ドライバーの繁忙期はきつい?年末に物量と時間が増えた経験者13人の本音
年末が近づくと、配送の現場は荷物の山になります。ドライバーの仕事を考えている人なら、繁忙期はどれほどきついのかが気になるところです。
経験者130人の声を読むと、繁忙期のつらさを自分から書いた人は13人でした。宅配では21人中4人と、ほかの職種より多く出ています。
繁忙期のきつさは、ふえた荷物を同じ人数でさばくために時間が延びることです。ただ書いた13人の後悔は多くありません。忙しさの中身と会社の助けを先に知っておけば、身構えすぎずにすみます。
- 繁忙期のつらさを書いた人の割合
- 忙しくなる時期
- きつさの中身
- 繁忙期が重い職種
- きつさと後悔
- 会社による差と面接で聞くこと
目次
ドライバーの繁忙期はきつい?書いた人は130人中13人
繁忙期のつらさを書いた人は、経験者130人のうち13人(10%)でした。「一番きつかったこと」などの自由に書く欄で、自分から挙げた人の数です。
繁忙期は、荷物がふだんより大きくふえる時期のこと。反対に荷物が少ない時期は閑散期と呼ばれます。
自分から書いた人だけの数なので、残りの人が繁忙期を楽に感じていたわけではありません。一番つらかったことに挙げるほど、繁忙期がこたえた人が10人に1人いました。
「ドライバー職で一番キツかったのは、繁忙期の物量増加です。」
宅配を5年以上続けた20代後半の正社員です。物量は、運ぶ荷物の量のことを言います。
繁忙期はいつ?いちばん重いのは年末
時期を書いた人では、年末が5人でいちばん多くなりました。12月・年末年始・お歳暮・大晦日の声です。
「大晦日も配送があり、その時は物量も多くなるので大変でした。」
ルート配送を1日6時間未満のパートで3〜5年続けた50代の女性です。短い時間のパートでも、年末だけは荷物の多さから逃げられません。
夏のお中元の時期や8月を挙げた宅配の人もいました。大型連休の前に件数が大きくふえたという声もあります。
- 12月(お歳暮・年末年始の買い物・大晦日まで続く配送)
- 7〜8月(お中元・お盆の前)
- 大型連休の前(休みの間の分を先に運ぶ)
- 3月(引っ越しと年度末で荷物が動く)
宅配や食品の配送は、お歳暮やお中元のように贈り物がふえる時期に重くなります。運ぶ物によって忙しい月がずれるので、面接では自分の担当で一番忙しい月を聞いておくと確かです。
繁忙期のきつさは物量と長い時間の2つ
13人の声を読むと、つらさは物量がふえること(7人)と時間が延びて休憩や休みが減ること(5人)にまとまりました。
繁忙期のつらさを書いた13人が挙げたこと
割合はどちらも13人を100%として見ています。両方を書いた人が1人いるので、どちらかを書いた人は11人です。
残りの2人は、時間指定の荷物が重なったことと、その日に回る場所と順番を自分で決める手間を書いていました。
荷物がふえても人はすぐにはふえないので、一人あたりの荷物と時間がそのまま延びます。
物量がふえて配りきれない日がある
「あとは繁忙期は荷物が多いのでしんどい」
食品配送を5年以上続けた40代前半の正社員です。台風や雪の日の配達とならべて、繁忙期を挙げていました。
「繁忙期で手積み手降ろしがきついと思います。」
ルート配送の20代後半の正社員です。手積み手降ろしは、荷物を機械を使わず手で一つずつ積み下ろすこと。荷物がふえる時期は、手で運ぶ回数もそのままふえます。
勤務が延びて休みも減る
「コミュニケーション能力がある人もない人もおすすめの業界なのですが、季節の繁忙期は忙しいので長時間労働になります。」
宅配を5年以上続けた30代後半の正社員です。12月は朝7時から夜10時まで働き、休みは週に1日だったと書いていました。
繁忙期のつらさは、荷物の重さより1日の長さと休みの少なさにたまっていきます。
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職種で分けると、繁忙期のつらさを書いた人は宅配の4人がいちばん多くなりました。割合では軽貨物の9人中2人(22%)と宅配の21人中4人(19%)が上の2つです。
職種別「繁忙期のつらさを書いた人」の割合
人数はその他12人中2人・ルート配送31人中3人・食品配送13人中1人・トラック30人中1人です。その他は送迎以外で5つの職種に入らない仕事で、2人は高速バスの運転手と配達の順番を自分で決める仕事の人でした。
