トラックで高速道路が怖いのはなぜ?経験者8人の声と夜・車線・天候の備え
トラックで高速道路を走るのが怖い。そう感じるのは初心者だけではありません。自分の仕事で高速を走った経験者8人のうち、5人が仕事を「きつかった」と答えています。
8人の声を読むと、怖さが出る場面は大きく3つでした。夜の単調な道と車線の移動、それに吹雪や台風の日です。
高速の怖さは運転のうまさだけでなく、走る時間帯と会社の運行の組み方で大きく変わります。
- 高速を走った8人がきつかった割合
- 夜の高速が怖い理由
- 車線の移動と大型の決まり
- 吹雪や台風の日の高速
- 高速を使わせない会社のきつさ
- 高速代と走る道の聞き方
目次
トラックの高速道路が怖い?走った8人中5人がきつかった
高速を走った話を書いた8人では、5人(62%)が仕事を「きつかった」と答えました。経験者130人全体の45%より高い数字です。
「きつかった」と答えた人の割合
このグラフからわかること高速の話をした8人は62%がきつかったと答え、全体の45%を上回りました。8人しかいないので、1人増えたり減ったりすると割合が12%ほど変わる目安の数字です。
8人の内わけはトラック5人・葬儀の配送1人・高速バス1人・食品配送1人です。正社員4人・パート3人・副業1人で、女性も2人います。
きつかった5人のほかは、普通が1人で「やや楽だった」が2人でした。高速を走る仕事は楽と感じる人もいる一方で、きつさが出やすい働き方です。
「深夜の高速道路を何時間も走り続ける孤独感と、一瞬の居眠りが大事故に直結するという極限の緊張状態が何時間も持続する点は本当にタフな経験でした。」
高速を走る人は1日10時間 以上の長い運行が多い
8人のうち5人が1日10時間以上働いていました。全体の130人では10時間以上は46人(35%)なので、長い運行に寄っています。
1日の勤務時間の分布
8人のうち12時間以上が3人、10〜12時間が2人でした。残りは8〜10時間と6〜8時間が1人ずつで、日によって大きく違った人が1人です。
勤務時間で「きつかった」の割合を見ると、10〜12時間の人は79%でした。高速の怖さは長い時間の疲れと重なって出てくると考えたほうが実際に近いです。
1日の勤務時間別「きつかった」 の割合(130人)
10〜12時間の29人は79%がきつかったと答えました。12時間以上の17人は53%で、長いほど一直線に上がるわけではありません。
12時間以上の17人にはタクシーの4人が入っていて、きつかったのはそのうち1人でした。トラックの7人でもきつかったのは3人です。
長く働くほど必ずきつくなるわけではなく、待つ時間の長い仕事も混ざっています。高速を走る求人では、1日の時間がどれくらいになるかを先に聞いておきましょう。
関連記事長距離ドライバーのきつさと月収を見る→夜の高速が怖いのは景色が変わらず眠くなるから
夜の高速がつらい理由は景色が変わらないことによる眠気です。高速バスの運転手をしていた40代の男性は、こう書いています。
「高速道路は単調な景色が続くので、夜中の運転は特に集中力を維持するのが大変でした。」
下道とちがって信号で止まらないので、ずっと同じ姿勢で前を見続けることになります。トラックの経験者からも、ヒヤッとした場面の声が出ていました。
「少し居眠りしそうになった瞬間とか、ヒヤッとする場面は何度もありました。」
夜の高速の怖さは、眠くなったときに止まれる運行かどうかで小さくできます。運行表は、何時にどこを走りどこで休むかを決めた予定表です。SAやパーキングで休む時間がそこに入っているかが目安になります。
- サービスエリアとパーキングで休む場所と時間が、運行表に入っているか
- 夜の便が週に何回あるか、昼の便に変えられるか
- 仮眠する場所が車の中か、会社の部屋か
休む場所が決まっていない運行はつらい
