ドライバーは時間に追われる?経験者130人中22人が書いた原因と職場の選び方
ドライバーの仕事で時間に追われるのは本当です。経験者130人のうち22人が、時間に追われたつらさを自分の言葉で書いていました。
原因は渋滞だけではありません。時間指定の多さと荷下ろしの手間が重なると、短い勤務でも追われます。
- 時間に追われた人は何人いたか
- 追われる原因は渋滞・時間指定・荷下ろし
- 追われた人のきつさと後悔
- 勤務時間と職種で追われ方はちがう
- 焦って事故を起こさない考え方
- 追われにくい職場を面接で見分ける
目次
ドライバーは時間に追われる?130人中22人が書いた
時間に追われたと書いたのは130人中22人(17%)です。設問で聞いたのではなく、一番きつかったことや想像とのちがいの欄に自分から書いた人数です。
書かなかった人が追われなかったとは限らないので、実際はもっと多いと見てください。22人の働き方は正社員12人・パート6人・業務委託3人・契約社員1人です。
男女では男性15人・女性7人でした。パートの女性も多く、長距離トラックだけの話ではありません。
「「決まったルートを運転して荷物を届けるだけ」と思っていましたが、実際は思った以上に時間との戦いでした。」
ルート配送の40代の正社員の声です。決まった道を走るだけと思って入った人ほど、このずれに驚いています。
ドライバーの仕事は、運転していれば終わる仕事ではありません。届ける時刻・お店の納品時刻・次の便の出発時刻と、1日の中にいくつも締め切りがあります。
締め切りの数と、そのあいだの余裕が、時間に追われるかどうかを分けます。この記事では、その余裕がどこで削られるのかを経験者の声で見ていきます。
時間に追われる原因は渋滞と時間指定と荷下ろし
22人が書いた原因でいちばん多いのは渋滞や道で遅れる9人です。時間指定と件数の多さが8人で続きます。荷下ろしに時間を取られた人も4人いました。
時間に追われた22人が書いた原因
22人を100%として見た割合です。9人と8人と4人を足すと21人ですが、2つの原因を書いた人が3人いるので実際は18人です。残りの4人は、慣れないうちの遅れや焦りからの失敗を書いていました。
渋滞と道で遅れる
渋滞の声は、トラックとルート配送の人に多く出ています。お店の納品時刻は渋滞があっても変わらないので、遅れた分は休憩や次の店の時間から削ることになります。
道の狭い住宅街や商店街では、停める場所さがしにも時間がかかります。走る地域と時間帯で、同じ件数でも追われ方が変わります。
時間指定と件数で追われる
時間指定は、届ける時間帯をお客さんが決めた荷物のことです。午前中や夜の2時間に指定が集まると、決まった時間で何十件も回ることになります。
「時間指定に縛られながら、狭い路地を焦って運転する精神的プレッシャーも相当なものです。」
軽貨物の業務委託の人の声です。業務委託は会社に雇われず、配った個数で報酬をもらう働き方のこと。不在の家をもう一度回る時間は、そのまま収入が減る時間になります。
荷下ろしで時間を取られる
運転より荷下ろしのほうが長かったと書く人もいます。荷物を手で積み降ろす現場では、着いてからの作業が次の便の時間を削ります。
関連記事渋滞でイライラするのはなぜ?18人の声→時間に追われた人はきつさも後悔も多い
時間に追われた22人のうち、仕事を「きつかった」と答えた人は64%です。ほかの108人は41%なので、時間に追われた人のほうが20%以上きつさが多くなっています。
「きつかった」と答えた人の割合
後悔ありも14人(64%)で、ほかの人の43%より多めです。ここでの後悔ありは、5段階のうち「ある」と「少しある」を足した人です。
後悔ありの割合
22人の後悔は、ある5人・少しある9人・どちらともいえない4人・あまりない2人・ない2人です。時間の話は自由に書く欄から拾ったもので、つらかった人ほど書きやすい欄です。追われたから後悔したとまでは言い切れません。
きつさの答えでは、22人のうち「ややきつかった」が11人でいちばん多く、「かなりきつかった」は3人でした。毎日の小さな焦りが積み重なる、じわじわ来るつらさだとわかります。
一方で「楽だった」と答えた人も3人います。時間には追われても、一人で走る気楽さのほうが大きかった人です。
時間に追われることは、ほかのつらさの入り口にもなっています。急いで休憩を削れば眠気につながり、焦って荷物を扱えば破損や腰の痛みにつながります。
- 22人は1人ちがうだけで割合が5%ほど動くので目安として見る
- それでも、きつさと後悔の両方で20%以上の差があった
- 時間に追われるかどうかは、入る前に見ておきたい条件の1つ
時間に追われるのは1日10〜12時間 と6時間未満に多い
勤務時間ごとに見ると、時間に追われた人がいちばん多いのは1日10〜12時間(8/29人)でした。その次が6時間未満で、6時間未満で働いた22人のうち5人(23%)です。
グラフは勤務時間ごとの人数を100%にした割合です。6時間未満の人がたまたま22人なので、追われた22人と取りちがえないでください。
