きな魅力です。ただし一人だからこそのつらさを書いた人もいました。
ここでは一人の気楽さを感じやすい職種と、孤独やトラブルを一人で抱える場面を本人の声で見ていきます。給料とのつり合いも数字で確かめます。
- 一人の気楽さを挙げた人の割合
- 気楽さを挙げた人の後悔
- 一人の時間が長い職種
- 一人ならではのつらさ
- 気楽さと給料のつり合い
- 一人で働ける会社の見分け方
ドライバーは一人で気楽?経験者の半分がそう答えた
はい、気楽と感じた人が多い仕事です。良かったことの自由記述に、130人中66人が「一人」という言葉で気楽さを書いていました。
右の円は「人間関係が楽」「自分のペース」まで広げた数です。こちらは81人で、10人に6人がひとりで働く良さを感じていました。
「基本は1人なので気を使うこともなくストレスはあまりないのは良かった」
「一人の時間が増えたことで運転をしながら好きな音楽を聞けたのでリフレッシュしながら仕事できたことです」
ラジオや音楽を流しながら走れることを、楽しみに挙げた人も目立ちます。会社を出れば、だれにも話しかけられない時間が続きます。
前の仕事で上司や同僚に気をつかってきた人ほど、この差を大きく感じていました。夜ぐっすり眠れるようになったと書いた人もいます。
運転中の一人の時間はこう使われていた
一人の時間の使い方は人それぞれでした。音楽やラジオのほかに、耳で聞く勉強に使っていた人もいます。
「何より道中、自分の勉強したいことが音声使って勉強できるのでとても有益に移動時間を使っています。」
運転中は手も目もふさがりますが、耳は空いています。資格の勉強や本の朗読を聞く人にとって、移動の時間はまるごと自分の時間です。
回る順番を自分で決めて、予定より早く終われた日がうれしいという声もありました。だれにも口を出されずに段取りを組めることも、一人の気楽さの中身です。
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後悔は「ある・少しある・どちらともいえない・あまりない・ない」の5つで聞いています。いちばん強い「ある」を選んだのは、「一人」を挙げた66人では8人(12%)でした。
「一人」を書かなかった残りの64人では、17人(27%)が「ある」です。
後悔が「ある」と答えた割合
一方で「少しある」まで入れた後悔ありは、66人中30人(45%)と残りの64人中30人(47%)で変わりません。小さな後悔は同じくらいあり、強い後悔だけが少ないという形です。
66人の内わけは、後悔あり30人(ある8人+少しある22人)・どちらともいえない11人・後悔なし25人です。
きつさを「かなりきつかった」 と答えた割合
「かなりきつかった」も6人(9%)と、それ以外の12人(19%)の半分ほどでした。一人の気楽さを感じた人は、辞めたいほどの強い後悔になりにくい傾向です。
もともと楽な職場にいた人ほど気楽さを書きやすい、という面もあります。それでも人づきあいがいちばんのストレスだった人には、合いやすい仕事です。
「一人で運転するから気楽ですし、精神的に楽だからよかったです。」
一人の気楽さを感じやすいのは荷物を運ぶ職種
いちばん高かったのは食品配送で13人中9人(69%)でした。軽貨物が9人中6人、ルート配送が31人中18人で続きます。
職種別「一人」 を挙げた割合(9人以上の職種)
トラックは30人中15人で、宅配は21人中7人です。送迎は9人中2人、企業の配送などのその他は12人中7人でした。
人を乗せる送迎や配達先ごとにお客さんと顔を合わせる宅配は、一人の時間が短くなります。タクシーは5人と少ないのでグラフから外しましたが、2人が挙げています。
送迎は車内にいつも利用者さんがいる仕事です。一人の気楽さより、人と話すのが好きな人に向いています。
免許も見ておきましょう。2017年3月以降に取った普通免許で運転できるのは、車両総重量3.5t未満の車です。AT限定ならAT車だけですが、軽バンや送迎の車はAT車が多くなっています。
「運転中は一人なので、その辺りは気楽で周りに合わせなくて良いので助かりました。」
食品配送やルート配送は、決まった店や会社を回る仕事です。納品先でのやりとりが短いので、走っている時間のほとんどが一人になります。
人と話すのが苦手なら、荷物を運ぶ職種から探すのが近道です。同じドライバーでも、送迎とは一人の時間がまるで違います。
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1日12時間以上働いた17人では、「一人」を挙げた人が5人(29%)にとどまりました。12時間より短い帯では48〜60%です。
1日の勤務時間別「一人」を挙げた割合
グラフは勤務時間を答えた125人です。「日によって大きく違った」と答えた5人は外しました。
12時間以上の17人は、走る時間そのものが長い人たちです。一人の時間が長すぎると、気楽さより疲れと眠気が前に出てきます。