決まった便ではなくその都度入るスポットの仕事で、週末に長距離を走った副業の男性がいます。その男性はパーキングでの仮眠が足りないまま次の運行の指示が出ることがあったと書いています。休みを返上して働くと、体の回復が追いつかなかったそうです。
高速バスの運転手だった男性も、会社によって仮眠室が狭かったり設備が古かったりしたと書いていました。休む場所の中身は会社ごとにちがうので、見学できるなら仮眠する部屋も見せてもらいましょう。
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怖さの2つ目は車線の移動です。葬儀の配送をしていたパートの女性は、高速の右の車線から左はしの車線へ毎日移る道を走っていました。
その女性は、事故にならないかと毎日ドキドキしていたと書いています。日によって乗る車が変わり、ブレーキの効き方や車の大きさがちがうことも不安だったそうです。
トラックは車が長いので、車線を変えるときに後ろが見えにくくなります。怖さを減らすには移る車線を早めに決めて、合流の手前で急がないことです。
- 2024年4月から、車両総重量8t以上などの大型トラックは高速道路を時速90kmまで走れます(それまでは80km)
- 車両総重量8t以上は主に中型・大型免許で乗る大きいトラックで、普通免許の軽バンや普通車は当てはまりません
- 片側3車線以上の高速道路では、大型トラックはいちばん右の車線を走れません
- 2tや4tでも、車線を変える前にミラーで後ろの車を2回見るくせをつけると安心です
大型は右の車線を走れないので、左と真ん中の車線を使う走り方がふつうです。追い越しを急がない運転が、そのまま怖さを減らすことにつながります。
「大型車の運転経験がなかったので最初は自分にできるか不安だったのですが、慣れてくるとむしろ適職かもしれないと思いました。」
トンネルと横風も怖さのもとになる
高速ではトンネルの出入り口で明るさが急に変わり、前の車が見えにくくなります。荷台の高いトラックは橋の上や海ぞいで横風を受けると、車体が横に押される感じがします。
どちらも速度を少し落とせば、ハンドルを取られにくくなります。荷物が軽い帰りの便ほど風にあおられやすいので、空荷のときこそ急がない走り方を心がけましょう。
吹雪や台風の日の高速がいちばん怖かったという声
3つ目は天候の悪い日です。冬に北へ向かう高速で猛吹雪にあい、前が見えずに止まってしまったという4tの運転手の声がありました。
「寒さと睡魔と戦いながら、車内でじっと耐え抜いたあの恐怖は今でも忘れられません。」
台風の日に長野から三重まで青果を運んだ女性は、運転手の横に乗って手伝う助手でした。その女性は高速を使わずに峠をこえる道を走りました。下り坂でエンジンブレーキがすべる感じがして、緊張の連続だったと書いています。
天候の悪い日は、高速を走るか止めるかを会社が判断してくれるかが大きな差になります。運転手だけに任せる会社だと、無理をして走ることになりがちです。
- 吹雪や台風の日に、運行を止める決まりがあるか
- 冬の北への便で、タイヤチェーンや防寒の道具を会社が用意しているか
- 立ち往生したときに、連絡をすぐ受けてくれる人がいるか
高速を使わせない会社のほうがきついこともある
高速は怖いだけではありません。高速を使えない運行のほうがきつかったという声もありました。運賃が安く、下道ばかりを走った長距離の運転手の声です。
「高速であれば短縮できる時間が、下道では信号や渋滞のたびに削られていく。」
運賃は荷物を運ぶ代わりに荷主から会社に払われるお金です。運賃が安いと高速代を出せず、下道で時間がかかって眠る時間が削られます。
トラックの30人のうち1日10時間以上は16人で、残りの14人は10時間未満か日による人です。下のグラフは、そのうち月収を金額で答えた9人と8人の数字です。
