営業からドライバーに転職して後悔は?営業出身5人と経験者130人の本音
営業からドライバーに移った5人のうち、後悔ありと答えたのは1人でした。ノルマと人づきあいから離れたい人には、合いやすい転職です。
ただ、社内での立場の低さや体力のつらさに驚いた人もいます。営業出身の声と経験者130人の数字で、移る前に知っておきたいことを並べました。
- 営業出身のきつさと後悔
- 営業を辞めた理由
- 営業経験が効く仕事
- 人間関係だけで移るときの落とし穴
- 年代別の月収
- 歩合が合う人
- 面接で聞くこと
目次
営業からドライバーに転職した5人 で後悔ありは1人
営業から来た5人で「きつかった」と答えたのは1人(20%)です。ほかの125人は46%でした。
「きつかった」と答えた人の割合
後悔ありも1人(20%)で、ほかの125人の47%より少なくなっています。後悔は「ある・少しある・どちらともいえない・あまりない・ない」の5段階で聞き、上の2つを後悔ありとしました。
後悔ありの割合
営業のストレスを知っている人ほど、ドライバーの仕事を軽く感じやすいようです。5人なので1人ちがうだけで割合が20%動きます。目安として見てください。
5人の内わけはルート配送3人・宅配1人・タクシー1人です。正社員が4人で、宅配の1人は個人事業主でした。残りの4人は「あまりない」と答えています。
営業を辞めた理由はノルマと人間関係
5人のうち4人が、ノルマか人づきあいの疲れを理由に挙げていました。残りの1人は、がんばっても給料に返ってこないことが理由です。
「これなら簡単に仕事ができてノルマも無いし、簡単と思い応募したことがきっかけです。」
「営業職を十数年やってきたが、嫌になりやめた。」
「前職が営業職だったがインセンティブがなく、頑張る意味を感じられなかったので転職を決意。」
インセンティブは、売った分や働いた分だけ上乗せされるお金のこと。営業で成果が給料に出なかった人は、タクシーの歩合に移っていました。
営業のノルマとドライバーの「件数」はちがう
ドライバーにも1日に回る件数や届ける時間の決まりはあります。ただし売上の目標とちがい、決まった荷物を決まった先へ運び終えれば1日が終わります。
月末に数字が足りず上司に詰められる、という場面はありません。営業で月末が近づくたびに胃が痛くなっていた人ほど、この差を大きく感じるはずです。
宅配や軽貨物では、1日に回る件数が多くて時間に追われる日もあります。ノルマからの解放を一番に考えるなら、届け先の数が安定しているルート配送のほうが合います。
- 辞めたい理由がノルマや客先の対応なら、ドライバーで減らしやすい
- 理由が給料なら、あとの年代別の月収を見てから決める
営業経験が効くのはルート配送
営業から来た5人のうち3人がルート配送を選んでいました。ルート配送は、決まったお店や会社を毎日同じ順に回る配送のことです。
ルート配送の31人では、きつかった人が48%でした。届け先の担当者と顔なじみになる仕事なので、営業で身につけたあいさつや話し方がそのまま役に立ちます。
職種別「きつかった」の割合
人数はルート配送31人・トラック30人・宅配21人・食品配送13人・軽貨物9人・送迎9人です。営業で車を使っていた人なら、運転の時間そのものには慣れています。
「ずっと営業職で車は使用していたが営業職から離れることになったのでいくつか転職活動した中でたまたまドライバーとして採用された」
グラフの6つの職種でいちばん少ないのは送迎で、9人中2人でした。女性42人では15人(36%)がきつかったと答えています。
営業事務や販売から日中だけ働きたい人は、送迎やルート配送のパートから入る形もあります。AT限定の普通免許で乗れる車が多い仕事です。
関連記事ルート配送31人の働き方と月収→人間関係だけで移ると後悔しやすい
ドライバーを始めたきっかけに人間関係を書いた人は、130人中17人いました。この17人の後悔ありは53%で、ほかの113人の45%より高めです。
きっかけ別の後悔ありの割合
営業から来た人では、ルート配送の1人がここに当たりました。運転中は一人でも、会社に戻れば社内の人がいます。
「誰でも簡単と考え職に就くことができたのですが、私以外はドライバー職の社員はいなく、孤独を感じることが多々あったことは実際に働いてみて知ったことです。」
この人は昼休みに会社へ戻る決まりがあり、営業や事務の人と毎日いっしょに食べていました。ドライバーが1人だけの会社では、社内で浮きやすいことも覚えておいてください。
営業のころは売上を持つ側として社内で一目置かれていた人も、ドライバーになると立場が変わることがあります。面接では、配送の人が社内で何人いて、ふだんどこで過ごしているかを聞いておくと安心です。
人間関係から離れたい気持ちは自然なものです。ただ、それだけを理由にすると、移った先の小さな人づきあいでも同じつらさを感じやすくなります。
関連記事ドライバーの人間関係は本当に楽?→営業より楽なのは一人の時間
良かったことに「一人」と書いた人は130人中66人(51%)です。人づきあいが楽になったと書いた人は21人でした。