「深夜の高速道路を何時間も走り続ける孤独感と、一瞬の居眠りが大事故に直結するという極限の緊張状態が何時間も持続する点は本当にタフな経験でした。」
長い時間を一人で走ると、だれとも話さない日が続きます。気楽さを求めて入るなら、1日10時間までに収まる仕事を選んだほうが良さが残ります。
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一人ならではのつらさを書いた人は7人でした。孤独・トラブルの対応・重い荷物・カメラの見張りの4つに分かれます。
「誰でも簡単と考え職に就くことができたのですが、私以外はドライバー職の社員はいなく、孤独を感じることが多々あったことは実際に働いてみて知ったことです。」
ドライバーが自分ひとりの職場だと、仕事の話をする相手がいません。気楽さと寂しさは、同じ一人の時間の表と裏です。
「会社を出発すればひとりの世界なので事故や到着遅れに注意すればある意味気楽ではあるけど、納品先や引き取り先でのトラブルが起こると基本電話で聞けても対応は全部自分でやらなければならないので仕事が運転だけで簡単だと思わない事。」
納品先で荷物が合わない・車が動かないといったときも、その場で決めるのは自分です。電話で会社に聞けても、現場で頭を下げるのは一人です。
「重いものを大量に一人で運ぶのでこの葬祭場への納品は苦痛でした。」
手伝ってくれる人がいないので、重い荷物も一人で下ろします。手積み・手降ろしとは、パレットなどを使わずに荷物を手で積み下ろしすることです。
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デジタコは、速さや休憩を自動で記録する機械のこと。車内カメラと合わせて見張られていると、一人でも気が休まらないという声です。

一人の時間の表と裏
一人のつらさを書いた7人のうち4人は、トラックのドライバーでした。
多かったのは手積み・重い荷物と長い拘束時間・休めないの話です。どちらも入る前に確かめられます。
入る前に聞いておきたいこと
- 手積み・手降ろしがあるか、カゴ台車かを確かめる
- 面接で1日の拘束時間と休憩の取り方を数字で聞く
- 運行の組み方と、仮眠や休憩が取れるかを聞く
一人の時間はだれにも頼れない時間でもあります。困ったときに電話で相談できる会社かを、入る前に確かめましょう。
一人の気楽さと給料は別に確かめる
月収を金額で答えたのは72人で、そのうち「一人」を挙げた人が32人・残りが40人です。正社員だけにすると20人と19人になります。
パートもふくめた全員のまん中の月収は、「一人」を挙げた人が20万円・残りが22.5万円でした。短い時間のパートが混ざるので、下のグラフは正社員だけで比べています。
正社員の月収(中央値)
中央値は、全員を金額の順に並べたときにちょうど真ん中の人の月収です。正社員では一人を挙げた20人が24.2万円で、残りの19人の30万円より低くなりました。
それ以外の人には1日12時間以上の人が多く、働く時間のちがいも差に入っています。気楽さを選んだ人は、給料がやや低めの仕事に多い傾向です。
一人を挙げて後悔あり(ある+少しある)だった30人の理由は、給料・経費が13人でいちばん多くなりました。長い拘束時間が7人で続きます。
拘束時間とは、朝の出社から帰りの退社までを休憩もふくめて見た長さです。ハンドルを握っている時間より長くなります。
一人を挙げて後悔した人の理由
一人を挙げて後悔した30人の後悔の理由
グラフは主な4つの理由だけです。1人で2つ以上を書いた人もいれば、どれにも当たらない人もいるので、足しても30人にはなりません。
人間関係を理由にした人は3人と少なめでした。一人の気楽さで人づきあいの悩みは減っても、給料と時間の悩みは残ります。
「基本一人での仕事なので、誰かに気を使うということはないのが唯一の良かったこと。」
気楽さだけを理由に選ぶと、給料に不満が出たときに支えがなくなります。月収は額面と手取りを分けて、面接で確かめておきましょう。
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運転中は一人でも、朝の点呼と納品先のあいさつはどの会社にもあります。点呼は、出発前に体調や車の状態を上の人に伝える決まりです。
- 出発前の点呼と、戻ってからの報告
- 納品先や配達先でのあいさつと受け取りのサイン
- 入ったばかりの横乗り研修(先輩の横に乗って仕事を覚える期間)
- 荷物や道のトラブルが起きたときの電話
「ドライバー同志の会話も弾む。」
人と話す時間が短いだけで、まったくゼロにはなりません。あいさつだけはきちんと返せる人のほうが、一人の時間を気持ちよく過ごせます。
ドライバーどうしは会う時間が短いぶん、事務所の人間関係よりさっぱりしています。だれとも話したくない人より、長い雑談が苦手な人に向く仕事です。