高速を走らない仕事が楽とは限らず、時間に追われる長い下道のほうが体にこたえることがあります。高速の怖さだけで仕事を選ばず、1日の時間とセットで考えましょう。
トラック30人 の勤務時間別の月収の中央値(金額で答えた人)
1日10時間以上のトラックは月収のまんなかが30.0万円でした。10時間未満と日による人は24.0万円で、月6.0万円の差があります。
中央値は低い順に並べてちょうど真ん中に来る人の額です。手取りで書いた人と総額で書いた人がいるので、だいたいの目安として見てください。
30.0万円を12か月にすると360万円で、賞与は入っていません。人数が少ないので、長く走る運行は月収が高めに出やすいという目安です。
高速を走った8人 は後悔が少なめだった
仕事選びに後悔がある人は、8人中3人(38%)でした。全体の130人では46%なので、少し下回っています。
「仕事選びに後悔がある」 と答えた人の割合
高速の話をした8人の後悔は38%で、全体の46%より少なめでした。8人のうち「あまりない」が3人、「どちらともいえない」が2人です。
後悔は5段階で聞いていて、「ある」と「少しある」を足して後悔ありとしています。8人の内わけは、ある1人・少しある2人・どちらともいえない2人・あまりない3人でした。
8人は少ないので目安として見てください。怖さやきつさがあっても、知らない町を走れる楽しさを挙げる人がいました。
「長距離ドライバーでなければ足を踏み入れることもなかったような町や道を、走れるのは特別な経験でした。」

高速を走った人の声からわかること
高速を走った8人が「一番きつかったこと」に書いた内容を読みました。
目立ったのは事故・眠気の不安。長い拘束時間・休めないがそれに続きます。求人を選ぶ段階で避けられるものばかりです。
求人を選ぶときに見ておくこと
- 運行の組み方と、仮眠や休憩が取れるかを聞く
- 面接で1日の拘束時間と休憩の取り方を数字で聞く
- 手積み・手降ろしがあるか、カゴ台車かを確かめる
高速の怖さは道そのものより、長い時間と眠気と天候が重なったときに強く出ています。
高速代と走る道は入る前に確かめる
高速を走った8人のうち4人が、入る前に確かめることとして高速の使い方や高速代を挙げていました。多かったのは高速を使える区間と、高速代をだれが払うかです。
「間違いなく高速道路の使用区間と手摘み手降ろしがあるかどうか。」
手積み・手降ろしは、荷物を手で積んで手で降ろすことです。高速で長く座ったあとの積み下ろしは腰に響きやすいので、腰が気になる人は高速代とあわせて聞いておきましょう。
関連記事手積みが腰にどれくらい響くかを見る→「また、長距離の場合は帰路の空車時に高速道路代が会社持ちになるのかどうかも必須の確認項目です。」
帰りに荷物がない便で高速代を自分で払う決まりだと、走るほど手取りが減ります。高速代は会社が払うのか、走る区間が決まっているのかを書面で確かめましょう。
面接でそのまま聞ける例文
この仕事では、どの区間で高速道路を使いますか。下道だけで走る便もありますか。
高速道路の料金は会社の負担でしょうか。帰りに荷物がない便でも同じですか。
夜に高速を走る便は週に何回くらいありますか。途中で休む場所は決まっていますか。
- 走る道が高速中心か、地元の下道中心か
- 高速代と帰りの便の扱い
- 夜の便の回数と休む場所
- 天候の悪い日に運行を止める決まり
「高速バスは特に「拘束時間」と「仮眠環境」を必ず確認した方がいいです。」
副業やスポットで高速を走る人の場合
週末だけ長距離を走る副業の人は、運行中に体調をくずしたときの助けがあるかも聞いておきます。けがをしたときの労災保険がどこまで使えるかを、面接で書いてもらうよう勧める声がありました。
副業では本業の疲れを持ったまま高速に乗ることになります。走る距離と回数を少なめから始めて、眠りのリズムが保てるか確かめてから増やすのが安全です。
