ドライバーの体調管理はどうする?体を壊した経験者10人の働き方と守り方
ドライバーの体調管理は、1日の長さと眠る時間を守れる職場を選ぶところから始まります。経験者130人のうち、仕事で体調を崩した・崩しかけたと書いた人は10人でした。
その10人のうち6人は1日10時間以上働いていました。眠る時間を削ったことを原因にあげた人も半分います。
今の仕事より体を使うドライバーで、自分の体がもつのか気になっている人もいると思います。体を壊した人の働き方と、体調を保てた人の共通点を順に見ていきます。
- 体調を崩したと書いた人の数と勤務時間
- 体調を崩した原因
- 楽と答えた人でも崩れる理由
- 体調不良で休めない働き方
- 体調を保てた人の共通点
- 求人と面接で確かめる質問
目次
体調管理がうまくいかなかったドライバーは10人
仕事で体調を崩した・崩しかけた・体調で困ったと書いた人は130人中10人です。どれも「一番きつかったこと」や「後悔」などに本人が自分から書いた人の数になります。
書かなかった人が元気だったとは限りません。それでも、体を壊した人の働き方には目立つ形がありました。
体調を崩した10人は、1日10時間以上の人の割合が130人全体のほぼ倍でした。内わけは10〜12時間が4人、12時間以上が2人です。
残りの4人は8〜10時間・6〜8時間・6時間未満が1人ずつと、日によって大きく違った人が1人でした。
「短期間でまとまった副収入を得られた点には満足していますが、あまりにも自分の健康や睡眠時間を削りすぎてしまい、本業のパフォーマンスに支障が出そうになった時期があったことは反省しています。」
この人は本業のかたわら、週末に大型の長距離を走っていました。勤務は1日12時間以上で、シフトを詰めこみすぎた働き方を失敗だったと書いています。
1日10時間 以上だと体調を崩す人が増える
1日の勤務時間で分けると、体調を崩したと書いた人は10時間以上の46人中6人でした。10時間未満の79人では3人です。
1日の勤務時間別 体調を崩したと書いた人の割合(125人)
グラフの人数は6時間未満22人・6〜8時間30人・8〜10時間27人・10〜12時間29人・12時間以上17人です。勤務時間が日で大きく変わる5人は入れていません。
1つの帯で1〜4人の話なので、割合の細かい差より10時間を境に増えるという形を見てください。
職種ではトラックが4人でいちばん多く、ルート配送と軽貨物が2人ずつでした。タクシーと高速バスも1人ずついます。
宅配・送迎・食品配送の人は、体調より荷物の量や時間指定のつらさを多く書いています。長い時間ハンドルを握る仕事ほど、体調の声が増えました。
ただし10時間以上の46人のうち、40人は体調の悪さを書いていません。長く働いても崩さなかった人の違いは、後の「体調を保てた5人」の節で見ていきます。
日中の短い勤務やパートでは少ない
1日8時間未満で働いた52人のうち、体調を崩したと書いたのは2人でした。パート33人では1人、女性42人でも1人です。
送迎のワゴン車や配送の軽バンは、普通免許のAT限定でも運転できます。日中だけの短い勤務なら、体調を崩す心配はぐっと小さくなります。
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10人のうち5人は、眠りにかかわることを原因に書いていました。眠る時間を削った人・夜に眠れなくなった人・寝てもすぐ目が覚めた人です。
「失敗したと思うのは、若い頃に無理なスケジュールで走りすぎて体を壊しかけたこと。」
この人は近距離トラックの正社員でした。睡眠不足で走る怖さを、身をもって知ったと続けています。
ルート配送の30代の正社員は、前の会社で荷物を待つ時間と夜の長い便が重なり、1日20時間をこえる日もあったと書いていました。休みは夜通し走った翌日の「明け休み」だけだったそうです。
その結果、体が冴えて眠れなくなり、気持ちまで壊れたといいます。眠る時間が削られる働き方を続けると、体だけでなく心も崩れます。
