事務職からドライバーに転職して後悔した?事務出身6人と経験者130人の本音
事務職からドライバーに移った6人のうち、後悔ありと答えたのは4人でした。人数は少ないものの、130人全体でも同じ傾向が出ています。後悔した4人は全員が1日10〜12時間働き、短い時間で働いた2人は後悔があまりないと答えています。
座りっぱなしやパソコン仕事から抜けたい気持ちは、移った人の多くが持っていました。事務出身の声と経験者130人の数字で、移る前に決めておくことを並べます。
- 事務出身6人の後悔ときつさ
- 後悔の分かれ目になった働く時間
- 事務を辞めた理由
- 事務よりつらかったこと
- 運送会社の事務から移る道
- 女性の事務職から移るとき
- 事務職からの月収
- 面接で聞くこと
目次
事務職からドライバーに移った6人 で後悔ありは4人
事務出身の6人で後悔ありは4人(67%)です。ほかの124人では45%でした。
後悔ありの割合
後悔は5段階で聞いていて、「ある」と「少しある」を後悔ありにしています。6人の内わけは、ある2人・少しある2人・あまりない2人です。
きつかったと答えたのは3人(50%)で、ほかの124人の44%と大きくは変わりません。
「きつかった」と答えた人の割合
体のきつさは並みなのに、後悔は多めに出ています。母数が6人だと、1人の答えが変わるだけで17%ずれます。差の大きさは目安にとどめてください。
6人のうち4人が女性で、移った先は宅配・軽貨物・トラック・ルート配送が1人ずつと食品配送2人です。2人は運送会社の事務から、社内でドライバーに移っています。
後悔の分かれ目は1日10時間をこえるか
事務出身で1日10〜12時間働いた4人は、全員が後悔ありでした。6〜8時間と6時間未満で働いた2人は、どちらも後悔は「あまりない」です。
6人だけの話ではありません。130人で見ても、10〜12時間と12時間以上を合わせた46人は後悔ありが54%です。10時間未満の79人では41%でした。
1日の勤務時間別「後悔あり」の割合
いちばん高いのは10〜12時間の29人で62%です。12時間以上の17人はトラック7人とタクシー4人が中心で、この11人のうち後悔ありは3人だけでした。日によって大きくちがった5人はグラフから外しています。
事務の仕事は、定時で帰れる日が多い人も少なくありません。朝早く出て夜に戻る毎日は、移る前の生活とのちがいがいちばん大きいところです。
「運転自体は好きで苦ではなかったのですが、平日に事務作業をして土日に配送業務をしてと、休みが全くなくなってしまったので後悔しました。」
この人は運送会社の事務をしながら、土日にドライバーの仕事も手伝っていました。今は食品配送の正社員で、1日10〜12時間働いています。
関連記事ドライバーの1日の勤務時間と後悔→事務を辞めた理由は座り仕事と職場の人間関係
6人のうち2人が、座り仕事とパソコンに向かう毎日が合わなかったと書いていました。1人は職場の人間関係のストレスも理由に挙げています。
「前職は事務職としてデスクワークをしていましたが、1日中オフィスにこもってパソコンに向かう生活が自分には合わず、もっと体を動かすアクティブな仕事がしたいと考えていました。」
ほかの理由は、事務より給料が良いから・定年のあとの仕事として・友だちに勧められてが1人ずつです。社内の事務から誘われて移った人も1人いました。
定年まで事務の会社員だった60代の1人は、年金だけでは足りずに仕事を探し、やっと決まったのがドライバーだったと書いています。今は食品配送で1日6〜8時間働き、後悔はあまりないそうです。
「しかし年金だけでは生活が大変なので仕事を探したのですがなかなか採用されず、やっと決まったのがドライバー職でした。」
- 座り仕事が合わない理由なら、体を動かす量は増えるのでそこは合いやすい
- 社内の人間関係が理由なら、運転中は一人なので気持ちは軽くなりやすい
- 給料が理由なら、長い時間とセットかどうかを月収の節で見てから決める
事務にないドライバーの良さは自分のペース
事務出身の6人のうち5人が、良かったことに一人で動ける気楽さを書いていました。上司や同僚の目がある席から離れられるのは、事務にはない良さです。
「周りの目を気にすることなく自分のペースで動けるのでかなり気持ちが楽だった。」
この人は軽貨物の業務委託で、運転中に勉強の動画や音楽を流しながら走れるのが楽しいと書いていました。業務委託は、会社に雇われずに配送の仕事を請け負う働き方のことです。
宅配に移った20代の1人は、届け先の人から差し入れをもらえたことを挙げています。パソコンの前では見えなかった相手の顔が、毎日見える仕事です。
「デスクワークの頃には味わえなかった、自分が地域の人々の生活を支えるインフラとして直接役に立っているという強い実感が得られたことは財産です。」
事務で応募したのに配送に回った人の声もありました。葬儀の花を届けるパートで、毎日の運転が不安だったものの今は良い経験だったと書いています。
「座りっぱなしの事務より、ある程度身体を動かせる仕事だったので良かったと思います。」