良かったことに書いた内容(130人のうち)
営業から来た5人も、全員が一人の気楽さか自由さを良さに挙げていました。同じ人が2つの項目に入ることもあり、3本の棒を足すと100%をこえます。
「基本的に人との関りが少ないので人間関係に悩まず仕事を行う事が出来ました。」
「全ては自分次第の仕事内容だったのでどんな結果が出ても自責として捉えられるのでメンタル的には楽だったので後悔はない」
数字で追われない毎日は、営業から来た人には大きな変化です。結果が自分の運転と段取りだけで決まるので、気持ちの整理がつけやすいという声でした。
営業よりつらいのは体力と長い時間
営業から来た人が驚いたのは、体を使う量でした。座って運転するだけでなく、荷物の積み下ろしや階段で足と腰を使います。
「想像していたよりも、キツい仕事が多かった。」
「下道で、6時間や7時間運転するのは結構きつかった。」
1日の勤務時間別「きつかった」の割合
1日10〜12時間働いた29人では、きつかった人が79%にのぼります。営業から来た5人のうち4人は8〜10時間で、ここは37%でした。
いちばん少ないのは6〜8時間の20%です。6時間未満は36%と少し上がるので、きつさが大きく跳ねるのは10時間をこえてからと見てください。
営業車の運転とドライバーの運転はちがう
営業車は、客先で降りて話す時間が1日の中に何度もはさまります。ドライバーは運転と積み下ろしが続き、座っている時間と力を使う時間が交互に来ます。
運転に慣れていることと運転を仕事にすることは別と考えておくと、入ってからの驚きは小さくなります。最初の1か月は1日の終わりの足と腰の疲れを見ておくと、続けられるかを決めやすいです。
営業車は自分の都合で休めましたが、配送は届け先の時間に合わせて動きます。昼ごはんの時間がずれる日もあるので、軽く食べられるものを車に置いている人が多いです。
関連記事ドライバーに体力はどれくらい要る?→営業からの転職で年収は下がる?正社員は26万円
正社員ドライバーの月収の真ん中は26.0万円でした。正社員68人の中で金額を書いた39人を、安い人から順に並べてちょうど真ん中に来た人の額になります。
残りの29人は「20万〜25万円」のような幅で答えています。税金などを引く前の額面で書いた人と、手取りで書いた人の両方が入っています。
額面で見れば手取りはその8割ほどなので、26.0万円なら手取りで21万円前後が目安です。いまの給与明細の額面と並べると比べやすくなります。
年代別の正社員の月収(金額で答えた人のまんなか)
グラフは額の高い順で、金額で答えた正社員は30代15人・40代13人・50代8人です。1つの年代で十数人の額なので、だいたいの高さをつかむ程度に使ってください。
40代は28.0万円で、50代は23.5万円まで下がります。
営業から来た5人のうち、金額で答えた3人は22.0万〜30.0万円でした。営業の歩合や賞与が大きかった人は、下がる前提で家計を見直してください。
正社員の真ん中の26.0万円が1年続くと、ボーナスなしで約312万円です。営業のころの年収からボーナス分を外し、月の額どうしで比べると差がはっきりします。
営業の年収を守りたいなら長い時間とセット
正社員で月30万円以上と答えたのは15人で、そのうち12人が1日10時間以上でした。営業のころと同じ額を求めると、働く時間も長くなりやすいということです。
ノルマから離れたくて移るなら、時間を延ばして額を守る道は目的とずれます。月の額が少し下がっても1日8〜10時間で帰れる仕事のほうが、移った理由に合います。
どちらを取るかを先に決めておけば、求人を見て迷う時間が減ります。家族がいる人は、毎月いくらあれば暮らせるかを先に家族と決めておくと話が早いです。
関連記事ドライバーの給料を車両と職種で比べる→歩合やインセンティブが合う営業出身もいる
営業で成果を数字で出してきた人には、タクシーの歩合が合うことがあります。タクシーに移った1人は、月30万円と答えています。
歩合は、運んだ数や売上に合わせて給料が決まる仕組みのこと。その一方で、休めばそのまま給料が減ります。
「後悔があるとすれば、自由なのはとてもいいが、自由すぎて働く意欲があまり起きないこと(自分にはインセンティブはあまり向いていないということ)。」
この人は、体調を崩して出勤が半分になった月の手取りが10万円を下回ったと書いていました。歩合は自分で自分を追いこめる人向けです。ノルマに疲れて辞めた人は、固定給のルート配送のほうが気持ちは楽です。
- 数字を追うのが好きなら、タクシーや業務委託の歩合も選べる
- ノルマがつらくて辞めたなら、固定給の正社員を選ぶ
- 業務委託は雇用契約を結ばず、運んだ数に応じてお金を受け取る形
「私だけ一番低いポジションにいることを実感させられるようなお昼休みになっていたことが一番きつかったことです。」

営業から来た5人 が入る前に聞きたかったこと
営業から来た5人が「入る前に確かめたほうがいい」と書いた中身です。
声の中心は事故・眠気の不安と手積み・重い荷物。どちらも会社しだいで大きく変わります。
