中距離ドライバーはきつい?経験者9人中6人がきつかったと答えた理由
中距離のトラックは毎日家に帰れて、長距離ほど体に無理がない。そんなイメージで求人を見ている人は多いはずです。ところが経験者の答えは、そのイメージとかなりちがいました。
トラック経験者のうち、自分の仕事を中距離と答えた9人では6人(67%)が仕事をきつかったと答えました。近距離の16人では3人だけです。
中距離のきつさの中身は、長い拘束時間と荷物の積み下ろしでした。9人とも1日10時間以上働いていて、月収は高めです。
- 中距離ドライバーがきついと答えた割合
- 近距離・長距離との後悔のちがい
- 勤務時間別のきつさ
- 中距離がきつい理由
- 中距離ドライバーの月収
- 中距離の求人で確かめること
目次
中距離ドライバーはきつい?9人中6人がきつかった
中距離トラックの経験者9人のうち、6人(67%)がきつかったと答えました。「ややきつかった」と「かなりきつかった」を合わせた数です。
トラックの距離は本人に選んでもらった答えで分けています。人数は近距離16人と中距離9人で、長距離は5人です。
中距離は一般に、日帰りで往復できる範囲を走る運行を指します。会社の近くを回る近距離と、泊まりがけで走る長距離のあいだの働き方です。
トラックの距離別「きつかった」の割合
近距離は19%、長距離は5人中3人でした。3つの距離の中で、きついと答えた人がいちばん多いのが中距離です。
長距離は5人だけなので、グラフに「参考」と付けています。全職種の130人では45%なので、中距離の67%はかなり高い数字です。
「働く前は車を運転する事は好きだから楽しみながら働けると思っていましたが実際に働いてみると決まった時間内に荷物を届けなければならないというプレッシャーや長時間の運転による疲労で想像以上に辛いと思いました。」
この人は運転が好きで入った40代です。好きな運転でも、時間と長さが重なると楽しむ余裕はなくなったと書いています。
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ドライバーになったことを後悔している人は、中距離で6人(67%)でした。近距離は7人(44%)、長距離は5人中1人です。
トラックの距離別「後悔あり」の割合
近距離の44%は全職種とほぼ同じです。後悔ありは、5段階のうち「後悔がある」と「少しある」を合わせた人です。中距離の残る3人は「どちらともいえない」が2人と「あまりない」が1人でした。
中距離は、きつさも後悔も3つの距離の中でいちばん多い働き方です。9人の割合は1人ちがうだけで11%ずつ動くので、差の大きさは目安として見てください。
「会社選びで後悔はした。」
この人は荒っぽい社風の会社に入り、あいさつもしない先輩に悩みました。後悔の理由は仕事の中身より会社選びにあったと書いています。
後悔の中身は会社選びと時間
後悔ありの6人のうち3人は、会社や条件をよく確かめずに入ったことを悔やんでいました。運転が好きだから合うと思って選んだ人もその1人です。
残る3人は、夜の勤務で眠りのリズムが合わなかった話と管理職を兼ねた苦労と教育係との相性でした。6人中3人の後悔は、入る前に条件を確かめていれば防げたかもしれないものでした。
長距離よりも後悔が多い理由
長距離の5人は、きつかった人が3人いても後悔ありは1人でした。泊まりがけで走ると最初からわかって入るので、覚悟と働き方がずれにくいのかもしれません。
中距離は毎日帰れる働き方として選ばれやすい分、帰りが夜になる日が続くとずれを感じやすくなります。毎日帰れることと、早く帰れることは別の話です。
中距離のきつさは10〜12時間の帯に集まる
中距離の9人は、全員が1日10時間以上働いていました。そのうち10〜12時間の5人は5人全員がきつかったと答えています。
中距離の勤務時間別「きつかった」の割合
12時間以上の4人では、きつかったのは1人でした。5人に満たないので、グラフには「参考」と付いています。4人のうち3人は5年以上乗っている人で、大型に乗る人や荷待ちで時間がのびる人が入っています。
ここでいう勤務時間には、走る時間のほかに休憩や荷待ちも入ります。会社にいて仕事から離れられない時間をまとめて拘束時間と呼びます。長いほどきついという一直線ではなく、慣れと時間の中身で感じ方が変わります。
近距離との差はほぼ1日の長さの差
近距離の16人で10時間以上だったのは2人だけでした。残りは6〜8時間が5人と8〜10時間が7人で、日によって大きく違った人が2人です。
近距離でも手積みや暑さのつらさは書かれていました。それでも夕方に仕事が終わる日が多いので、体が戻る時間があります。中距離との差は、荷物の重さより1日の長さで生まれていると見てよさそうです。
「給料面では申し分なかったが、勤務時間が約12時間と長く、時給換算だと低かった。」
この20代は4tに乗って3か月未満でした。月収は30万円でも、時間で割ると前の仕事と変わらない感覚だったようです。