1日の勤務時間別 時間に追われたと書いた人の割合
6〜8時間は10%・8〜10時間は7%と少なめでした。12時間以上は12%です。12時間以上の17人にはタクシーの4人も入っていて、件数で追われる働き方ばかりではありません。
6時間未満の5人は、全員がパートの食品配送・宅配・ルート配送でした。短い時間に件数を詰めた仕事は、勤務が短くても時間に追われます。
「あと、弁当は完全に出来ているわけではなく、間に合ってない時もあり盛り付け等手伝わなければならなかった。」
弁当を配るパートの人の声です。4時間で15件以上を回る組み方で、配達の前の準備まで手伝っていました。
日中に短く働きたい人は、時間の短さより何件を何時間で回るかを見てください。
職種別では食品配送とルート配送が追われやすい
時間に追われた人の割合がいちばん高いのは食品配送(4/13人)です。人数ではルート配送の7人がいちばん多くなっています。
職種別 時間に追われたと書いた人の割合
職種の人数は食品配送13人・ルート配送31人・軽貨物9人・トラック30人・宅配21人・送迎9人です。お店や家に決まった時刻で届ける仕事ほど、時間の声が多く出ています。
食品は鮮度があるので、届ける時刻がずらせません。ルート配送はコンビニやお店の納品時刻が決まっていて、渋滞で遅れると次の店に響きます。
関連記事ルート配送31人のきつさと月収を見る→関連記事食品配送13人の働き方を見る→働き方で分けると、正社員は68人中12人(18%)・パートは33人中6人(18%)で同じ割合でした。時間に追われるかは、正社員かパートかでは決まりません。
男女でも男性88人中15人・女性42人中7人で、どちらも17%です。女性だから追われやすいわけでもありませんでした。
時間に追われるのは経験半年から3年のころ
経験年数で見ると、時間に追われた人が多いのは半年〜1年(25%)と1〜3年(27%)でした。半年未満は24人中2人と少なめです。
経験年数別 時間に追われたと書いた人の割合
人数は半年未満24人・半年〜1年16人・1〜3年33人・3〜5年17人・5年以上40人です。5年以上は10%まで下がります。
半年未満は、先輩について回る横乗りの時期の人も入る年数です。1人で回る件数が増える半年すぎから、時間の声が増えていきます。
横乗りは、先輩のトラックに乗って仕事を教わる研修のことです。独り立ちのあとに件数がどう増えるかも、面接で聞いておくと安心です。
5年以上で少ない理由は、慣れて回り方がうまくなった人と追われにくい職場に移った人の両方が考えられます。続けるうちに軽くなるつらさですが、件数が多すぎる職場では慣れだけで追いつきません。
関連記事横乗り研修は何をする?期間と教わる中身→時間に追われたドライバーの声
22人の声に多いのは、急ぐほど事故がこわくなるという話です。焦りがそのまま運転の不安につながっています。
「元々チカラはある方なので体力面には問題がないが、時間に追われるので事故のプレッシャーがあり、毎日がストレスでした。」
食品を運ぶトラックの人の声です。急いだときに荷物をひっくり返し、自腹で買い取ったこともありました。
「気楽な部分もあるけど、荷物に気を使ったり時間に追われたりすることもある。」
こちらは1日6時間未満で食品を配ったパートの女性です。気楽さと時間の焦りが、同じ仕事の中に両方あると書いています。

追われた人が確かめてほしいこと
時間に追われた22人が、入る前に確かめたほうがいいと書いた中身です。
長い拘束時間・休めないの声がいちばん多く、次が給料・経費でした。面接で聞けば先に手を打てる内容です。
面接で確かめたいこと
- 面接で1日の拘束時間と休憩の取り方を数字で聞く
- 固定給か歩合か、経費はだれが払うかを確かめる
- 手積み・手降ろしがあるか、カゴ台車かを確かめる
件数や時間の決め方は、求人票だけではわかりにくい条件です。面接で1日の流れを聞くと、追われ方が見えてきます。
手積み・手降ろしは、荷物を1つずつ手で積み降ろす作業のことです。カゴ台車は、荷物を載せて押して運べる車輪つきのかごを指します。
時間に追われても焦って事故を起こさない考え方
答えは遅れそうなら早めに連絡して、急いで取り戻そうとしないことです。経験者のアドバイスにも、焦らず安全を先にという言葉が多く出ています。
「多少遅れても、安全に届けることのほうが大切だと実感しました。」
トラックを3〜5年続けた30代の正社員の言葉です。新人のうちは道も荷物も慣れていないので、遅れるのは当たり前と考えて大丈夫です。
- 遅れそうだとわかった時点で会社か届け先に連絡する
- 休憩を削って取り戻さない(眠気と集中切れの原因になる)
- 荷物の積み方を配る順に合わせると、着いてからの時間が減る
- 道を覚えるまでは、先輩の回り方をまねる
休憩を削った人の後悔も出ています。トラックに乗っていた30代の人は、遅れを取り戻そうと休憩を削って走りました。その結果、狭い道で車を擦ってしまったそうです。
急いでも縮むのは数分です。事故や荷物の破損のほうが、遅れより取り戻すのに時間がかかります。