経験者の声から学べること
- 運行の組み方と、仮眠や休憩が取れるかを聞く
- 手積み・手降ろしがあるか、カゴ台車かを確かめる
- 面接で1日の拘束時間と休憩の取り方を数字で聞く
営業のときは気にしなかった項目が並びます。求人票の金額と時間だけで決めないことが、営業から移る人の後悔を減らします。
手積み・手降ろしは、荷物を手で積んで手で降ろす作業のこと。カゴ台車は荷物を載せて押して運ぶ車輪つきのかごで、これを使う職場は腰の負担が軽くなります。
営業からドライバーが合う人・合わない人
ノルマから離れたいか、稼ぎを落としたくないかで向き不向きが分かれます。営業出身5人の声と、130人の数字から分けました。
- ノルマや客先の対応に疲れた人
- 人前で話すより、一人で段取りを組むほうが楽な人
- 営業車で長く運転していて、運転が苦にならない人
- 月収が少し下がっても、気持ちの楽さを取りたい人
- 営業の賞与や歩合で年収を高く保ってきた人
- 重い荷物の積み下ろしや階段が不安な人
- 社内で頼られる立場から離れたくない人
- 社内の人間関係から逃げることだけが目的の人
決めきれないなら、営業の仕事で朝いちばん気が重くなる場面を思い出してください。それが数字の報告や客先からの電話なら、ドライバーに移ると消える場面です。
成果を上げて評価される手ごたえが好きだった人は、ドライバーの毎日を物足りなく感じることがあります。タクシーに移った1人が書いた「意欲が起きない」は、その裏返しです。
営業からの転職で面接で聞くこと
聞くのは社内のドライバーの人数と積み下ろしの量、それに残業代の決まり方です。営業で身につけた聞き方は、ここでいちばん生きます。
面接で使える例文
ドライバーは社内に何人いますか。昼休みや待ち時間はどこで過ごす人が多いですか。
1日に手で積み下ろす荷物はどれくらいですか。重い荷物の例も教えてください。
残業代は1分単位でつきますか。月給に入っている固定残業代の時間を超えたときの扱いも教えてください。
前の仕事で営業車を毎日運転していました。届け先の方と長く付き合える仕事がしたくて応募しました。
- 営業車と同じ普通免許で乗れるのは軽バンやワゴン車まで
- 2tトラックは、普通免許を取った年によって乗れないことがある
- AT限定でも、軽バンや送迎のワゴン車ならそのまま乗れる
- 営業車の運転歴は、志望動機で「毎日の運転に慣れている」根拠になる
固定残業代は、月給の中に決まった時間分の残業代を先に入れておく払い方のこと。何時間分が入っているかを聞いておくと、サービス残業を避けられます。
関連記事未経験から始めた117人のその後→営業からドライバーへの転職でよくある質問
営業からドライバーに転職すると年収は下がりますか?
金額を書いた正社員39人の真ん中は月26.0万円でした。営業出身で金額を答えた3人は22万〜30万円でした。営業の賞与が大きかった人は下がりやすいです。
40代で営業からドライバーになれますか?
130人のうち40代は38人いて、正社員で金額を答えた13人のまんなかは28.0万円です。営業出身の5人にも40代後半と50代前半から始めた人がいます。
営業の経験はドライバーで役に立ちますか?
ルート配送では届け先の担当者と毎日顔を合わせるので、あいさつや話し方が役に立ちます。営業出身の5人のうち3人がルート配送を選んでいました。
ノルマはドライバーにもありますか?
固定給の正社員なら、売上のノルマはふつうありません。歩合のタクシーや業務委託は、運んだ数や売上がそのまま給料になります。
営業からドライバーで後悔した人はいますか?
営業出身の5人では1人です。社内でドライバーが自分だけで、立場の低さがつらかったと書いていました。
腰が心配ですが大丈夫ですか?
一番きつかったことに荷物の積み下ろしを書いた人は33人で、130人の25%です。手で積む量が少ない会社を選ぶと負担は減ります。
営業からタクシーはどうですか?
タクシーに移った営業出身の1人は、月30万円で後悔は「あまりない」です。ただ休んだ月は手取りが10万円を下回ったので、歩合の怖さも知ったうえで選んでください。
女性の営業からでもドライバーになれますか?
経験者130人の中に女性は42人いました。日中だけのルート配送や送迎を選べば、家のことと合わせやすくなります。
営業からドライバーはノルマを手放したい人に向く
営業から来た5人のうち、後悔ありは1人だけでした。ノルマや客先の対応に疲れた人には、ドライバーの一人の時間が合いやすいです。
その一方で月収は営業の賞与ほど伸びにくく、体力も使います。社内のドライバーの人数と1日の時間を確かめてから移ると、後悔を減らせます。
- 営業から来た5人できつかったのは1人、後悔ありは1人
- 辞めた理由はノルマと人間関係が中心
- 人間関係をきっかけにした17人の後悔ありは53%
- 正社員の月収はまんなか26.0万円(金額で答えた39人)
- 面接ではドライバーの人数・積み下ろし・残業代を聞く
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