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9人が書いたつらさは2つに集まりました。「長い拘束と休みの少なさ」が6人で、「荷物の重さと積み下ろし」が5人です。
中距離の9人が書いたつらさ
両方を書いた人が2人いるので、棒を足すと9人をこえます。9人全員が、どちらか1つ以上を書いていました。
1日に何か所も回るので積み下ろしが多い
中距離は1日に何か所も回る運行が多く、着くたびに荷物を降ろします。フォークリフトがない届け先では、箱を1つずつ手で降ろす手降ろしになります。
「各会社によるがリフトがなく、手おろしでしか対応してくれない会社は荷卸しだけで時間がすごく取られたので次の会社に間に合わない時やギリギリになることがあった。」
積み下ろしに時間を取られると、次の届け先に間に合わなくなります。時間に追われたことを書いた人も3人いました。
「フォークリフトの免許を持っていないため、荷物が重くきつかった。」
フォークリフトで積み下ろせるかどうかで、中距離の体の負担は大きく変わります。免許がなくても入れる会社はありますが、その分は手で運ぶことになります。
休む時間が短くて体が戻らない
「待機が長い、コースによっては業務間インターバルが短い。」
業務間インターバルは、仕事が終わってから次の仕事を始めるまでの休む時間のことです。帰りが遅く出発が早いと、眠る時間がそのまま削られます。
「後は寝不足になりやすいので体力や気力は削られます。」
この人は産業廃棄物を運ぶ大型に5年以上乗った50代です。寝不足は一気に来るのではなく、じわじわ効いてくると書いていました。
関連記事手積み手降ろしはどれくらいきつい?経験者の声→中距離ドライバーの月収は中央値35万円
中距離の9人のうち金額で答えた5人の月収は、中央値で35万円でした。残る4人は、月収を幅で答えています。
中央値とは、答えた額を安い方から並べてちょうど中ほどに来る人の月収です。近距離は金額で答えた10人で24.5万円でした。
トラックの距離別の月収(中央値)
全職種の正社員68人のうち、金額で答えた39人の中央値は26万円です。中距離は長く働く分、近距離より月に10万円ほど多くなっています。
幅で答えた4人のうち3人は月30万〜40万円で、1人は20万〜30万円でした。中距離の9人は全員が正社員なので、パートの短い時間の額は混ざっていません。
5人の中央値なので目安ですが、35万円に12か月をかけると賞与を入れずに年420万円ほどです。額面の8割を手取りと見ると、年に330万円台が手元に残る計算です。
グラフの全職種の正社員は、ほかの仕事とくらべるための目安として入れています。中距離は1日が長い分、全職種の正社員より月に9万円ほど高い額でした。
「手摘みもあるので体力面はとにかくキツイのひと言です。」
この人は月20万〜30万円台で、製品を運ぶ会社より給料は低いと書いています。同じ中距離でも、運ぶものと会社で額は大きく変わります。
関連記事4tトラックの月収の分布を見る→中距離を走った人の口コミからわかること
中距離の9人が、これから働く人に向けて確かめたほうがいいと書いた中身を見てみます。時間と休みと給料を挙げた人が目立ちました。
「休むことも仕事のうちで安全が何より大事なので休みはしっかりと確認された方が良いと思われる。」
「労働条件があいまいで、給料や固定残業まで適当な条件なため、細かい内容まで確認していたほうがいい。」
固定残業は、決まった時間分の残業代を最初から給料に入れておく払い方です。それをこえた残業の分が出るかは、会社ごとにちがいます。

中距離を走った人が確かめたこと
中距離の9人が「入る前に確かめたほうがいい」と書いた内容をまとめました。
長い拘束時間・休めないの声がいちばん多く、次が給料・経費でした。面接で聞けば先に手を打てる内容です。
面接で確かめたいこと
- 面接で1日の拘束時間と休憩の取り方を数字で聞く
- 固定給か歩合か、経費はだれが払うかを確かめる
- 手積み・手降ろしがあるか、カゴ台車かを確かめる
中距離のきつさは、1日の長さと積み下ろしの方法でほぼ決まります。同じ中距離でも、帰りの時刻が守られてフォークリフトで降ろせる会社なら疲れ方はちがいます。出発と帰りの実際の時刻を入社前に聞けるかが分かれ目です。
それでも中距離を続けた人の良さは一人で気楽
中距離の9人のうち8人が、一人で気楽に働けることを良かったことに挙げました。人づきあいに疲れて入った人ほど、ここを強く書いています。
中距離の9人が挙げた良さ
「基本的に誰とも関わらずに仕事ができるので、気楽に働くことができる。」
「人間関係が希薄なので余計な気を使わなくてよいですし、毎日行く場所が変わるので気分転換になり、達成感も味わえます。」
毎日ちがう場所へ走れるのは、同じ道を回る近距離にはない中距離の良さです。近距離の人には、いつも同じ道で飽きたという声もありました。
「体力的には問題なかったけど、割といつも同じところを走るので飽きてしまった。」
この人は近距離で1日6〜8時間でした。体の負担は軽くても、変化のなさが合わない人もいます。