事務よりつらいのは体力と荷物の量
事務から移った人がつまずきやすいのは、体の使い方がまるで変わるところです。体を動かしたくて移った人ほど、量の多さに驚いていました。
宅配に移った20代の女性は、エレベーターのない団地で重い荷物を何往復も運んだ日がいちばんつらかったそうです。後悔の理由にも、体力の見込みが甘かったことを挙げていました。
「女性の活躍を謳う求人であっても、実際の現場では男性と全く同じ重量物や物量を同じスピードで捌くことが求められるため、自分の体力に見合った配送エリアや会社を選ぶべきでした。」
軽貨物に移った40代の女性は、1日200件以上を回る日もあったと書いています。若い人と比べて配る速さが遅いことも、気持ちの負担になっていました。
「周囲の若い人たちに比べて配送スピードが遅く、精神的にもつらかった。」
届け先とのやりとりも思ったより多い
ドライバーは一人の仕事と思われがちですが、納品先の担当者とは毎回顔を合わせます。運送会社の事務から移った1人は、そこで最初に苦労したそうです。
「また、納品先でのコミュニケーションが予想以上に大事で、コミュニケーション力のない自分は最初はその点も苦戦しました。」
体力と人づきあいの両方が、事務のころとちがう形で求められると考えておくと、移ってからの落差が小さくなります。
関連記事ドライバーに体力はどれくらい要る?→運送会社の事務から社内でドライバーに移る道
6人のうち2人は、運送会社で事務をしたあと同じ会社でドライバーになりました。仕事の中身や荷物を事務所から見てから決められるのが、この道の強みです。
トラックに移った30代の女性は、事務よりドライバーのほうが給料が良かったので移ったと書いていました。今の月収は30万〜40万円の幅で、1日10〜12時間働いています。
ただ2人とも後悔は「ある」か「少しある」でした。中を知っていても、長い時間と休みの少なさは乗ってみて初めて体に来ます。
- 事務のうちに、ドライバーの出発と戻りの時刻を配車表で見ておく
- 移る前に、休みの日数と土曜の出勤がどれくらいかを先輩に聞く
- 最初は週1〜2日だけ乗ってみて、体の疲れ方を見てから決める
配車表は、どのドライバーがどの車で何時にどこへ行くかを書いた予定表のことです。事務の席から毎日見られるので、長い日と短い日の差もわかります。
事務の経験が生きるのは伝票と時間の管理
ドライバーの仕事にも、紙やスマホでの記録がついて回ります。受け取りのサインや日報と荷物の数の確認は毎日のことです。
事務で数字の合わせや締め切りの管理をしてきた人は、この部分でつまずきにくくなります。運転と荷物に慣れるまでのあいだ、書類で迷わないだけでも気持ちに余裕が出ます。
一方で、事務のように席で考えてから動く時間はありません。届け先の前で車を止めたら、すぐに荷物を降ろして次へ向かう速さが求められます。
女性の事務職から移るなら1日8時間未満から
女性42人のうち、1日8時間未満で働いた27人はきつかった人が19%でした。8時間以上の13人では69%まで上がります。
女性の勤務時間別「きつかった」の割合
女性42人のうち、日によって時間が大きくちがった2人は外しています。後悔ありは8時間未満で33%・8時間以上で38%とほぼ同じでした。
女性の場合、時間の長さが大きく効くのは後悔より体のきつさです。体に無理なく続けたいなら、8時間未満の求人から見るのが近道になります。
事務出身の女性4人でも、ルート配送のパートで6時間未満だった50代の1人は後悔があまりないと答えています。午前と午後で分かれた働き方で、小さい子どもがいても続けられたそうです。
「また、1人が好きな方にも向いています。」
子どもがいる人は、夜の時間指定がある宅配や軽貨物だと帰りが遅くなりがちです。日中だけで終わるルート配送や送迎から始めると、事務のころの生活リズムに近い形で移れます。
関連記事女性ドライバー42人のきつさ→事務職からの転職で月収は正社員26万円
事務から正社員で入る人の目安は、月26.0万円です。正社員68人のうち金額で答えた39人の、ちょうど真ん中の額です。
ほかの29人は金額ではなく幅で選んで答えています。金額には手取りで書いた人と額面で書いた人が混ざっていて、額面の場合は手取りがおよそ8割になります。
働き方別の月収(金額で答えた人のまんなか)
パートが10.0万円と低いのは、短い時間の人が多いためです。パート33人のうち16人が1日6時間未満で、金額で答えたのは19人でした。
事務出身の6人は、月10万〜20万円・20万〜30万円・30万〜40万円が2人ずつでした。30万円台の2人は、どちらも1日10〜12時間働いています。
事務の給料から上げたい人は、高い額が長い時間とセットになっていないかを見てください。26.0万円が額面なら手取りは21万円前後で、賞与を入れずに12か月で年312万円ほどです。
関連記事ドライバーの給料を車両と職種で比べる→「人間関係に疲れたと思っている方は、運転さえ苦でなければ選択肢の1つとして有りだと思う。」

事務出身の6人 がいちばんきつかったこと
事務出身の6人が「いちばんきつかった」と書いた中身です。