この人はいまその会社を離れ、別のルート配送で5年以上働いています。仕事はやや楽だと答えていました。
「業務が終了した後に家に帰宅して寝ても2時間後に汗だくで目を覚ます異常事態が起きていました。」
この人はルート配送に入って1か月もたたない時期の声です。昼休みがなく、荷物も重かったと書いていました。
暑さ・座りっぱなし・気苦労も体にくる
眠り以外では、夏の手積みで体調管理に苦労した人がいました。ずっと座ったままで体に悪いと感じた人もいます。
駐車場所を探すことに気持ちがすり減った軽貨物の人もいます。
「やっぱりずっと座りっぱなしだときついし、健康にもあまり良くないと言う感覚があった」
この人は1日6〜8時間のトラックで、短い時間でも座りっぱなしはきついと書いていました。休憩のたびに車を降りて体を伸ばすだけでも、腰や足のこわばりは軽くなります。
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体調を崩した10人のうち5人は、仕事のきつさを「やや楽だった」と答えていました。かなりきつかったは3人、ややきつかったは2人です。
体調を崩した人と、ほかの人の仕事のきつさ
きつかったと答えた人は10人では5人で、ほかの120人では53人(44%)でした。10人と少ないので、きつさの割合はほぼ同じと見てください。
仕事が楽だと感じていても、長い時間と短い眠りが続けば体は先に音を上げます。やや楽と答えた5人のうち2人は、眠りの話を書いた人でした。
きつさを感じにくい人ほど、無理に気づくのが遅れがちです。眠った時間を毎日メモしておくと、削れているかがひと目でわかります。
ドライバーの1日の長さときつさ
勤務時間を答えた125人(日によって大きく違った5人を除く)で見ると、きつかったと答えた人は10〜12時間で79%といちばん多くなりました。6〜8時間では20%です。
1日の勤務時間別「きつかった」 の割合(125人)
12時間以上の帯には、1回が長いかわりに次の日が明け休みになるタクシーの人が入っています。そのため10〜12時間より数字が下がりました。
6時間未満も6〜8時間より高めです。短い勤務で多くの荷物を配る宅配の人がこの帯に多いためです。
体調を守りやすいのは、1日6〜8時間で終わる仕事です。きつかった人も体調を崩した人も、この帯がいちばん少なくなりました。
10時間以上で働くなら、あとで出てくる体調を保てた人のように負担を減らす仕組みのある会社を選びましょう。
時間を短くすると月収はどうなるか
月収を金額で答えた正社員は68人中39人で、中央値は26.0万円でした。中央値は、答えた金額を小さい順に並べたときの真ん中の額です。
1日6〜8時間の正社員10人の真ん中は20.0万円でした。10〜12時間の正社員11人になると30.0万円まで上がります。
どちらも10人ほどの数字なので、金額の差は目安です。
金額は本人の答えなので、手取りで書いた人と額面(税金などを引く前)で書いた人がいます。額面の額なら、使えるお金はその8割ほどです。
長く働けば月収は上がりますが、その分だけ眠る時間と体に負担がかかります。差の金額は大まかな目安として、求人ごとの手取りの額で比べてください。
体調不良で休めないと収入が止まる働き方
体調を崩した10人のうち2人は、体調が悪くても休めない・休むと収入が大きく減ることを書いていました。どちらも給料が決まった額ではない働き方です。
- 軽貨物の業務委託の女性は、急な体調不良や子どもの都合でも休めないことがあった
- 歩合のタクシーの正社員は、体調不良で出勤が半分になり手取りが10万円を下回った月があった
業務委託は、会社にやとわれず個人で仕事を受ける働き方です。休んだ日の分は代わりの人を探すか、そのまま収入がなくなります。
歩合は、売り上げや運んだ数に応じて給料が決まる形です。体調を崩しやすい人は、休んでも給料が大きく減らない固定給の正社員から始めると安心です。
正社員なら、働き始めて半年たつと有給休暇がもらえます。具合が悪い日に有給で休めるかは、会社によって空気がちがうので面接で聞いておきましょう。