中距離ドライバーに向いている人・向いていない人
向いているのは、1日10時間をこえる長さを受け入れてしっかり稼ぎたい人です。一人の時間が好きなら、運転中の気楽さが支えになります。
- 1日10時間前後の勤務でも稼ぎを優先したい
- 一人で黙々と働くのが好き
- 毎日ちがう場所を走りたい
- フォークリフトや中型・大型の免許を取る気がある
- 夕方には必ず家に帰りたい
- 腰に不安があり手積みがつらい
- 時間に追われると焦ってしまう
- 休みの日数をいちばんに考えたい
家族の時間や体を優先したい人は、近距離の地場の配送から始めると無理がありません。地場の配送は、会社から近い同じ地域をぐるっと回って夕方に戻る働き方です。
「荷物の積み卸しさえ終わってしまえば、運転中は1人の時間なので気楽に仕事ができて良いなと感じています。」
この人は近距離で1日8〜10時間でした。一人の気楽さは近距離でも得られるので、時間の長さで距離を選ぶのが近道です。
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確かめたいのは、実際の帰りの時刻・積み下ろしの方法・休みの日数・残業代の扱いの4つです。中距離のつらさはどれもここから来ています。
「大型免許と、フォークリフトあたりは持っておいて損はないと思います。」
中距離の9人で1人だけの女性の声で、大型免許を持つ30代です。中距離を1日10〜12時間走り、手積みはほぼない職場でした。フォークリフトの免許があれば、手で運ぶ量を減らせる職場を選びやすくなります。
中距離の面接で聞くこと
先輩ドライバーは、ふだん何時に出発して何時ごろ会社に戻っていますか。
1日に何か所くらい回りますか。走る距離はどれくらいですか。
届け先での荷降ろしは、フォークリフトと手降ろしのどちらが多いですか。
年間の休日は何日ですか。実際に月に何日休めていますか。
固定残業は何時間分ですか。それをこえた分の残業代は出ますか。
2024年4月からトラックの拘束時間は1日13時間が基本の上限になりました。決まりがあっても守れているかは会社しだいなので、先輩の実際の時刻を聞くのがいちばん確かです。
未経験と普通免許の人はどこから始めるか
中距離の9人のうち、乗った車がわかる5人は4tが3人と大型が2人でした。4tは中型免許で、10tの大型は大型免許で運転します。
2017年3月12日以降に取った普通免許で乗れるのは、車両総重量3.5t未満の車です。車両総重量とは、車そのものに荷物と乗る人の重さを足した数字です。未経験なら、免許の費用を出す会社で近距離の2tから慣らす人が多くいます。
AT限定の人も、準中型免許をAT限定で取れば多くの2tトラックを運転できます。中距離の4tに進むときに、中型免許を取る順番です。
関連記事未経験からドライバーになった人の声を見る→中距離ドライバーのきつさでよくある質問
中距離ドライバーは本当にきついですか?
中距離トラックの経験者9人のうち6人(67%)がきつかったと答えました。近距離の16人では3人(19%)です。
中距離と長距離ではどちらがきついですか?
きつかったと答えた割合は、中距離67%と長距離60%でほぼ同じです。長距離は5人だけなので目安ですが、後悔は中距離のほうが多くなっていました。
中距離ドライバーの月収はいくらですか?
中距離の9人のうち金額で答えた5人の中央値は35万円でした。幅で答えた4人も3人が月30万〜40万円です。
中距離ドライバーは毎日家に帰れますか?
中距離は日帰りの運行が多い働き方です。ただ9人とも1日10時間以上働いていて、帰ってから寝るまでの時間が短いという声がありました。
中距離ドライバーに必要な免許は何ですか?
乗る車で変わります。中距離の9人のうち車がわかる5人は4tが3人と大型が2人でした。4tを運転するなら中型免許、10tなら大型免許を取ります。
中距離ドライバーでいちばんきついことは何ですか?
長い拘束と休みの少なさを書いた人が6人、荷物の重さと積み下ろしを書いた人が5人でした。
女性でも中距離ドライバーはできますか?
中距離の9人のうち女性は1人で、大型免許を持って1日10〜12時間走っていました。体力は慣れてくると書いていますが、休みの取りにくさは悩みに挙げています。
中距離を後悔している人は多いですか?
中距離の9人で後悔ありは6人(67%)でした。近距離の16人では7人(44%)です。
中距離ドライバーのきつさは1日の長さで決まる
- 中距離トラックの9人のうち6人がきつかった(近距離は16人中3人)
- 後悔ありも中距離が67%で、3つの距離の中でいちばん多い
- 10〜12時間の5人は全員がきつかった
- つらさの中身は長い拘束と荷物の積み下ろし
- 月収の中央値は35万円で、近距離より高い
中距離はきついと感じる人が多い仕事ですが、稼ぎと一人の気楽さで続けている人もいます。帰りの時刻と積み下ろしの方法を入社前に確かめれば、つらさはかなりおさえられます。
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