高速道路が怖い人に向いている仕事と選び方
高速がどうしても怖いなら、地元を回るルート配送や送迎から始める道があります。決まった道を日中に走る仕事なら、高速に乗らない日がほとんどです。
- 日中に地元を回るルート配送や送迎から入る
- 高速を走る便がある会社なら、横に先輩が乗る研修で慣れてから一人で走る
- 2tや軽バンなど小さい車で高速に慣れてから大きい車に移る
- 高速代を自分で払う決まりのまま長距離を受ける
- 夜の便ばかりの運行を、休む場所を聞かずに選ぶ
横に先輩が乗る研修は横乗りと呼ばれ、道や休む場所を覚える期間です。高速は慣れで怖さが減る人も多いので、研修の長さを聞いて選ぶと始めやすくなります。
「地図の見方が早くなり、道に詳しくもなりました。」
日中だけ短い時間で働きたい人の場合
子どもの学校の時間に合わせて働くなら、高速を走る長い運行は合いません。軽バンや普通車で地元を回る配送や、施設の送迎なら日中だけの求人が見つかります。
高速を走った8人のうちパートは3人で、そのうち2人は1日8時間以上でした。短い時間で働きたい人は、高速を使う仕事かどうかを最初に聞いておくと安心です。
今の年収を下げたくない人の場合
稼ぎたい人には、高速を使う長い運行が近道になることもあります。1日10時間以上のトラックの月収のまんなかは30.0万円で、それ以外より月6.0万円高めでした。
ただし長い時間の運行は、眠気と天候の怖さもいっしょについてきます。月の額だけでなく、夜の便の回数と休む場所まで聞いてから決めると後悔しにくくなります。
関連記事ルート配送ドライバーの声とデータを見る→関連記事未経験から始めた人の声を見る→トラックの高速道路が怖い人のよくある質問
トラックで高速道路を走るのは慣れますか?
慣れる人は多いです。大型車の運転に不安があった食品配送の女性も、慣れてからは自分に合う仕事と感じていました。研修で先輩と走ってから一人で走れる会社を選ぶと安心です。
大型トラックは高速道路を何キロで走れますか?
2024年4月から、車両総重量8t以上などの大型トラックは時速90kmまでになりました。それまでは80kmです。
トラックの高速代はだれが払いますか?
会社が払う決まりのところと、帰りの便だけ自分持ちのところがあります。高速を走った8人のうち4人が、入る前に高速の使い方や高速代を確かめるよう書いていました。
夜の高速が怖いときはどうすればいいですか?
眠くなったら止まれる運行かを確かめることです。サービスエリアで休む時間が運行表に入っていて、夜の便の回数が少ない会社を選ぶと怖さが減ります。
女性でも高速を走るトラックの仕事はできますか?
高速を走った8人のうち2人は女性でした。葬儀の配送のパートの女性は、運転中は1人か2人なので人間関係は気楽だったと書いています。日中だけ働きたいなら、地元を回るルート配送や送迎から入る方法もあります。
高速道路を使わない仕事のほうが楽ですか?
楽とは限りません。運賃が安く下道ばかりを走った長距離の運転手は、眠る時間が削られたことを一番きつかったと書いていました。1日の時間と合わせて比べましょう。
トラックの高速道路の怖さは運行の組み方で減らせる
- 高速を走った8人のうち5人(62%)がきつかったと答えた
- 怖さが出るのは夜の単調な道・車線の移動・吹雪や台風の日
- 8人のうち5人は1日10時間以上で、長い時間の疲れと重なる
- 高速を使わせない会社では下道で眠る時間が削られることもある
- 高速代と走る区間と夜の便の回数を入る前に確かめる
高速が怖いと感じる人は、急がない運転ができる人でもあります。休める運行と高速代を出す会社を選べば、怖さは小さくできます。
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