ドライバーの入社前の説明と違うことは?経験者59人の6割が感じたずれ
ドライバーの仕事は、入社前の説明と違うことがよくあります。経験者59人に聞くと、36人(61%)が何かしら説明と違ったと答えました。
いちばん多いのは残業と拘束時間のずれで17人です。給料が13人・配達の件数が12人と続きます。
ずれは珍しいことではないので、時間とお金と荷物を数字で聞いてから入るのがいちばんの防ぎ方です。
- 入社前の説明と違った人の割合
- 違ったことの上位と給料のずれの中身
- ずれが多い働き方と職種
- 説明と違ったときの動き方と相談先
- 入る前にずれを防ぐ聞き方
数字はドラリアルの第3回の調査(2026年10〜11月)で答えた59人のものです。違ったことは6つの中から当てはまるものを全部選ぶ形で聞きました。
- 拘束時間は、出勤してから帰るまでの休憩も入った長さ
- 手積みは、荷物を手で1つずつ積み下ろしする作業
- 業務委託は、会社に雇われず仕事ごとに契約して運ぶ働き方
目次
ドライバーの6割は入社前の説明と違うと感じた
入社前の説明と何か違った人は、59人中36人(61%)でした。違ったことはなかった人は23人です。
違った36人のうち、2つ以上を選んだ人が21人いました。1つのずれだけでなく、時間と給料のようにいくつも重なる人が多い形です。
10人に6人がずれを感じているので、説明どおりだと思いこまずに入るのが現実的です。
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違ったことでいちばん多いのは残業と拘束時間で、59人中17人でした。給料13人・配達の件数12人・荷物の重さと手積み11人が続きます。
入社前の説明と違ったこと(59人のうち)
1人がいくつも選べるので、棒を足すと100%をこえます。休日は8人・人間関係は5人で、上の4つより少なめでした。
上の4つは、どれも1日の仕事の量に関わるものです。終わる時間・件数・荷物の重さは、求人票の文字だけでは伝わりにくい部分といえます。
「手積みほぼなしと求人にも書いてあったがいざ入社するとほぼ手積みで体力的にきつかった」
この人は近距離のトラックで働いた50代の正社員です。求人の一言を信じて入り、腰と体力に負担がかかりました。
終わる時間と1日の件数と手積みの3つは、求人票より現場の人の答えで確かめましょう。
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給料や手当で思っていたのと違ったことを書いてもらうと、ボーナスと昇給が8人・手当が7人でした。業務委託の単価が6人・残業代の払い方が5人です。
給料で思っていたのと違ったこと(59人のうち)
このグラフは、給料や手当について自由に書いてもらった答えを1人1つに分けたものです。上の選ぶ形で給料を選んだ13人とは別の聞き方なので、足すと人数が多くなります。
説明どおりだったと書いた人も9人いて、そのうち1人は聞いたより多くもらえていました。
手取りと総支給の取りちがえ
軽貨物の正社員の1人は、手取り20万円と思った求人が総支給20万円でした。総支給は税金や保険を引く前の額で、手取りはそこから2割ほど下がります。
業務委託の1人は、1日2万円と聞いていたのにロイヤリティと保険で5千円引かれていました。ロイヤリティは、仕事を回してもらう会社に払う手数料のことです。
月収の例と固定残業代
ルート配送の正社員の1人は、求人の月収例が残業を上限まで入れて手当を全部取った額だったと書いています。基本給が低いので、残業が少ない月は手取りが下がりました。
固定残業代は、決まった時間分の残業代を月給に先に入れておく払い方です。トラックの正社員の1人は、どれだけ残業しても給料が同じだったと答えています。
決まった時間より残業が少なければ得ですが、長く走るほど時間あたりの額は下がります。決まった時間をこえた分は、別に払うのが決まりです。
- 家族手当や深夜手当があると思っていたらなかった人がいる
- ガソリン代の補助が1件5円だけだった業務委託の人がいる
- ボーナスが基本給をもとに計算され、思ったより安かった人がいる
給料は月給の数字だけでなく、手取り・残業代の払い方・手当の中身まで聞いて初めて比べられます。
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働き方で見ると、業務委託と個人事業主の12人中9人が説明と違ったと答えました。正社員は31人中18人・パートは9人中4人です。
働き方別、入社前の説明と違った人の割合
契約社員は6人中5人で割合はいちばん高く出ましたが、人数が少ないので目安です。残りの1人は副業で、ずれはありませんでした。
業務委託は、単価と仕事の量が会社の都合で変わりやすい働き方です。荷物の量が減って配る数を減らされた人や、ベテランに仕事を取られて稼げなかった人もいました。
職種別では軽貨物が多く送迎は少ない
職種別では、軽貨物の13人中11人が説明と違ったと答えました。ルート配送は16人中10人・トラックは10人中6人です。