連絡の仕方が決まっている会社なら、1人で抱えこまずにすみます。遅れたときの決まりがあるかは、次の節の面接で聞くことにも入れています。
時間に追われにくい職場を面接で見分ける
見分けるには1日の件数・時間指定の割合・遅れたときの対応の3つを聞きます。求人票に書いていないことが多いので、面接で数字を聞いてください。
面接で聞くこと
新人のうちは1日に何件くらい回りますか。慣れた人は何件くらいですか。
時間指定の荷物は1日のうちどれくらいありますか。夜の指定はありますか。
渋滞で遅れそうなときは、どこに連絡すればいいですか。
荷物の積み下ろしは手で行いますか。台車やリフトは使えますか。
- 件数を聞いても「人による」としか言わない
- 遅れたときの決まりがなく、自分でどうにかしてと言われる
- 休憩の時間が決まっていない
求人票で先に見ておくところ
求人票では勤務時間の幅と休憩の書き方を見ます。「8時〜17時(休憩60分)」のように時刻まで書いてある求人は、1日の組み方が決まっていることが多いです。
「配送エリアは担当制」「固定ルート」と書いてあれば、道を覚える手間が減ります。反対に「1日100件以上」「歩合で高収入」の売り文句は、件数で追われる働き方のことがあります。
求人の数字は面接で聞いた中身と合わせて読むと、追われ方が想像しやすくなります。時刻と件数の両方が出てくる職場ほど、新人でも予定が立てやすいです。
「早く終わったら休んでていいよ、という風潮の会社だったので、時間に追われず仕事をしていました。」
ルート配送を5年以上続けた50代の女性の声です。早く終わったら休んでいい会社で、時間に追われずに働けていました。
関連記事休憩が取れないのはどんな職場?→時間に追われやすい人と気にならない人
分かれ目は、遅れを自分だけの責任だと思いこむかどうかです。一人で走る時間を楽しめる人は、同じ件数でも追われる感じが少なくなります。
「乗ってる間は一人なので誰になにをいわれることなく定刻に間に合うように安全運転を心がけられたこと。」
トラックの30代の人が良かったことに書いた言葉です。一人で走るからこそ、自分のペースで時間を守れたと書いています。
- 予定を逆算して動くのが得意な人
- 遅れても早めに連絡して切りかえられる人
- 一人で黙々と動くのが好きな人
- 急かされると手が止まってしまう人
- 1件の遅れを長く引きずる人
- 毎日決まった時間で必ず帰りたい人
追われやすい人に当てはまっても、あきらめる必要はありません。件数の少ない職場や時刻の決まったルート配送なら、急かされる場面はぐっと減ります。
日中だけ働きたいパートの人は、送迎や固定ルートの仕事から見ると選びやすいです。送迎も到着の時刻はあるので、狭い道を走るかどうかも聞いておきましょう。
関連記事送迎ドライバー9人の働き方を見る→ドライバーが時間に追われることのよくある質問
ドライバーは慣れれば時間に追われなくなりますか?
道と荷物の積み方に慣れると、追われ方は軽くなります。ただ時間指定の件数が多い仕事では、慣れても追われるという声が残っていました。
パートのドライバーでも時間に追われますか?
追われます。時間に追われた22人のうち6人はパートで、6時間未満の5人は全員パートでした。短い時間に件数を詰めた仕事かどうかを見てください。
時間に追われにくい職種はありますか?
130人の中では8〜10時間の人や送迎の人で少なめでした。送迎も到着の時刻は決まっているので、狭い道で焦ったという声は出ています。
トラックドライバーの労働時間のルールは?
トラックは1日の拘束時間が原則13時間まで、長くても15時間までと決まっています。ここでの拘束時間は、運転だけでなく荷待ちや休憩まで足した長さです。
時間に追われると後悔しますか?
時間に追われた22人の後悔ありは64%で、ほかの108人の43%より多めでした。22人と少ないので目安として見てください。
時間に追われる仕事で月収は上がりますか?
時間に追われるかどうかで月収が上がるわけではありません。中央値は金額を低い順に並べたまんなかの額のことで、正社員全体では金額で答えた39人の中央値が26.0万円でした。月収は時間の長さと車両で変わるので、給料の記事で確かめてください。
時間に追われるかは件数と運行の組み方で決まる
時間に追われるかどうかは、職種より1日の件数と時間指定の組み方で決まります。求人を見るときは、勤務時間の長さと一緒に何件回るかを確かめてください。
運行の組み方は、何件をどの順番で何時までに回るかという1日の予定のことです。予定に休憩と遅れの余裕が入っている職場なら、新人でも焦らずに働けます。
- 経験者130人中22人が、時間に追われたつらさを書いた
- 原因は渋滞・道が9人で、時間指定と件数が8人・荷下ろしが4人
- 追われた人はきつかった64%・後悔あり64%で、ほかの人より20%以上多い
- 1日10〜12時間と6時間未満に多く、短いパートでも追われる
- 面接で件数・時間指定・遅れたときの対応を聞くと見分けられる
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