ドライバーの初任診断は4,800円!適性診断5種類の料金と受ける時期
初任診断は、運送会社に新しく入ったドライバーが最初に受ける適性診断です。ナスバ(事故を防ぐための国の機関)で受けると4,800円で、時間は約1時間40分です。
適性診断はほかに一般診断・適齢診断・特定診断ⅠとⅡがあり、全部で5種類です。受ける人と料金がそれぞれちがいます。
初任診断は合否のある試験ではなく、自分の運転のくせを知るための診断です。
- 初任診断の料金と時間
- 適性診断5種類の早見表
- 初任診断を受ける時期
- 当日の流れと結果の見方
- トラック協会なら会員料金
- 経験者130人と事故の心配
この記事は、これから運送会社で働く人の目線で書いています。手配するのはふつう会社なので、受ける側が知っておけば足りることにしぼりました。
- ナスバは独立行政法人自動車事故対策機構の呼び名。
- 事業用の車は、お金をもらって荷物や人を運ぶ緑ナンバー・黒ナンバーの車。
- 適性診断は、事業用の車に乗るドライバーが受ける運転の診断。
目次
初任のドライバーが受ける適性診断は4,800円
初任診断の料金はナスバで4,800円(税込)です。時間はナスバネットで受けた場合で約1時間40分かかります。
ナスバの初任診断(ナスバの案内・2026年11月1日に確認)
| 項目 | 初任診断 |
|---|---|
| 受ける人 | 運送会社に新しくドライバーとして雇われた人 |
| 料金 | 4,800円(税込) |
| 時間 | 約1時間40分 |
| 受ける時期 | トラックは初めて乗る前 |
| 結果 | カウンセラーが指導と助言をする |
ナスバネットは、パソコンの画面を使って受ける今の診断の形です。結果はカウンセラーが読み方を教えてくれます。
軽貨物(黒ナンバー)の会社でも、初めて事業用の車に乗る人は受ける側です。トラックでも軽バンでも、運送の仕事を始めるなら初任診断は通る道です。
適性診断は5種類!受ける人と料金の早見表
ナスバの適性診断は、義務で受ける4つと自分から受ける一般診断の5種類です。料金は2,400円から29,900円まで開きがあります。
ナスバの適性診断の種類と料金(ナスバの案内・2026年11月1日に確認)
| 種類 | 受ける人 | 料金 | 時間 |
|---|---|---|---|
| 初任診断 | 新しく雇われたドライバー | 4,800円 | 約1時間40分 |
| 適齢診断 | 65歳以上のドライバー | 4,800円 | 約1時間40分 |
| 特定診断Ⅰ | 死亡や重傷の事故などを起こした人 | 9,300円 | 約2時間 |
| 特定診断Ⅱ | 1年以内に続けて重い事故を起こした人 | 29,900円 | 約5時間 |
| 一般診断 | 普通免許以上を持つだれでも | 2,400円 | 約1時間20分 |
これから入る人にかかわるのは、ほぼ初任診断だけです。特定診断は事故を起こした人のための診断なので、未経験の人が心配することはありません。
一般診断は2年に1度の目安で受ける
一般診断に受ける義務はありません。年齢やくらしの変化を知るため、2年以内に1度の受診がすすめられています。
会社によっては、全員に一般診断を受けさせて安全の指導に使っています。入社のあとに案内されたら、初任診断の続きと考えて大丈夫です。
特定診断ⅠとⅡは事故のあとに乗る前に受ける
特定診断Ⅰの対象は、死亡や重傷の事故を起こした人などです。軽いけがの事故でも、その前の3年間に別の事故があれば対象に入ります。
特定診断Ⅱは、重い事故の前の1年間にも事故を起こしていた人が受けます。どちらも、もう一度事業用の車に乗る前に受ける決まりです。
初任診断を受ける時期はトラックに初めて乗る前
トラックの会社では、初任診断は初めてトラックに乗る前に受けます。バスやタクシーの会社では、ドライバーとして選ぶ前に受けます。
入社してから横乗り(先輩の隣で仕事を覚える期間)のあいだに受ける形になります。一人で走り出す前に終わっているのが決まりどおりの順番です。
入る前の3年以内に初任診断を受けている人は、受け直さなくてよいとされています。3年をこえていれば、もう一度受けます。