家や店に一つずつ届ける仕事ほど、年末の荷物の波をまともに受けます。軽貨物は9人と少ないので、割合は目安です。
送迎の9人がきつかったことに書いたのは、事故の不安や利用者とのやりとり・腰や肩の痛みでした。人を運ぶ仕事は荷物の季節の波を受けにくいので、年末の忙しさを避けたい人の候補になります。
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繁忙期のつらさを書いた13人のうち、仕事がきつかった人は7人(54%)でした。ほかの117人は51人(44%)です。
仕事が「きつかった」と答えた割合
きつかった人は、5段階のうち「ややきつかった」と「かなりきつかった」を選んだ人です。残りの6人は「普通」が5人と「かなり楽だった」が1人でした。
繁忙期がつらかった人でも、仕事全体はふつうと感じる人が半分近くいます。一年のうちの数か月だけ重い、という受け止め方です。
ドライバーになった「後悔あり」の割合
ドライバーになった後悔は「ない」から「ある」までの5段階で答えてもらい、上の2つを後悔ありとしました。13人の内わけは、ある2人・少しある3人・どちらともいえない1人・あまりない6人・ない1人でした。
13人と少ないので、1人ちがうだけで割合が8%動きます。後悔ありは5人(38%)で、ほかの117人の47%より多いとは言えません。
繁忙期を書いたのは長く働く正社員が多い
13人のうち正社員が10人で、業務委託が2人・パートが1人でした。業務委託は、会社に雇われずに一人の事業者として荷物を運ぶ働き方です。
経験5年以上の人も7人います。
繁忙期のつらさを書いた13人の1日の勤務時間
1日10時間をこえる人が7人で、10〜12時間が5人・12時間以上が2人です。8〜10時間が4人・6〜8時間と6時間未満が1人ずつでした。
ふだんから長く走っている人ほど、繁忙期にはその上にさらに時間が積み上がります。終わりの時間が決まっているパートより、荷物が残れば帰れない正社員のほうが繁忙期の重さを受けやすい形です。
繁忙期は残業代で月の額が上がる会社もある
「ただその分の残業代は出るので給料は良くなります。」
13人のうち、月収を幅で答えて30万円以上だった人は8人(62%)でした。ほかの117人では21人(18%)です。
長い時間と残業代がセットになった額なので、楽に稼げるという意味ではありません。年末に忙しくなる仕事は、そのぶん年末の給料が上がる仕事でもあります。
関連記事繁忙期と閑散期で月の収入はどう変わる?→繁忙期のつらさを書いた経験者の声
「とくに自分がもっているエリアは忙しくなるのでよけいに休めない。」
土日祝が休みの職場で働いていた30代前半の正社員です。長い休みはほとんど取れなかったと書いていました。休みの多い求人でも、繁忙期の休みは別と考えておきましょう。
「繁忙期など忙しい時でも一日中運転しているので、事故をしないように気を張っているのが大変だった。」
軽貨物の正社員を5年以上続けた30代前半の女性です。荷物がふえて焦る時期ほど、安全への気配りがいちばん体力を使います。

繁忙期を書いた人の口コミからわかること
繁忙期のつらさを書いた13人が、一番きつかったことに何を挙げたのかを見てみます。繁忙期の話のほかにも、ふだんの仕事のつらさが重なっていました。
目立ったのは時間指定・焦り。事故・眠気の不安がそれに続きます。求人を選ぶ段階で避けられるものばかりです。
求人を選ぶときに見ておくこと
- 1日の配達件数と時間指定の多さを聞く
- 運行の組み方と、仮眠や休憩が取れるかを聞く
- 面接で1日の拘束時間と休憩の取り方を数字で聞く
繁忙期だけが特別につらいのではなく、時間指定の焦りや事故への気配りが年末に一気にふくらむという見方が近そうです。ふだんの件数と時間指定の多さが、そのまま繁忙期の重さを決めます。
繁忙期の忙しさは会社の助け方で変わる
同じ繁忙期でも、会社が人を足したり手伝いを回したりする職場なら負担は軽くなります。助けがあったと書いた人もいました。
「しかし、会社にもよりますが上長がバックアップしてくれますのできついこともフォローもしてくれることもあります。」
手積みがきついと書いたルート配送の人の続きです。後悔は「あまりない」と答えていました。