声の中心は手積み・重い荷物と事故・眠気の不安。どちらも会社しだいで大きく変わります。
経験者の声から学べること
- 手積み・手降ろしがあるか、カゴ台車かを確かめる
- 運行の組み方と、仮眠や休憩が取れるかを聞く
- 面接で1日の拘束時間と休憩の取り方を数字で聞く
どれも事務の席では出会わない種類のつらさです。荷物の量と1日の長さを入る前に聞いておくことが、事務から移る人の後悔を減らします。
手積み・手降ろしとは、荷物を1つずつ手で荷台に積んで手で降ろす作業のこと。カゴ台車は車輪のついたかごで、荷物を載せたまま押して運べます。
運行の組み方は、1日にどの順で回りどこで休むかを決めた走り方の予定です。休憩の場所まで決まっている会社なら、眠気の不安も小さくなります。
事務職からドライバーが合う人・合わない人
合うかどうかは、座り仕事がつらいかと長い時間に耐えられるかの2つで分かれます。事務出身6人の声と130人の数字から分けました。
- 一日中パソコンの前に座るのがつらい人
- 社内の目や人間関係に疲れて、一人で動きたい人
- 運転が好きで、道を覚えるのが苦でない人
- 1日8〜10時間で帰れる求人を選べる人
- 定時で帰れる生活を手放したくない人
- 重い荷物を何度も運ぶのが体に合わない人
- 夜の時間指定で帰りが遅くなると家庭が回らない人
- 事務の給料より上げたいが長く働く気はない人
ルート配送のパートで働いた人は、ノルマのように販促物を宣伝する仕事がつらかったと書いていました。配送の仕事でも会社によっては売る役が回ってくるので、そこも面接で聞いておきましょう。
「お誘いや販促物の販売のノルマがあったので、宣伝しなければいけなかったのは辛かったです。」
事務職からの転職で面接で聞くこと
聞くのは戻りの時刻と休みの日数、それに1日に回る件数です。事務で身につけた段取りの良さは、志望動機でそのまま使えます。
面接で使える例文
朝は何時に出発して、ふだんは何時ごろに戻りますか。遅くなる日はどんな日でしょうか。
月の休みは何日ですか。土曜に出る日は月に何回くらいありますか。
1日に回る届け先はどれくらいですか。荷物は手で積み下ろしますか。
事務で伝票と納期の管理をしてきました。段取りを組んで届け先との約束を守る仕事がしたくて応募しました。
- AT限定の普通免許でも、軽バンや送迎のワゴン車はそのまま運転できる
- 普通免許で乗れるのは、2017年3月12日以降に取った人なら3.5t未満・それより前の人なら5t未満
- 事務の経験は、伝票や時間の管理ができる人として話すと伝わりやすい
面接では、なぜ事務から移るのかを必ず聞かれます。座り仕事が合わなかったことに加えて、体を動かす仕事でどう役に立ちたいかを一言そえると前向きに聞こえます。
関連記事ドライバーの面接で聞いておくこと→事務職からドライバーへの転職でよくある質問
事務職からドライバーになって後悔する人は多いですか?
事務出身の6人で後悔ありは4人でした。後悔した4人は全員が1日10〜12時間働いていて、短い時間の2人は後悔があまりないと答えています。
デスクワークしかしたことがなくてもドライバーはできますか?
できます。事務出身の6人のうち5人は、運転の仕事をしたことがないまま入りました。最初は体の疲れ方に驚いたという声が多いので、時間の短い求人から始めると慣れやすくなります。
事務職からドライバーになると給料は上がりますか?
正社員の月収は、金額で答えた39人のまんなかで26.0万円でした。事務出身の6人で月30万円をこえる幅の2人は、どちらも1日10〜12時間働いていました。
女性の事務職からでもドライバーになれますか?
事務出身の6人のうち4人が女性でした。130人の女性42人では、1日8時間未満で働いた人のきつかった割合は19%です。
運送会社の事務からドライバーに移れますか?
6人のうち2人が社内で移っています。事務所から配車表や荷物を見てから決められるので、ほかの会社に入るより中身をつかみやすい道です。
40代や50代の事務職からでも移れますか?
事務出身の6人には40代・50代・60代が1人ずつ入っています。130人のうち40代は38人いて、未経験から入った人も多くいます。
事務職からドライバーは時間の短い求人なら後悔しにくい
事務出身の6人で後悔した4人は、全員が1日10〜12時間働いていました。座り仕事から抜けられた気楽さは、6人のうち5人が書いています。
その気楽さを長い時間で打ち消さないことが、事務から移る人のいちばんの守りです。戻りの時刻と休みの日数を面接で聞いてから、移る先を決めてください。
- 事務から来た6人で後悔ありは4人、きつかったのは3人
- 後悔した4人は全員1日10〜12時間、短い時間の2人は後悔があまりない
- 130人でも10時間以上の後悔は54%、10時間未満は41%
- 女性で8時間未満の人はきつかった割合が19%
- 正社員の月収はまんなか26.0万円(金額で答えた39人)
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