関連記事初任運転者講習の対象と35時間の中身を見る→- 初任診断は入社してから一人で乗るまでのあいだに入る。
- 一人で乗る前に診断と講習を終えるのが原則。
- 前の会社で受けた人は会社に伝えて受け直しが要るかを確かめる。
初任診断と初任運転者講習は別のもの
名前が似ていますが、初任診断と初任運転者講習は別のものです。診断は外の機関で受ける1時間40分ほどの検査で、講習は会社が行う35時間以上の指導です。
初任診断と初任運転者講習のちがい(ナスバの案内と国土交通省の告示・2026年11月1日に確認)
| 初任診断 | 初任運転者講習 | |
|---|---|---|
| 行うところ | ナスバやトラック協会など | 入社した会社 |
| 時間 | 約1時間40分 | 座学15時間以上と実技20時間以上 |
| 中身 | 反応や注意のくせを見る検査 | 法令と安全運転と添乗の指導 |
| 料金 | 4,800円(ナスバ) | 会社が行うので本人は払わない |
講習の中で、初任診断の結果を使って指導することになっています。診断で出た弱点を、講習と横乗りで直していく順番です。
初任診断の中身は反応の速さと注意の向け方
初任診断で見るのは、反応の速さ・注意の向け方・判断のくせです。画面に出る合図に合わせてボタンを押す検査と、質問に答える検査を組み合わせます。
運転の上手さを点数で比べるものではありません。結果は、自分が事故を起こしやすい場面を知るために使います。
- 合図が出てからボタンを押すまでの速さ。
- いくつもの合図を同時に見るときの注意の配り方。
- 急いだ場面での判断の正確さ。
- 質問への答えから見る気持ちの傾き。
結果がよくなかったときの考え方
結果に弱点が並んでも、運転の仕事に向いていないという意味にはなりません。弱点を知らないまま走るより、知って走るほうが事故はずっと防ぎやすくなります。
たとえば注意の範囲がせまいと出たら、交差点や路地で首を大きく振るくせをつけます。急ぎやすいと出たら、時間指定に追われる日ほど一呼吸おくと決めておきます。
当日の流れは受付から助言まで
当日は受付のあとに検査を受けます。終わったら結果をもとにカウンセラーの話を聞きます。
開始の時間に遅れると受けられないことがあります。会場まで車で行くなら、駐車場の有無も先に聞いておきます。
結果の紙は会社と自分の両方で使う
結果の紙には、気をつけたい運転のくせが書かれています。会社はそれを横乗りや指導に使い、本人も自分の注意点として持っておけます。
「判断が早すぎる」「まわりを見る範囲がせまい」のように出ても、そこで不採用になる仕組みではありません。出た弱点を最初の数か月で意識するのがいちばんの使い道です。
トラック協会で受けると会員の会社は1,000円
初任診断は、県のトラック協会でも受けられます。千葉県トラック協会では、会員の会社のドライバーなら一般・初任・適齢診断が1,000円です。
千葉県トラック協会の適性診断(税込・2026年11月1日に確認)
| 種類 | 会員の会社 | 会員でない会社 | 時間 |
|---|---|---|---|
| 一般診断 | 1,000円 | 2,400円 | 約1時間20分 |
| 初任診断 | 1,000円 | 4,800円 | 約1時間40分 |
| 適齢診断 | 1,000円 | 4,800円 | 約1時間40分 |
| 特定診断Ⅰ | 9,300円 | 9,300円 | 約2時間 |
会員でない会社の料金は、ナスバと同じ額です。初任診断の料金が会社によってちがって見えるのは、この差があるからです。
国の認定を受けた民間の会場もある
適性診断は、国土交通大臣の認定を受けた民間の会社でも受けられます。ヤマト・スタッフ・サプライのように、土日や祝日にも開いている会場があります。
平日に休みを取りにくい人には助かる選び方です。ただし会場を選ぶのはふつう会社なので、希望があれば早めに伝えます。
どこで受けても、料金は会社が払う形がふつうです。自分で払うよう言われたら、あとで会社が出すかを入社前に聞いておきます。
経験者130人 のうち117人 は未経験から入った