「繁忙期であっても残業が少ないのはとてもいい。」
休みが取れないと書いた人も、残業が少ない点はよかったと答えています。自分で仕事の量を調整できる職場でした。繁忙期のきつさは、仕事の量を一人で抱えこむかどうかで大きく変わります。
- 繁忙期だけ応援の人が入る
- 配りきれない荷物を別の人が引き受ける
- 振替の休みを繁忙期のあとにまとめて取れる
- 残業代が分単位でつく
業務委託で軽貨物をしていた40代後半の女性は、繁忙期は荷物を配りきれずほかのドライバーに助けてもらったと書いていました。助けを頼める仲間がいるかも、繁忙期を乗り切れるかを分けます。
繁忙期を乗り切るために経験者がしていたこと
経験者の工夫は、回る順番を考え直すことと周りの人に頼ることの2つに集まりました。体力で押し切ろうとした話より、段取りの話が多く出てきます。
「また、お客様をお待たせしないよう効率よくルートを考えながら動く必要があり、臨機応変な対応力も求められました。」
年末年始の物量を一番きつかったことに挙げた宅配の人の言葉です。荷物がふえる日ほど、走り出す前に順番を組み直す時間が効いてきます。
業務委託の軽貨物の女性は、配るのが速い人に話を聞いてまねをしたと書いていました。軽貨物の人が配送のこつを話す動画も見ていたそうです。
それでも速さはすぐには上がらず、悩んだとも続けています。一人で速くなろうとするより、配りきれない日は早めに声をかけるほうが、体も気持ちも守れます。
時間指定が重なる日は夜に集中する
駅に近い住宅街を担当した宅配の業務委託の女性は、8月と12月に夜の時間指定が40件をこえたと書いていました。1時間で回りきる必要があり、焦り続けたそうです。
時間指定は、届け先が受け取る時間帯を選べるしくみのこと。繁忙期は昼の荷物の多さに加えて、夜の時間指定の山がもう一つ来ます。
- 朝のうちに時間指定の荷物の場所と順番を決めておく
- 重い荷物と時間指定の荷物を荷台で分けて積む
- 配りきれないと思ったら昼のうちに会社へ伝える
- 休みの日は寝る時間を優先して体を戻す
繁忙期がきつすぎない求人を見分ける方法
求人票には、ふだんの勤務時間しか書かれていないことがほとんどです。繁忙期の働き方は、面接で具体的な数字を聞くのがいちばん確かな方法です。
繁忙期が心配な人が面接で聞くこと
この仕事でいちばん荷物が多くなるのは何月ですか。
いちばん忙しい月は、ふだんより何時間くらい帰りが遅くなりますか。
ふだんの1日の件数と、忙しい日の件数を教えてください。
年末に休日出勤があった場合、代わりの休みはいつ取れますか。
繁忙期に応援の人が入ったり、荷物を分け合ったりする仕組みはありますか。
- 求人票の勤務時間は、ふだんの日の時間と読む
- 「年間休日」が多くても、年末の休みは別に聞く
- 「残業代全額支給」か「固定残業代」かで繁忙期の額が変わる
- 1日の件数が書いてあれば、繁忙期の件数も聞く
固定残業代は、決まった時間分の残業代を毎月の給料に先に入れておく払い方です。決まった時間をこえた分が別に払われるかも、あわせて聞いておきましょう。
答えが「その時による」だけで終わる会社は、忙しさの見通しを持っていないことがあります。何時ごろまで・何件くらいと数字で返ってくる会社のほうが、入ってからのずれが小さくてすみます。
入る時期は繁忙期の直前を避ける
11月に入ると、慣れないうちに12月を迎えることになります。始める時期を選べるなら、年明けから春の落ち着いた時期のほうが体を慣らしやすいです。
関連記事ドライバーの休みが少ない職場の見分け方を見る→繁忙期のある配送に向いている人・向いていない人
繁忙期のある配送で続いているのは、忙しい時期を期間限定と割り切れる人です。年末を乗り切ったあとの達成感を書いた人もいました。
- 終わりが見えている忙しさなら乗り切れる
- 忙しい月に稼いでおきたい気持ちがある
- 荷物の順番や段取りを考えるのが苦にならない
- 年末年始やお盆は家族と必ず過ごしたい
- 疲れが翌日に残りやすい
- 急かされると焦ってミスが出やすい
年末の休みをゆずれない人は、人を運ぶ送迎や企業向けの配送から考えると合わせやすくなります。反対に、忙しい月に稼ぎたい人には宅配の繁忙期は追い風です。
ドライバーの繁忙期でよくある質問
ドライバーの繁忙期はいつですか?