職種別、入社前の説明と違った人の割合
送迎とタクシーの5人は、全員が説明と違ったことはないと答えました。5人と少ないので目安ですが、人を乗せる仕事は時間が決まっていて荷物の重さや件数のずれが起きません。
宅配は6人と少ないので目安です。荷物の数で稼ぐ仕事ほど、入社前の話と実際の差が出やすくなります。
関連記事業務委託ドライバーの手取りはいくら?→説明と違っても後悔は少し増えるだけ
説明と違った36人のうち、ドライバーになって後悔した人は19人(53%)でした。違いがなかった23人では11人(48%)です。
説明とのずれと後悔ありの割合
後悔は5段階で聞き、「ある」と「少しある」を後悔ありに数えています。差は5ポイントで、思ったほど大きくありませんでした。59人の調査では1〜2人で動く差なので、ほぼ同じと見てください。
仕事がきつかった人は、違った人で20人(56%)・違いなしで11人(48%)でした。きつさの差も後悔と同じくらいです。
違いがなかった人でも半分近くが後悔しているのは、きつさそのものを知って入っても体がつらい人がいるためです。
手積みが違った人は後悔が多い
違った中身で分けると、手積みが違った11人は7人(64%)が後悔していました。休日が違った8人は3人(38%)です。
違ったこと別、後悔ありの割合
人間関係の5人は数が少ないので外しています。体に直接くるずれほど、あとから取り返しにくく後悔につながります。
入社前の説明と違ったのは入って1〜3年の人
経験1〜3年の人は、14人中12人が説明と違ったと答えました。1年未満は20人中11人・5年以上は16人中8人です。
経験年数別、入社前の説明と違った人の割合
入ってすぐは仕事を覚えるのに手いっぱいで、ずれに気づくのは繁忙期や昇給の時期をこえてからです。5年以上の人は、合う会社に落ち着いた人が多いと考えられます。
知人の紹介でもずれは起きる
仕事の探し方で見ると、知人や友人の紹介で入った12人のうち9人が説明と違ったと答えています。求人サイトは24人中14人・ハローワークは8人中5人でした。
紹介だと話を軽く聞いて決めてしまい、細かな条件を確かめないまま入りやすくなります。知り合いの会社でも、時間とお金は紙でもらいましょう。
関連記事知人の紹介でドライバーになった人の後悔→説明と違ったときの動き方と相談先
入社前の説明と違ったら、記録を残して会社に確かめ、だめなら外の窓口に相談する順番で動きます。辞めるかどうかは、そのあとに決めても遅くありません。
入る前の人も、覚えておくのは3つだけです。細かい条文の番号は、相談するときに見せれば足ります。
- 会社は募集のときに仕事・時間・給料を示し、変えるならそれも示す(職業安定法5条の3)
- 聞いた条件と事実が違えば、働く人はすぐに辞められる(労働基準法15条)
- うその条件の求人を出した会社には罰則がある(職業安定法65条)
求人票はあくまで募集の条件で、決まった条件は入社のときにもらう労働条件通知書に書かれます。もらっていなければ、入る前に出してもらいましょう。
相談できる窓口
ハローワークの求人で入った人は、ハローワーク求人ホットライン(03-6858-8609・平日8時30分〜17時15分)に申し出られます。ハローワークが会社に事実を確かめて指導します。
残業代が払われないなど働き方の決まりに反するときは、会社のある地域の労働基準監督署が窓口です。業務委託は雇われていないので、契約書の中身で話し合う形になります。
会社への伝え方の例
入社前に伺った条件と、実際の勤務時間と給料の計算が違うように思います。求人票と労働条件通知書の内容をもう一度確かめさせてください。
入社の前に、勤務時間・休日・給料の内わけが書かれた労働条件通知書をいただけますか。
言った言わないにならないよう、求人票の画面と通知書と給与明細は必ず残しておきましょう。
労働条件通知書で見る5つの欄
労働条件通知書は、働く時間や給料を会社が書面で示す紙です。調査で多かったずれは、この紙のどこかの欄と食い違うことがほとんどでした。
- 始業と終業の時刻、休憩の時間
- 休日の決まり方(曜日か、シフトか)
- 基本給と手当の内わけ
- 固定残業代の時間と、こえた分の払い方
- 仕事の中身と、変わる場合の範囲
2024年4月からは、仕事の中身や働く場所が将来変わる範囲も書くことになりました。運ぶものや営業所が変わる会社では、この欄も読んでおきましょう。
続けるか辞めるかの決め方
ずれが件数や時間のように会社に直してもらえるものなら、先に話し合うほうが早く片づきます。給料の計算のように書面と違うものは、払われていない分を求めることもできます。
手積みや体のつらさのように、話し合っても変わらないずれは長く続けるほど負担が重くなります。後悔が多かったのも手積みのずれでした。
関連記事ドライバーを辞めるタイミングはいつがいい?→「初めての転職でしたが、求人広告が嘘だらけということを学びました。」
この人はルート配送の契約社員で、昇給やボーナスがなく早出の手当もつきませんでした。同じ目にあわないために、次の会社では書面で条件を確かめると書いています。