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体調を崩した人が働いて驚いたこと
体調を崩した10人が「働く前と違ったこと」に書いた内容を見てみます。
長い拘束時間・休めないの声がいちばん多く、次が手積み・重い荷物でした。面接で聞けば先に手を打てる内容です。
面接で確かめたいこと
- 面接で1日の拘束時間と休憩の取り方を数字で聞く
- 手積み・手降ろしがあるか、カゴ台車かを確かめる
- 運行の組み方と、仮眠や休憩が取れるかを聞く
体調の話は、長い拘束時間と並んで出てくることがほとんどでした。眠る時間と休める日を守れる会社かを、入る前に確かめておきましょう。
拘束時間は走る時間に休憩や荷待ちを足した、会社にいる時間の全部です。
体調を保てたドライバー5人の共通点
ドライバーになって体調がよかった・体調で加減できたと書いた人は5人でした。5人のうち4人が5年以上続けていて、後悔ありの人はいません。
体調で分けた後悔ありの割合
体調を崩した10人の後悔ありは5人(50%)で、130人全体の46%とほぼ同じでした。保てた5人は、どちらともいえない3人・あまりない1人・ない1人です。
5人は少ないので、後悔0人という数字は参考として見てください。目を引くのは、5人のうち4人が1日10時間以上だったことです。
長く働いても体調を保てた人は、時間の短さではなく会社の仕組みに助けられていました。月収を金額で答えた4人は、30万〜40万円でした。
- 大手の宅配で点呼のときの体調確認や休憩の管理がしっかりしていた
- 荷物の積み降ろしがフォークリフト中心で体の負担が少なかった
- 仕事の量を自分で決められ、体調に合わせて加減できた
- 一日中動き続ける宅配で、かえって体の調子がよくなった
点呼は、乗る前と後に会社が体調やお酒を確かめる決まりの手順です。体調を保てた人は、体の負担を減らす仕組みのある会社にいました。
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前の仕事で体調を崩して、ドライバーに移ってきた人は5人いました。人間関係で気持ちが参った人・病気で辞めた人・仕事の薬品で体の数値が悪くなった人です。
「前職で人間関係から鬱になってしまった為、環境を変える為に転職先として選びました。」
この人はトラックの正社員で、いまは5年以上続けています。荷物の積み降ろしがほとんどフォークリフトになり、体調面の負担は少ないと書いていました。
「働いて体を壊すのも変だと考えだして転職先を探して現在の仕事を見つけました。」
こちらは前の仕事で塗料などに使う薬品(有機溶剤)を扱っていた人で、健康診断の数値が上がったことがきっかけでした。
5人の後悔は、ある2人・どちらともいえない3人です。5人とも1日10時間以上働いていました。人と離れて働ける気楽さはあっても、勤務が長いと体の負担は別に来ます。
「当時、地方公務員だったが病気をして辞めてしまいました。」
この人は元は地方公務員で、ルート配送の正社員を5年以上続けています。1日12時間以上で、後悔はあると答えていました。
経験者がしているドライバーの体調管理
経験者が体調管理で大事にしていたのは、眠る時間・休憩で体を動かすこと・無理を詰めこまないことでした。
「若い頃と同じように無理をするとすぐに体を壊してしまうから、過信は禁物だよ。」
この人はトラックの正社員で、40代前半でした。過信は禁物だと続けています。
- 眠る時間を先に決めて、残りの時間で仕事を組む
- 休憩のたびに車を降りて、首・腰・足を伸ばす
- 夏はこまめに水を飲み、手積みの日は特に気をつける
- 食事はコンビニでも、揚げ物だけで済ませない
- 副業や掛け持ちで運行を詰めこみすぎない
- 会社は年に1回の健康診断を受けさせる決まりがある
- 夜10時から朝5時の深夜の勤務が多い人は、半年に1回になる
- 健康診断の費用は会社が持つのがふつう
食事は急いで済ませがちになる
「特に繁忙期は休憩を取るタイミングも少なく、食事を急いで済ませることも多いです。」