経験者の声では年末がいちばん多く、13人のうち5人が12月や年末年始・お歳暮・大晦日を挙げました。夏のお中元の時期や大型連休の前を挙げた人もいます。
繁忙期は1日何時間くらい働きますか?
宅配の正社員は、12月は朝7時から夜10時まで働いたと書いていました。繁忙期のつらさを書いた13人のうち、ふだんから1日10時間をこえる人が7人です。
繁忙期がつらくてドライバーを後悔した人は多いですか?
繁忙期のつらさを書いた13人の後悔ありは5人(38%)でした。ほかの117人は47%です。人数が少ないので目安ですが、多くはありません。
パートでも繁忙期は忙しくなりますか?
なります。1日6時間未満のルート配送のパートの女性も、大晦日の配送は物量が多くて大変だったと書いていました。ただ終わりの時間が決まっているぶん、正社員より時間は延びにくい働き方です。
パートのドライバーの月収はいくらくらいですか?
職種を問わずパートで金額を答えた19人の月収の中央値は10.0万円です。半日ほどの短い勤務の人が多く入った額です。繁忙期に時間を延ばせる人は、その月だけ額が上がります。
繁忙期は腰や体にきますか?
ルート配送の正社員は、繁忙期は手積み手降ろしがきついと書いていました。荷物がふえるぶん、手で運ぶ回数もふえます。腰が心配な人は、フォークリフトやカゴ台車を使う職場かを聞いておきましょう。カゴ台車は、荷物を載せたまま押して運べる車輪つきの大きなカゴのことです。
女性でも繁忙期を乗り切れますか?
繁忙期のつらさを書いた13人のうち女性は4人でした。軽貨物の正社員を5年以上続けた女性もいます。応援の仕組みがある職場を選ぶと続けやすくなります。
繁忙期の忙しさが少ないドライバーの仕事はありますか?
人を運ぶ送迎は、荷物の季節の波を受けにくい仕事です。送迎の9人がきつかったことに挙げたのは、事故の不安や利用者とのやりとりでした。トラックも30人中1人と少なめです。
正社員のドライバーの月収はいくらくらいですか?
職種を問わず正社員68人のうち、金額で答えた39人の月収の中央値は26.0万円です。中央値は、答えた額を小さい順に並べたときの真ん中の人の額のこと。繁忙期に残業代がつく会社なら、その月はさらに上がります。
ドライバーの繁忙期のきつさは会社選びで軽くできる
- 繁忙期のつらさを書いた人は130人中13人で、宅配では21人中4人
- いちばん重いのは年末で、お中元の夏や大型連休の前も忙しくなる
- つらさの中身は物量がふえることと時間が延びて休みが減ること
- 繁忙期を書いた人の後悔は38%で、ほかの人と比べて多くない
- 応援の仕組みと繁忙期の帰りの時間を面接で聞けば避けやすい
繁忙期そのものはなくせなくても、助け合える会社を選べば年末の重さはぐっと軽くなります。年末の休みを大事にしたい人は、荷物の波を受けにくい仕事から探すのも手です。
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