ドライバー経験者130人のうち、117人(90%)は仕事としての運転が初めてでした。ほとんどの人が初任診断を受ける側から始めています。
働いた仕事はルート配送とトラックが多く、宅配・食品配送・送迎と続きます。送迎やタクシーのように人を乗せる仕事も、事業用の車なら診断を受けます。
未経験の117人の内わけは、まったくの未経験が77人で、運転は好きだったが仕事では初めての人が40人です。どちらも入社のときは同じ初任診断から始まります。
130人 が働いたドライバーの仕事
このグラフからわかることいちばん多いのはルート配送ドライバー(24%)です。
会社の送迎バスのように、自分の会社の人だけを白ナンバーの車で運ぶ仕事は、この診断の決まりの外になることがあります。緑ナンバーか黒ナンバーの車に乗るなら受ける側です。
介護タクシーのようにお金をもらって人を運ぶ送迎は緑ナンバーです。どちらか迷ったら、面接で車のナンバーの色を聞けばすぐわかります。
関連記事未経験で入った人がきつかったことを見る→事故の心配は経験を積んでも消えない
130人のうち53人(41%)が、きつかったことや入る人へのアドバイスで事故にふれていました。事故の心配は初任診断を受ける新人だけのものではありません。
経験年数別の事故にふれた人の割合
半年未満の24人では7人でした。半年〜3年の49人では21人で、3年以上の57人では25人でした。長く続けた人のほうが、事故の怖さを言葉にしています。
ここでの数は、自由に書いた答えに事故という言葉が出た人です。事故を起こした人の数ではなく、半年未満は24人と少ないので差は目安として見てください。
初任診断の結果は、入ってすぐだけでなく慣れたころにも見返す価値があります。慣れて気がゆるむ時期に、自分のくせを思い出せるからです。
「とにかく事故のリスクに尽きると思われます。」
食品配送を5年以上続けた人の声です。きつさの1番に、体の疲れより事故の重さを挙げています。
「ドライバー職で最も気を付けなければならない事は、なんと言っても交通事故を起こさない事。」
こちらも5年以上の食品配送の人が、これから入る人へ書いたアドバイスです。
診断の結果は事故の心配を小さくする材料
事故が怖いと書いた人も、多くはそのまま仕事を続けています。怖さを知っている人ほど、ゆっくり走る習慣を持てるからです。
事故の心配をゼロにする方法はありません。それでも自分のくせを知っていれば、どの場面で気を張ればよいかがはっきりします。
初任診断の紙は、捨てずに手元に残しておきます。半年後や1年後に読み返すと、直せたくせと残っているくせが見えてきます。
関連記事ドライバーの事故の不安と付き合い方を見る→適齢診断は65歳から3年ごとに受ける
トラックの会社では、65歳になってから1年以内に適齢診断を1回受けます。そのあとは3年ごとに受ける決まりです。
適齢診断を受ける時期(ナスバの案内・2026年11月1日に確認)
| 仕事 | 受ける時期 |
|---|---|
| トラック | 65歳から1年以内に1回・その後3年ごと |
| バス・タクシー | 65歳から1年以内・75歳まで3年ごと |
| バス・タクシー(75歳から) | 1年以内に1回・その後毎年 |
130人のうち60代以上は7人いました。年を重ねても続けられる仕事なので、適齢診断は長く働く人の定期点検です。
40代・50代で入る人にとっても、65歳からの診断は先の話ではありません。診断の結果を見ながら、走る時間や距離を会社と相談していく形になります。
関連記事何歳までドライバーを続けられるかを見る→パートや短い時間の仕事でも初任診断は受ける
初任診断は、正社員かパートかで分かれていません。事業用の車に乗るドライバーとして雇われれば、1日数時間の仕事でも受ける側です。
宅配の短い時間のパートや、黒ナンバーの軽バンで始める人も同じです。働き方より、乗る車が事業用かどうかで決まります。
- 130人のうちパートは33人。
- 1日8時間未満で働いた人は52人。
- 送迎で働いた人は9人。
短い時間の仕事でも、診断の日は仕事の一部として扱うのが筋です。パートで入るときも、診断の日の時給が出るかを聞いておきます。
関連記事配送のパートやバイトのきつさと続け方を見る→初任診断を前向きに使える人と気をつけたい人