入社前の説明とのずれを防ぐ聞き方
ずれを防ぐには、面接で終わる時間・1日の件数・手積み・手取りの4つを数字で聞くのがいちばん確かです。上の調査で多かったずれと、ほぼ同じ並びです。
面接での聞き方の例
ドライバーの方は、ふだん何時に出勤して何時ごろに終わっていますか。
1日に回る件数は何件くらいですか。年末や夏の忙しい時期は何件ほどになりますか。
荷物は手で積み下ろしますか。台車やカゴ車を使える現場はどれくらいありますか。
求人の月収例は残業が何時間の月の額ですか。手取りはどれくらいになりますか。
1個あたりの単価と、そこから引かれる手数料や保険の額を教えてください。
- 月収例が何時間の残業を入れた額か書いてある
- 固定残業代の時間と、こえた分を払うことが書いてある
- 手積みの有無と1日の件数の目安が書いてある
面接の答えがあいまいなら、横に乗って1日見せてもらえるか聞くのも手です。見せてくれる会社ほど、説明と実際の差を隠していません。
「仕事内容も求人に掲載されていた内容と5割くらい違っていたので。」
この人はルート配送の50代の正社員で、求人にあった営業の仕事はほとんどありませんでした。仕事の中身も、1日の流れで聞いておくとずれに気づけます。

ずれを経験した人が勧める確認
説明と違ったと答えた人が、入る前に確かめたほうがいいと書いた中身を話題ごとに見ました。
長い拘束時間・休めないの声がいちばん多く、次が給料・経費でした。面接で聞けば先に手を打てる内容です。
面接で確かめたいこと
- 面接で1日の拘束時間と休憩の取り方を数字で聞く
- 固定給か歩合か、経費はだれが払うかを確かめる
- 手積み・手降ろしがあるか、カゴ台車かを確かめる
ずれを経験した人ほど、時間とお金を数字で聞くことを勧めています。
説明どおりだった人に多い入り方
説明どおりだった人に多いのは、面接で給料や仕事の流れを細かく聞いてから入った人です。送迎やタクシーの正社員は、給料を事前に確かめたので違いはなかったと書いています。
「あらかじめ聞いてた仕事内容と一緒だったので特に違いはなかった。」
違いがなかった23人のうち、きつかった人は11人(48%)でした。違った人の56%と比べると少なく、聞いたとおりの仕事なら体の準備もしやすくなります。
- 面接で手取りの目安まで聞いた
- 仕事の流れを1日の時刻で聞いた
- 人を乗せる仕事など時間が決まった職種を選んだ
- 月収例の数字だけで決めた
- 知り合いの紹介で条件を聞かずに入った
- 業務委託の手数料を聞かずに契約した
パートで日中だけ働く人は、9人中4人しかずれを感じていません。時間が短く決まっている仕事は、説明と実際が合いやすい形です。聞く数を増やすほど、入ってからの驚きは減ります。
女性や未経験の人のずれ
女性の11人のうち、説明と違ったと答えた人は5人でした。男性を含む全体の61%と比べて、女性だけ特に多いわけではありません。
入って1年未満の20人では11人がずれを感じていました。3〜5年の9人では5人です。未経験の人ほど何を聞けばいいかわからないので、上の聞き方の例をそのまま使ってください。
関連記事配送バイトはきつい?短い時間で働く人の声→入社前の説明と違うことでよくある質問
ドライバーの求人は説明と違うことが多いですか?
経験者59人のうち36人(61%)が何かしら違ったと答えました。多いのは残業と拘束時間・給料・配達の件数です。
説明と違ったらすぐに辞められますか?
労働基準法15条で、示された条件が事実と違うときは契約をすぐ解除できると決まっています。辞める前に、求人票と労働条件通知書と給与明細を残しておきましょう。
どこに相談すればいいですか?
ハローワークの求人ならハローワーク求人ホットライン(03-6858-8609)です。残業代が出ないなどの問題は労働基準監督署に相談できます。
給料で違いやすいのはどこですか?
ボーナスと昇給・手当・業務委託の単価が多めでした。手取りと総支給の取りちがえや、月収例が残業の多い月の額だったという声もあります。
正社員とパートで違いやすさは変わりますか?
正社員は31人中18人、パートは9人中4人でした。業務委託と個人事業主は12人中9人と多めです。
説明と違うとやっぱり後悔しますか?
後悔ありは違った人で53%、違いがなかった人で48%でした。差は大きくありませんが、手積みが違った人は64%と多めです。
入社前の説明とのずれは数字で聞けば減らせる
ドライバーの6割は入社前の説明と何か違ったと感じていました。ずれの中身は時間・給料・件数・手積みで、どれも面接で数字にして聞ける項目です。
- 説明と違った人は59人中36人(61%)
- 1位は残業と拘束時間の17人、給料が13人
- 業務委託と軽貨物でずれが多く、送迎とタクシーは0人
- 手積みが違った人の後悔は64%
- 違ったら記録を残し、会社に確かめてから外の窓口へ
終わる時間・件数・手積み・手取りの4つを聞いてから決めれば、入ってからの話が違うはぐっと減ります。
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