この人はトラックの正社員で、1日10〜12時間働いていました。忙しい時期は休憩のタイミングも少なかったと書いています。
運転の仕事は座っている時間が長く、食べる量のわりに体を動かしません。おにぎりやサラダを車に置いておくと、揚げ物や菓子パンばかりの食事を減らせます。
水を飲むとトイレが近くなるのを気にして、がまんする人もいます。夏の車内では水分が足りないと集中が切れやすいので、トイレを借りられる場所を先に決めておくと安心です。
健康診断の結果は、自分の体の変化を知る手がかりになります。血圧や体重が去年より上がっていたら、勤務の組み方を見直す合図です。
関連記事ドライバーの夏の暑さのきつさを見る→求人と面接でドライバーの体調管理を確かめる
体調や健康のことを求人で確かめてと書いた経験者は8人いました。多かったのは、会社の健康管理・急な体調不良のときの休み方・荷物の重さです。
宅配の60代の男性は、急な体調不良で休むときの扱いを確かめることにあげていました。大型の長距離を走った人は、運行中に具合が悪くなったときの会社の手助けを面接で聞くよう書いています。
腰に持病がある人は、1日の長さと運ぶ物の重さを確かめて会社にも伝えておくよう書いたルート配送の正社員もいます。腰が気になる人ほど、手積みかどうかは先に聞いておきましょう。
ルート配送を5年以上続けた50代の女性は、運転だけの仕事ではなく体が資本だと書いていました。体のことは遠慮せず、面接でそのまま聞いてかまいません。
面接で体調管理を確かめる質問
1日の始まりと終わりの時刻は何時ですか。残業は月にどのくらいありますか。
休憩はどこで何分くらい取れますか。
体調が悪い日に休むときは、どこにいつまでに連絡しますか。代わりの人は会社で探してもらえますか。
積み降ろしは手積みですか。フォークリフトやカゴ台車は使えますか。
健康診断は年に何回で、費用は会社持ちですか。
- 手積みは荷物を手で一つずつ積み降ろしする作業
- カゴ台車は荷物をのせて押す車輪つきのかご
ドライバーの体調管理についてよくある質問
ドライバーは体を壊しやすいですか?
働き方で大きく変わります。130人のうち仕事で体調を崩した・崩しかけたと書いたのは10人で、そのうち6人が1日10時間以上でした。
ドライバーが体調管理で気をつけることは?
眠る時間を削らないことです。体調を崩した10人のうち5人が、眠りにかかわることを原因に書いていました。
ドライバーの健康診断は年に何回ですか?
ふつうは年に1回です。夜10時から朝5時の深夜の勤務が多い人は、半年に1回受ける決まりになっています。
体調が悪い日にドライバーは休めますか?
正社員なら有給休暇で休めます。業務委託や歩合だと休んだ分の収入が減るので、体調を崩した2人はそこで困っていました。
女性ドライバーでも体を壊さずに働けますか?
女性42人のうち、体調を崩したと書いた人は1人でした。その1人は夜の時間指定がある軽貨物の業務委託で、急な体調不良でも休めないことに困っていました。
体調を守ると月収は下がりますか?
短い勤務にすると月収は低めになります。1日6〜8時間の正社員は20.0万円、10〜12時間の正社員は30.0万円が真ん中の額でした。金額を答えた正社員39人(正社員68人のうち)全体では26.0万円です。
ドライバーの体調管理は眠る時間と働く長さで決まる
- 仕事で体調を崩した・崩しかけたと書いたのは130人中10人
- 10人のうち6人は1日10時間以上で、5人は眠りにかかわる原因
- やや楽と答えた人でも、長い勤務と短い眠りで体調を崩していた
- 体調を保てた5人は後悔ありが0人で、負担を減らす仕組みのある会社にいた
ドライバーの体調管理は、眠る時間と1日の長さを守れる会社を選べば大きく変わります。体のことは、面接で遠慮なく聞いておきましょう。
体を壊さずに続けたい人は、勤務時間が書かれた固定給の求人から見比べてみてください。
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