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向いているのは、一人で考えて動くのが苦にならない人です。気楽さを書いた人の声には、自分で段取りを組む楽しさがよく出てきます。
- 職場の人づきあいに疲れていて、自分のペースで働きたい
- 困ったことが起きても、まずは自分で考えて動ける
- 音楽やラジオを聞きながら長く運転するのが好き
- 仕事の合間に同僚と話すのが楽しみ
- わからないことはその場でだれかに聞きたい
- 重い荷物をだれかと分けて運びたい
「たしかに一人で業務をこなせるのは人づきあいが苦手な私の弱点をカバーできる良い点だったと思いますが、もっとほかの業種も調べて挑戦するべきでした。」
人づきあいが苦手で一人の仕事を選んだものの、適性が合わずに続かなかった人の声です。一人で働けることは条件の1つにすぎないので、体力や時間の合う仕事かも見ておきましょう。
女性42人では19人(45%)、男性88人では47人(53%)が一人を挙げました。女性でも、一人の気楽さを感じた人は半分近くいます。
「一人で気楽にできるのでよかったし、子供も連れてできるのがよかったです。」
子どもの送り迎えに合わせて、午前だけ・午後だけ走る働き方を選んだ人もいました。短い時間でも、運転中の気楽さは同じように感じられます。
未経験から始めた人も一人の気楽さを感じていた
「一人」を挙げた66人のうち、61人はドライバーの仕事が未経験で始めた人でした。経験がなくても、慣れれば一人の時間を楽しめています。
「一人で働けることがよかったと思う。」
最初の数か月は道と荷物を覚えるのに手いっぱいで、気楽さを感じる余裕はあまりありません。一人の良さは、仕事に慣れたあとから出てきます。
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見るのは1日に一人で走る時間・荷物の積み下ろし・困ったときの連絡先の3つです。求人票に書いていなければ、面接で聞きましょう。
「一人でも気難しい人がいると難しい。」
出発前と戻ってからは、事務所の人と顔を合わせます。見学で事務所の雰囲気を見ておくと、一人の時間以外の居心地もわかります。
面接でそのまま聞ける質問
1日のうち、一人で運転している時間はどれくらいですか。
荷物の積み下ろしは一人でしますか、手伝ってもらえますか。
納品先でトラブルが起きたときは、だれに連絡すればいいですか。
一人で走るようになるまで、横乗りは何日くらいありますか。
車内カメラや運行の記録は、どのように使われていますか。
一人で走り出す前の横乗りの長さは、会社ごとにちがいます。一人立ちまでの期間を聞いておくと、入ってからの不安が小さくなります。
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ドライバーは本当に一人で気楽ですか?
経験者130人中66人(51%)が、良かったことに「一人」を挙げました。人間関係が楽という書き方まで入れると81人です。
一人で働くと孤独になりませんか?
一人ならではのつらさを書いた人は7人いました。ドライバーが自分だけの職場や、深夜に長く走る仕事で孤独を感じやすくなっています。
いちばん一人の時間が長い職種は何ですか?
一人を挙げた割合は食品配送が13人中9人、軽貨物が9人中6人で高めでした。人を乗せる送迎は9人中2人と少なめです。
口下手でもドライバーの仕事は務まりますか?
できます。ただ点呼や納品先のあいさつはあるので、短い会話はきちんと返せるほうが働きやすくなります。
女性も一人の気楽さを感じますか?
女性42人中19人(45%)が一人を挙げました。男性は88人中47人(53%)です。
一人で気楽な仕事は給料が低いですか?
正社員の月収の中央値は、一人を挙げた20人が24.2万円、それ以外の19人が30万円でした。12時間以上働く人がそれ以外に多いことも差に入っています。
ドライバーの一人の気楽さは職種と時間で選べる
- 経験者130人中66人(51%)が良かったことに「一人」を挙げた
- 一人を挙げた人は後悔「ある」が12%で、それ以外の27%より少ない
- 食品配送・軽貨物・ルート配送で高く、送迎や12時間以上の勤務で低い
- 孤独・トラブル・重い荷物を一人で抱えるつらさを7人が書いた
- 正社員の月収は一人を挙げた人のほうが低めなので、給料は別に確かめる
一人で気楽に働きたいなら、荷物を運ぶ職種で1日10時間までの仕事を選ぶのがおすすめです。困ったときに相談できる会社かどうかも合わせて見ておきましょう。
一人の気楽さは、入る会社と職種でかなり変わります。求人を見るときは給料と勤務時間に加えて、一人で走る時間の長さも比べてみてください。
やめとけと言われる理由が気になる人は、辞めたいと思った人の声も読んでおきましょう。気楽さの裏にある条件を知ったうえで選べば、入ってからのずれは小さくなります。
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