初任診断を前向きに使えるのは、自分のくせを聞いて素直に直せる人です。反対に、結果を気にしすぎる人は少し気をつけたほうが楽に働けます。
- カウンセラーの話をメモに残せる人。
- 横乗りの先輩に結果を見せて相談できる人。
- 苦手な場面を早めに会社へ伝えられる人。
- 結果の弱点を「向いていない」と受け取ってしまう人。
- 結果の紙をしまいこんで二度と見ない人。
- 苦手な場面を隠したまま一人で走り出す人。
診断の弱点は、だれにでも1つや2つは出ます。出た弱点を先輩や会社と共有できる人ほど、最初の数か月が楽になります。
初任診断について入社前に聞くこと
入社前に聞いておきたいのは、診断の料金と日の給料と時期の3つです。どれも会社によって扱いがちがいます。
- 初任診断の料金を会社が払うか。
- 診断を受ける日も勤務として給料が出るか。
- 診断と講習を終えてから一人で乗る流れか。
- 前の会社で受けた結果を使えるか。
そのまま使える聞き方
入社後の初任診断の費用は会社で負担していただけますか。
初任診断と研修を終えてから一人で乗務する流れでしょうか。
診断の日の給料は面接で聞いてよい
診断の日の給料を聞くのは、失礼な質問ではありません。会社にとっても決まった手続きなので、答えはすぐに返ってきます。
入社の書類に診断の日程が書かれていないときは、初日の説明で聞いても間に合います。大事なのは、自分で申し込んで払う形になっていないかを早めに知ることです。
業務委託で始めるときは手配する人を確かめる
軽貨物の業務委託では、自分が個人の事業者として届け出ることがあります。そのときは診断を受けさせる側も自分になります。
元請けの会社が診断の会場や料金を案内してくれる形もあります。契約書にサインする前に、診断の手配と料金の持ち方を聞いておきます。
「夜の運転が得意や体に負担が無ければ問題ないがその点が苦手な人は事故の危険があるので慎重になること」
送迎で働いた人の声です。夜の運転のように苦手な場面がわかっていれば、診断の結果と合わせて会社に伝えやすくなります。
適性診断でよくある質問
初任診断の結果が悪いと不採用になりますか?
初任診断には合格や不合格がありません。結果をもとにカウンセラーから運転のくせと注意を教わります。
初任診断の料金はだれが払いますか?
受けさせるのは会社の務めなので、会社が払う形がふつうです。ナスバでは4,800円、トラック協会の会員の会社なら1,000円です。
初任診断はいつ受けますか?
トラックの会社では、初めてトラックに乗る前に受けます。一人で走り出す前に終えるのが決まりです。
軽貨物でも適性診断を受けますか?
軽貨物の会社でも、初めて事業用の車に乗る人は初任診断を受けます。業務委託で始める人は、だれが手配するかを契約の前に確かめます。
パソコンが苦手でも受けられますか?
画面の合図に合わせてボタンを押す形なので、パソコンの操作に慣れていなくても受けられます。わからないところは係の人が教えてくれます。
一般診断は自分で申し込めますか?
一般診断は普通免許以上を持っていればだれでも受けられます。ナスバでは2,400円で、時間は約1時間20分です。
65歳をこえても運送の仕事はできますか?
適齢診断を受けながら続けられます。トラックの会社では65歳から1年以内に1回、そのあとは3年ごとに受けます。
AT限定の普通免許でも関係ありますか?
適性診断は免許の種類で分かれていません。AT限定でも、事業用の車で働くなら初任診断を受けます。
初任診断は乗る前の1時間 40分で運転のくせを知る診断
- 初任診断はナスバで4,800円・約1時間40分。トラック協会の会員なら1,000円。
- 受けるのはトラックに初めて乗る前。合否はない。
- 適性診断はほかに一般・適齢・特定ⅠとⅡがある。
- 経験者130人の90%は未経験から入り、事故の心配は長く続けても残る。
- 料金と診断の日の給料は入社前に聞いておく。
初任診断で出た弱点を最初の数か月で意識することが、事故の心配を小さくする近道です。
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